パークランのイベントやピラティスのクラスに参加したり、友人と散歩に出かけたり、週末には十分に体を動かすことができているという人も、月曜から金曜は思うように運動することができず、悩んでいるかもしれない。仕事や通勤、子どもの世話、そして疲労のためなど、平日に運動をするのは、多くの人にとってなかなか難しいこと。

そうした人たちにとって、うれいしいニュースが伝えられている。米国医師会雑誌『The Journal of the American Medical Association(JAMA)』に発表された研究結果によると、週に1~2日だけの運動が心臓の健康にもたらすメリットは、毎日運動した場合とほぼ変わらないと考えられるという。

およそ9万人を6年にわたって追跡したこの調査では、心臓発作や心不全、脳卒中、心房細動(不整脈)などの心疾患が起きる確率と、調査対象者が行っていた運動について、詳しく調べた。

アメリカの疾病対策センター(CDC)とイギリスの国民保健サービス(NHS)はどちらも、適切な運動量として「週あたり150分」を推奨している。研究チームはそれに基づき、まず1週間、手首に加速度計を装着してもらい、その結果から調査対象者を推奨される時間の運動を「していない」「毎日にわけている」「半分以上を1~2日に集中させている」の3つのグループにわけた。

論文の主著者であるマサチューセッツ総合病院のシャーン・カ-シッド医師(心臓電気生理学)はこの結果について、健康・ウェルネス関連の情報を専門に扱う『ヘルス』誌に対し、週末に集中的に運動する、毎日運動するグループはどちらも、「心臓に問題が発生する確率が大幅に(20~40%)低下しており、これらのグループの差は、非常に小さいということでした」と説明している。

older women stretching in yoga class
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この結果が意味するのは、運動が心血管系にもたらすメリットは、推奨される時間を週1~2日に集中させていたとしても、得ることが可能だということになる。

「ストレス解消や疲労回復に効果的なエンドルフィンを供給する」という運動の効果は、週末に集中して行った場合にはあまり得られないかもしれない。だが、心血管系の病気の発症リスクを低下させることにおいては、毎日の運動とそれほど変わらない恩恵が得られるということになる。

当然ながらこれらの結果は、遺伝的特徴や、家族歴の影響を排除するものではない。そのことには注意が必要となる。ただ、平日の夜に1回だけジムに行くのを休んでしまったからといって、それほど気に病む必要はないと考えられる。

From COSMOPOLITAN UK

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Morgan Fargo

Morgan Fargo is a freelance beauty and wellness editor. Her CV includes Women's Health Magazine UK (and sister publication Women's Health Australia), Stylist Magazine and more.


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翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。