夏も冬も季節関係なくワキ汗で悩む人は多いはず。もしかしたら自分はワキガかも、と不安に思う人もいるのでは? 臭いも気になるし、汗染みで服は汚れるし、一刻も早く解決したい! 今回はワキ汗の原因によって発生する臭いとケア方法、おすすめの制汗剤についてまとめたものをご紹介。
目次
- 気になるワキ汗と臭いの原因とは?
- ワキガの原因とは?
- 年齢があがるとともに、ワキガの悩みは多くなるの?
- 加齢臭+ワキガの予防策とは?
- ワキ汗とワキガを予防するための対策とは?
- 制汗剤でワキ汗を対策!
- デオドラント剤の選び方のコツは?
- おすすめAmazon商品紹介(4つのタイプ別)
気になるワキ汗と臭いの原因とは?
汗をかく理由は体の体温を一定に保つため。体温の調整やストレスを感じたとき、激しい運動をした時に、神経の刺激によって汗腺から汗が出る。
皮膚科医のジョシュア・ザイクナーによると汗自体は無臭で、肌の表面に存在するバクテリアによって分解されることで、嫌なニオイがする場合があるという。
主な原因は、汗腺にあるエクリン腺とアポクリン腺の2つである。エクリン腺はほぼ全身に分布し、透明で無臭の汗を皮膚表面から出す。アポクリン腺は脇や陰部などの毛包上部にあり、毛包の脂腺開口部から汗を出す。この汗が毛包に存在するバクテリアによって分解される時に、ニオイが出るとザイクナー医師は説明する。
ザイクナー医師によれば、ストレスに関連した汗は主にアポクリン腺から出ると考えられている。
参考記事: 改めて知っておきたい、ワキのニオイの原因と対策
ワキガの原因とは?
悪臭が生じるのは、アポクリン腺から分泌された汗に毛包の細菌が混ざったとき。アポクリン腺が発達すると言われているのが、ワキ毛が生え始める思春期。アポクリン腺は主にストレス関連の汗を出し、神経と汗腺が過剰に刺激されると、必要以上の汗を分泌することもあるという。これが多汗症だ。
多汗症は遺伝のケースが多いようだが、薬の服用や加齢や閉経に伴うホルモンバランスの変化が引き金となることもあるのだとか。主な3つの原因をみていこう。
1.ニンニクのような硫黄を含む食品は、体が分解しきれない成分を含んでいるため、代謝過程で発揮性有機化合物が分泌されるという。この発揮性有機化合物が蒸発すると、悪臭が生じるという仕組み。
2.一般的な原因は、ストレス。強いストレスを感じた際にアポクリン腺のスイッチが入り発汗が促され、それがニオイにつながる。
3.病気が原因で発汗時に、体臭を引き起こすこともあるそうだ。例えば、トリメチルアミン尿症という遺伝子疾患を発症すると、魚、大豆、アブラナ科の野菜に含まれる成分が分解できなくなるので、魚のような体臭になるという。
体臭は、皮膚細菌の種類や食べ物の種類によって変わる。汗がアンモニア臭から魚臭に変わったなら、それは食べ物のせいかもしれないし、汗が細菌と混ざったからなのかも。
参考記事: 改めて知っておきたい、ワキのニオイの原因と対策
ワキ汗とワキガを予防するための対策とは?
1.生活習慣を改める
キャベツやブロッコリーなどアブラナ科の野菜をたくさん食べることで、汗のニオイが変わる可能性がある。なぜならこの種の野菜には、体が完全に分解することができないイオウが多く含まれていないためという。
また発汗の原因となる辛い食べ物などを避けたり、瞑想などストレス解消につながることを試したり、きちんと清潔に洗い制汗剤を使用することも大切。
2.病院へ行く
以前よりも臭いがキツく感じたら、医師に相談してみよう。
ストレスが増えたわけでも食生活を変えたわけでもないのに体臭が急に変わるのは、何らかの疾患のサインかも。ホルモンバランスが崩れて、治療が必要なケースも。
3.制汗剤を使用する
高濃度の塩化アルミニウムを含む医療用制汗剤を使用してみて。これは汗腺の深部に角栓を形成し、それがフタになることで皮膚表面から出る汗を防ぐという。また、米食品医薬品局(FDA)から承認を得ている多汗症治療用のワイプ 「Qbrexza」(制汗剤を含んだシート)などもいいようだ。
4.治療をする
発汗量を減らすには、米国食品医薬品局がワキガ治療法として認可したボトックス注射もおすすめという。ボトックス注射を打った部位は、汗をかかなくなるそうだ。でも、ボトックス注射の効果は数カ月で切れてしまうので、定期的に皮膚科に通う必要がある。
持続性の高い治療法を求めているなら、ミラドライを検討してみては?
長期的な効果を期待するなら、「ミラドライ(miraDry)」を試してみるのもいいかもしれない。熱エネルギーを使って汗腺を焼灼し凝固させるこの方法もFDAの承認を得ており、日本でも受けることができる。
参考記事: 改めて知っておきたい、ワキのニオイの原因と対策
ワキの下が異常に臭くなるのはなぜ!?
年齢があがるとともに、ワキガの悩みは多くなるの?
アヴェニュー六本木クリニックの河合朝奈先生は、「年齢があがるにつれ、臭いが強くなるということはありません。しかし、年齢を重ねるごとに皮脂の分泌量が増えます。なぜならホルモンバランスが崩れていくことと、社会人生活などでストレスが増えるからです。その結果、ワキガの臭いの質が悪くなることはあります」という。本来女性ホルモンは、皮脂分泌量やワキの臭いなどを抑える働きがあるが、これがホルモンバランスがくずれることにより臭いの原因になってしまうとのこと。
加齢臭とワキガの臭いの関係性についても伺った。
「加齢臭は、体の皮脂が酸化した状態にあり、ノネナールという成分が主な原因です。従って、ワキガの原因であるエポクリン腺との関係はありません。
今まで皮脂を抑えていた女性ホルモンが、更年期を迎えることで減ります。減少すると男性ホルモンが優位になるため、皮脂を抑えられず、毛穴が開き雑菌などが集まってワキガ+酸化した加齢臭のダブルパンチで強い臭いがします。また急に体温があがるホットフラッシュの汗は、ワキガの原因であるアポクリン腺のほか、色々な毒素が含まれています。もとのワキの臭いと更年期によって起こる現象が合わさることで、体臭がきつくなると感じるのだと思います」と河合先生。
加齢臭+ワキガの予防策とは?
「加齢による体臭の主な原因は、皮脂分泌量や食事内容などです。動物性タンパク質や脂質、アルコールを控え、菜食中心を心がけてほしいです。ホットフラッシュによる汗については、コントロールが大切になるので婦人科で適切な治療を受けましょう。またこまめに汗をふくことや制汗剤を使用することで、発汗時の蒸れ予防に繋がります」と河合先生。体毛の量を減らすために、脱毛もおすすめしてくれた。理由は、蒸れから発生する臭いを減らすことができるから。河合先生は「汗の分泌量と臭いを抑制してくれる、ボトックス治療も改善手段の一つです。手軽に受けられて、効果が高いと多くの方が満足されます」とのこと。
制汗剤でワキ汗を対策!
通算300人以上の体臭を嗅ぎ、臭気判定士資格を持つマンダムの澤田真希さんに、ワキ汗のニオイの原因や対策について伺った。
「不快なニオイを発生しないようにするには、制汗剤でニオイのもととなる“菌を殺す”“汗を抑える”もしくはペーパー製品で“汗や菌を拭きとる”ことが効果的です。ロールオンタイプやスティックタイプに代表される制汗剤は殺菌成分や制汗成分が配合されており、ニオイを防ぎます。 “汗臭い”といっても、さまざまな種類のニオイがあります。それは、人によってニオイの原因となっている“菌の種類”・“菌のエサ”が違うからです。ここでいう菌というのは、皮膚上の常在菌のことで、ニオイに関わる常在菌がもともと少ない人は、臭いにくいといえます。実際、足のニオイの研究で、全然ニオわない人の足の菌を調べたところ、菌が著しく少なかったということがありました」と澤田さん。
また制汗剤は、簡単に日々のシャワーで落とすことができるようだ。専用のソープを使う必要もないという。
デオドラント剤の選び方のコツは?
「ロールオンやスティックタイプが一番肌に密着するので、効果が持続しやすいです。しかし、広範囲にはちょっと使いづらいので、全身にはスプレータイプもがおすすめです。デオドラント剤をつけ直す際は、できるだけ汗を拭き取ってからつけてください。外出時は、汗や菌を拭きとれるボディペーパーが使いやすいですね」と澤田さん。
ここで4つのタイプ別ごとにおすすめの制汗剤をご紹介!
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【スプレータイプ】
【シートタイプ】
【ロールオンタイプ】
【クリームタイプ】
参考記事: ワキの臭いが気になる人、必見! 最新デオドラントアイテム5選
ワキ汗ケアは念入りに! 夏のニオイ対策と最新デオドラントアイテム