二日酔いの時に無理に運動をして、汗を流してアルコールを排出しようとする人もいるのでは? でも、二日酔いで行うワークアウトはあまりおすすめできないかもしれない。禁酒や断酒に関係する団体の医師が語る、お酒と二日酔い、そして運動の関係。オーストラリア版ウィメンズへルスがその真相に迫る!
「私たちの飲酒後の能力は極めて不十分」と話すのはお酒に関する非営利団体「アルコール・コンサーン」の政策調査官であるマーク・レイション。「アルコールは利尿作用があり、体が枯渇状態に陥りやすい。運動をすれば汗をかき、さらに脱水症状を引き起こしてしまうため、能力はさらに低下する」
体はアルコールを1時間に約1ユニット(8グラム)しか分解できない。飲んだ翌日もアルコールが体に影響を及ぼしている場合は、運動をするには理想なタイミングではない。
また、「アルコールはバランス感覚や筋肉の調整、体の動きの協調性や脳と体のコントロールの一致などにも影響を与えるため、人は自分の限界を知らない傾向にある。そんな状態でのウエートリフティングなどは危険」と話すのは、慈善団体「ドリンクアウェア」の指導医、サラ・ジャーヴィス医師。
つまり、けがや捻挫をしやすく、長期的に運動ができなくなる事態も起こり得る。残念ながら、運動では二日酔いの早期回復は見込めない。
「運動をしない方が、二日酔いの症状が軽減する。休養と水分をしっかり摂ることが、運動するより断然効果的だ」とレイションは言う。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズへルスから翻訳されました。
Text : Lucy Bode Translation : Yukie Kawabata Photo: Getty Images
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。