「スポーツを通じて人生をより良いものにして欲しい」菊川万葉さん
誰でも参加できる、アウトドアフィットネスコミュニティ「SOGO Fitness」の創設メンバーの1人である菊川万....
誰でも参加できる、アウトドアフィットネスコミュニティ「SOGO Fitness」の創設メンバーの1人である菊川万葉さん。「スポーツの楽しさを通して、人生をより良いものにする。そんな体験を多くの人に届けたい」という思いでこのコミュニティのリーダーを務める彼女も、スポーツを通じて社会に貢献する女性として推薦された1人。
もともと人を集めて楽しい空間を作るのが好きだったという菊川さんは、好きなことを仕事しようとイベントプランナーを職業とするようになった。
「日本人は、スポーツをするといっても何から始めればいいかわからないし、ジムに行こうと思っても海外に比べて料金が高い。だからスポーツへのファーストステップになるような機会を作ろうと、SOGO Fitnessを始めました。私たちと一緒に気軽に始めてみない？ というきっかけになればいいなと思っています。〝SOGOで自分の人生が変わった〟〝メンタルな部分、ソーシャルな部分でネガティブだった自分がスポーツを通して友達ができて、ポジティブで楽しい毎日になった〟と言ってくれる人がいるのが、うれしいですね」
創設メンバーは３人。月曜日はボルダリング、火曜日はランニング、水曜日はヨガ、木曜日はアクロヨガというように、毎日様々なフィットネスイベントを開催しており、日曜日のブートキャンプは参加費も無料にしている。イベント情報の発信はFacebookのグループだ。
「友達の友達がつながって参加者が集まり始め、今では4000人のコミュニティになりました。私を含めリーダーの性格的に、だれでもウェルカム！ なのに、不思議とポジティブでやる気がある人ばかりが集まるので、今ではリーダーが20人になりました。毎日のイベントはリーダーが持ち回りで担当しています。スポーツを仕事にしていない人も多く、いろいろなアイディアを持ってきてくれます。このコミュニティに関わることで、リーダーシップを養えたり、やりたいことを形にできるオポチュニティを与えられる存在でいたいですね」
創設メンバーの1人がフィリピンのマニラに引っ越したので、今ではマニラSOGOもあるし、「大分でSOGOを作りたい」といった地方支部創設の動きもあるという。
Photo : Masato Moriyama Hair & Makeup : Yuko Shimada
SOGOのリーダーとして、菊川さん自身もヨガインストラクターの資格を取得
「私以外の創設メンバーは、テコンドーや自重トレーニングのトレーナーでした。私も何かを教えられるようになりたいと、1年かけてヨガのインストラクターの資格を取り終えたところです。ヨガのインストラクターなら、世界中どこででも、心と身体の健康を教えられるのもいいなと思っています。資格を取得したことで、リーダーとしても自信がつきました」
それまでもヨガを教わって行うことはあったものの、インストラクターとしての勉強を通して、ヨガを全然知らなかったことに気がついたそう。
「ヨガは常に自分が向上していくもの。その変化を見られるのが楽しいです。もともと激しい性格だったのですが、ヨガをするようになってから、自分に優しくなれるようになった気がします」
留学中に体感した、スポーツの力
今では自らリーダーとなって多くの人にスポーツをするきっかけを作り出し、その活動の幅を広げる菊川さんだが、スポーツの力を強く実感したのは高校時代の出来事だった。
「高校の時にアメリカに留学をしたのですが、当時英語もままならず、言葉でのコミュニケーションには苦労しました。でも、もともと得意だったテニスをアメリカ人と一緒にプレーしたら、一気に彼らとの距離が縮まり、リスペクトしてもらえるようになったんです。それで友達になれました。スポーツが語る言葉はグローバルだし、人種も関係ないんだなと感じました」
そんな菊川さんのネクストステップは、アイルランドへの移住。
「現在は、沖縄の名護でツリーハウスをメインとしたエコリゾートを父と共に作っていて、私はそのインテリアデザインやマーケティングを担当しています。この4月からはパートナーの仕事の関係でアイルランドに転居することになったので、アイルランドと日本との往復生活がスタートする予定です」
いまだ訪れたことがない土地への移住にも、菊川さんは前向きだ。
「あちらでは違うスポーツのカルチャーもあるだろうし、行ったことがない土地に行くのも楽しみです。ヨガも教えたいし、マーケティングをもっと勉強したいと思っています。ヨーロッパではマーケティングとアントレプレナーシップについてMBAの勉強もする予定です」
世界を舞台にSOGOの輪も広がっていきそうな予感。SOGO Fitness、そして菊川さんの活動から今後も目が離せそうにない。
『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。
