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去年フィットな1年になったという人も、そうでない人も、2018年はもっと自分に自信を持って輝きたい。デスクにいても、体を動かしたくてウズウズしているのなら、いっそのこと会社に運動部を作ってみない? 今回は、会社で運動部を運営している方にインタビュー。立ち上げや人集めのハウツーなど、なるほど話が盛りだくさん。勇気ある一歩を踏み出して、もっとフィットな1年を。

朝ヨガ部(株式会社アダストリア)

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ウィメンズヘルスでもたびたび登場する「ジーナシス」などを自社のブランドとして展開する株式会社アダストリア。最近ではその「ジーナシス」が、本社である渋谷ヒカリエでヨガイベントを開催するなど、ますますフィットネスに力を入れているそう。

モデル兼ヨガインストラクターとしても活躍する野沢和香さんがアンバサダーを務めるファッションブランド「BAYFLOW(ベイフロー)」は、社員向けにヨガイベントを開催する「アダストリアヨガ部」を企画運営。その担当者がハウツーを教えてくれた。

内容:朝ヨガ
場所:社内会議室(通常時)
参加人数:毎回平均15名程度
運営側人数:2~3名

「朝ヨガ部」のきっかけは社内コミュニケーションの活性化

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「朝ヨガ部は、社内のコミュニケーションを活性化するために始まりました。普段あまり関わりのない部署の人と繋がることで、新しいアイディアが生まれたり、より円滑な業務が期待できると思ったからです」

「実際に朝ヨガ部が始動すると、部署を超えたコミュニケーションができるので社内に知り合いが増えました。それにより、仕事の依頼がしやすくなり、業務にもいい影響が出ている、との声をもらいます」

LINEグループで参加者を募集

「まず朝ヨガ専用のLINEグループを作りました。現在は運営側も合わせて、75名がメンバーです。開催告知などはLINEを通してお知らせしています。ヨガに興味があるのにまだ参加できていないという人には、すでに参加している社員からグループに招待してもらいます。難しい登録などなしに、人が人を呼ぶスタイルでメンバーが増えていっています」

社内会議室を活用すればすぐに始められる

「事前にLINEグループで参加者を募り、社内の会議室などを利用して行います。開催時間は9:00スタート。『アダストリア』はフレックス勤務制度ですので、フレックス制度を利用して参加できるようにしました」

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「11月の朝ヨガは、『BAYFLOW(ベイフロー)』のアンバサダーを務める野沢和香さんをインストラクターに迎えた特別バージョンを開催しました。LINEグループに入っていない社員にも呼びかけ、全社メールで告知をし、スプレッドシートによる参加者数の把握をしました」

「当日はベイフローの全国の店長たちも参加し、本社スタッフあわせて約100名が参加。開催場所が社内のカフェスペースだったため、テーブルや椅子などを移動、イベント終了後の撤収作業には少し手間がかかりました」

運動部を作るメリット・デメリット

<メリット>
・コミュニケーションの活性化
・運動不足の解消
・朝の時間を有効活用できる
・働き方改革、フレックス勤務制度の有効利用

「今のところ、デメリットは特にありません」

今後はますます社員のフィットネスを推進

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「朝ヨガ部の他にも運動部があります」と紹介してくれたのは、サッカー部やラン部、野球部、バスケ部など。

・サッカー部:「ADASTRIA FOOTBALL CLUB」
 部員:約60名
 運営メンバー:3人
 活動頻度:毎週水曜日

・ラン部:「NMRUN」
 部員:約65名
 運営メンバー:2人
 活動頻度:月1回

「また、健康増進を目的としたラン&ウォーキングのウェルネスイベントも開催しています。5月に開催されたイベントでは約200名の従業員が参加し、10キロをラン&ウォーキング。家族も参加でき、子供たちも一緒に楽しみました。また社内でボランティアスタッフも募集し、受付や給水などの運営をサポートしました」

「普段接点の少ない他部署の方と一緒に和気あいあいとコミュニケーションがとれ、さらに運動不足の解消にも繋がる貴重な社内イベントです」

「オリジナルのヨガウエアなどスポーツ系のアイテムも続々と販売を拡大し、社員もスポーツに対する意識が高くなっています。このようなイベントを通じて普段運動をしない社員も、運動に興味を持つきっかけとなればいいですね」

バスケ部(日本オラクル株式会社)

情報システムの構築のためのソフトウエア、ハードウエア製品、コンサルティングなどの事業を展開している「日本オラクル」。バスケ、バレー、サッカー、野球などの公認クラブは、会社が福利厚生から支援をしているそう。

内容:バスケットボール
場所:区立スポーツセンターなど
参加人数:毎回15名程度
開催頻度:月2回(土日)

会社が福利厚生として支援をしている、というのは、日本オラクルが「カフェテリアプラン」と呼ばれる選択型福利厚生制度を採用しているから。毎年一定のポイントを付与された社員が、会社が用意する様々な福利厚生メニューの中から最適なプランを選択できるという仕組み。(メニューの例:資格取得・スポーツ・家族旅行・育児支援・英会話など)

公認クラブのメンバーは、クラブ活動に必要な経費にこのポイントを活用できる、というわけ。

クラブのメンバーは社員にとどまらない

バスケ部リーダーによると、「私が入社した時点で、すでに部活は存在していました。ですから詳細は不明ですが、元々はバスケ以外のスポーツも楽しむ運動サークルを、ある社員が組織立てたと聞いています」

「月2回の活動に毎回15名程度参加します。現在のメンバーの半数は社員ですが、もう半分は元社員や社員の知人です。異業種の人とも、初対面で一緒に汗をかけるというのは面白いですね。さらに社会人になると気軽にできる場が少ないチームスポーツを、こうして部活として継続できるのは貴重です」

「バスケなどは場所を確保しなければなりません。区立のスポーツセンターに団体登録をして、体育館の予約が取れたらメンバーに日時を知らせて参加者を募ります」

「今後は、他社のチームとの交流や、新卒・中途のメンバーも気軽に参加できるよう力を入れていきたいです」

ランチタイムヨガ(IT会社)

あるIT会社の社員であるNさんは、趣味のヨガを会社で教えるように。

内容:ランチタイムヨガ
場所:社内会議室
開催頻度:週1回30分間

「体力づくりのために始めたヨガ。続けるうちに、もっとヨガを知りたい、と教えるつもりはなくTT(ティーチャートレーニング)を受けることにしました。講師の資格取得後、特に仲の良かった同僚が復帰したばかりのママだったこともあり、ヨガに通いたいけど時間がない、という悩みを聞きました。昼休みにヨガをしたい! という希望があり、それならば自分の指導の練習にもなるし、と会社の会議室をランチタイムに借りて、ヨガをするようになりました」

「会議室をとって、日程を毎月まとめて希望者にメールで送っています。週1回会社の会議室で、ランチタイムの30分間をレッスンに充てています。昼休みに参加したい人が適宜集まるような自主的なセッションにしたいので、社内の誰でも歓迎していて、会社としてでなく、個人が集まる考えです」

業務を円滑に、体を動かす機会を増やしたい、趣味が転じて、など運動部を立ち上げる理由は様々。業務時間外なら、会議室をとってヨガを始めるのは難易度が低いはず。まずは、同僚に声をかけて社内でフィットな活動を始めてみては?

Photo: Gettyimages Text: Sawako Motegi

Headshot of Sawako Motegi
Sawako Motegi
コントリビューティング・エディター

スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。  2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。