慣れている人でも間違いやすいので、今一度おさらいしてみて。
腕立て伏せにはたくさんのメリットがある。胸筋、三角筋や三頭筋を鍛えるのにぴったりの方法というだけでなく、実は思われているよりも全身を使う運動。実際、心電図を使った多くの研究でも腕立て伏せが深層筋を鍛えるのにもっとも効果的な方法だと示している。
さらに、腕立て伏せはとても手軽な運動。特に器具は必要なく、自重だけでよいのでどこでもできる。そして、筋力トレーニングにもなるし、姿勢を矯正するエクササイズや代謝アップのためのコンディショニングサーキットとしても使える。
でも手軽なのにも関わらず、プログラムの中に組み込むとみんなが嫌がるのがこの腕立て伏せ。定番のエクササイズとして知られているけれど、プログラムに加えるといつも、参加者は「本当に?」という顔をしてしまうのが腕立て伏せ。
そして面白いことに、自信ありげな態度で挑む人でも初日からきちんとした腕立て伏せができる人は少なく、さらにそれを何回もきちんとできる人はさらに少ないという。
ここでは、腕立て伏せをやるときにやりがちな間違いを4つご紹介。もしかして、腕立て伏せがつらいのはやりかたが間違っているからかも?!
間違い1:腕を使っていない
腕立て伏せをやる時に、ただ床に手の平をつけて、手の存在を忘れていてはダメ。指をなるべく広く開くようにしながら、手の平を下に押しつけながら、腕のつけ根を外側に開くようにねじって。この時、両手で床をつかむようにイメージして。ひじと二頭筋はお互いを向くようにして。
これで、肩がより安定して身体全体に負荷がかかるようになる。
間違い2:腰は落とさない
もう一つのやりがちな間違いは、腰を床に落としてしまうこと、こうすると、背中の下の部分に負担がかかってしまう。さらにこの姿勢は能動的ではないので、腰を上げてアクティブになろう!
腰が下がらないようにするには、腹筋を意識して運動している間はぎゅっと腹筋に力を入れるようにして。そうすることで、身体全体に負荷をかけて、骨盤を正しい位置に戻すことができる。
間違い3:首を前に出し過ぎる
身体を下げる時に、首を前に突き出すのは不要なストレスを首にかけることになる。長いデスクワークからくる姿勢がらみのトラブルを余計長引かせることになるので気をつけて。
身体を下げる時には頭が胸より前に来ないようにして。身体を床に下ろす時は顔ではなく胸が先につくのが正しいやり方。
間違い4:肩を使っていない
身体を床に近づける時に、肩甲骨が引っ張られるか引き寄せられる。しかし、床から話すように身体を押し上げる時には肩甲骨が離れなくてはいけない。これは「プッシュアッププラス」と呼ばれる。
肩甲骨は本来は動くもので、腕立て伏せの最中にずっと寄ったままではバランスも崩れる上に続けると肩のトラブルにつながる。
腕立て伏せは完璧という人はこれを試して
もし今でも腕立て伏せは正しくできるというなら、もっと負荷をかけるようなこのやり方にチャレンジしてみて。
カオスプッシュアップ
これは、どんな腕立て伏せができるという人も小さくしてしまうもの。レジスタンスバンドを使うことでバランスを取りにくくなるので、深層筋をさらに刺激して肩の安定感を鍛えることができる。
レジスタンスバンドをスクワットラックにひっかけて、脚を床に下ろして通常の腕立て伏せの姿勢になって。このレジスタンスを持ちながら腕立て伏せをやってみて。
ポイントはレジスタンスバンドを揺らさずに腕立て伏せをやること。胸がバンドにつくくらいまで身体を下ろしてそれでまた身体を上げて。
バンドを細くしたり、バンドを床に近づけて低くすることで余計むずかしくなる。
スライダーを使ったプッシュアップ
通常の腕立て伏せの姿勢になり、片方の手の下にスライダー(あるいは滑りやすい布など)を置く。身体を下に下ろす時に、スライダーの方の手を身体の前に出していく。お尻と腹筋に力を入れて背中を伸ばしすぎないように注意しながら行って。
これで次の日は咳をしたときに腹筋が痛くなるくらい効いているはず。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text:Tony Gentilcore Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images