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ずっしりとした見た目の野菜、アーティチョーク。よくサラダやピザのトッピングに使われているけれど、アーティチョークってヘルシーなの? 気になる秘密をアメリカ版ウィメンズヘルスからお届け。

今すぐ食べたい食材!

ひとことで言えば、アーティチョークはスーパーヘルシー。公認管理栄養士のキム・カーチャーによると、「アーティチョークにはカルシウム、ビタミンCとA、鉄分が含まれている」とのこと。

ビタミンとミネラルをできるだけ保持するために、農作物を生で食べるよう勧める管理栄養士が多くいる。だけど、ヘルスケアサイト「Euphebe Healthcare」設立者のナジャ・ピナヴァイア博士いわく、アーティチョークは例外。なぜなら生のアーティチョークはあまりおいしくないから。

蒸すにしてもゆでるにしても、アーティチョークは健康上のメリットがいっぱい。素晴らしい前菜、副菜になる。

1.栄養価が高い

カーチャーが言うように、この小さな野菜には、ビタミンC、ビタミンA、鉄分などの主要栄養素がぎっしり詰まっているばかりか、カリウムと抗酸化物質も豊富なんだそう。

中サイズのアーティチョーク1個の栄養価
64kcal
脂質4g
食物繊維7g
糖質14.3g
タンパク質3.5g
糖類1g

2.タンパク質がいっぱい

国際食品情報協議会の栄養コミュケーション・シニアディレクターを務める公認管理栄養士のクリス・ソリドによれば、幅広い栄養素に加えて、「アーティチョークにはほかの野菜よりもタンパク質が多い(1食あたり3.5g)」。しかも、心臓病学専門誌『Journal of the American College of Cardiology』に掲載された研究結果は、食事から摂取する植物性タンパク質が動物性タンパク質よりも多い人には、冠動脈性心疾患のリスクが低いことを示している。

3.食物繊維が豊富

食物繊維が消化を促し、満腹感を長続きさせるのは周知の事実。でも、食物繊維には、心臓病のリスクを下げるなどといった長期的なメリットもある。ソリドによると、1/2カップのアーティチョークには約7gの食物繊維が含まれている。これは、女性が1日に必要とする量の1/4以上(男性の場合は1/5近くがカバーできる)。「アメリカ人は、食物繊維を1日あたりの推奨量の半分程度しか摂っていない」ので、1日1皿のアーティチョークは間違いなくプラス。

4.腸を強くする

ソリドいわく、アーティチョークにはイヌリンが豊富。イヌリンは、「便秘などの消化問題を防ぎ、カルシウムなどのミネラルの吸収を促進し、免疫システムをサポートする特殊な食物繊維」

栄養学専門誌『British Journal of Nutrition』によると、イヌリンはプレバイオティクスとして働くため、腸の健康を維持するのにも役立つそう。

5.免疫力を高める

風邪の予防に役立つのは、オレンジジュースだけじゃない。実際に農業・食品化学専門誌『Journal of Agriculture and Food Chemistry』は、免疫力を高める抗酸化物質が豊富な食材として、アーティチョークを高く評価している。

6.ポリフェノールが豊富

ピナヴァイア博士によると、アーティチョークにはもともと、免疫機能を低下させる損傷細胞を修復するポリフェノールがいっぱい。

カーチャーいわくポリフェノールは、主に植物性食品に含まれる植物性化学物質の一群で、その食品に色を与える。また、細胞生理学専門誌『Journal of Cell Physiology』が掲載した論文には、ポリフェノールが病気の予防に役立つことが書かれている。

7.アレルギーの治療に役立つ

ピナヴァイア博士によれば、アーティチョークのような野菜が豊富な食生活によって、炎症が抑制されることもあるそう。

ソリドいわく、アーティチョークは葉酸の優秀な供給源。葉酸はビタミンBの一種で、アレルギーやぜんそくを引き起こす体内の炎症を減らすのに役立つ可能性がある。妊婦さんにも欠かせない栄養素。

8.体脂肪が減りやすくなる

食品ひとつで体重が減ることはないけれど、薬理学研究誌『Pharmacological Research』に掲載された最近の論文によれば、アーティチョークは健康的な体重の維持に間違いなく役立つ。カーチャーが言うように、「アーティチョークのカロリーは1個あたり25kcal程度なので、体重管理を目的としたヘルシーなミールプランにも取り入れやすい」

9.がんのリスクを下げるのに役立つ可能性がある

ピナヴァイア博士の話では、炎症を減らせば、がん細胞の成長も抑制できる。アーティチョークは、数々のがんと闘うことでも知られている。栄養食品研究誌『Molecular Nutrition and Food Research』に掲載された文献によると、アーティチョークに含まれるフラボノイドは、膵臓がん細胞を撃退するのに役立つ。また、生物化学・栄養学専門誌『Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition』によれば、フラボノイドの一種であるアピゲニン(植物栄養素)を豊富に含むアーティチョークは、乳がんとの闘いも後押しするそう。

10.自然食品である

栄養学・糖尿病学の専門誌『Nutrition and Diabetes』に掲載された研究結果は、植物性の自然食品を中心とした食生活を送っていると、コレステロールとBMI(肥満度指数)が下がることを示している。ソリドも、アーティチョークを食生活の一部とすることに大賛成。「アーティチョークのような野菜が豊富な食生活は、間違いなく健康にいい。体に必要な栄養は、自然食品から摂るのが一番」

最後に、アーティチョークのもっともヘルシーな調理方法をご紹介

少量の水とレモンの搾り汁を蒸し器に入れる。
大さじ1杯の塩を加えて沸騰させる。先のとがった葉をむき、茎を上にした状態で内鍋に入れる。
蓋をして、25~30分蒸す。芯の部分までナイフが通り、内側のうろこが簡単にむけるようならOK。
これでヘルシーなスナック、前菜、副菜としてアーティチョークが楽しめる。バターやマヨネーズの代わりに、ハーブを入れたギリシャヨーグルトをディップにするのがおすすめ。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Marissa MillerTranslation: Ai IgamotoPhoto: Getty Images

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Kaoru Sawa
ウィメンズヘルス・エディター

美容・ダイエットを中心とした記事を担当。自他共に認める美容マニアで、ハマり症。その気質から、自分が挑戦する取材企画には必ず結果へのコミットにこだわる。男性ライフスタイル誌、女性向けアプリメディアなどを経て、2021年までウィメンズヘルス編集部に在籍。