「6カ月も服を購入せずに過ごせるとは思っていませんでしたが、それは思ったよりも簡単なことでした。最新のトレンドについていく必要もなく、買い物の誘惑に反応することもなく、抵抗もありません。気分が楽になります」と話す、ヘルスコーチのAYUMIさん。今回は服を買わなかった6カ月の変化についてお話してもらった。
私は2023年2月から8月まで、半年間、新しい服を買わないというチャレンジに1人で挑戦しました。そして実際、今も洋服を買っていない状態は続いており、それがストレスとはなっていません。今日は、私がなぜそれを決めたのかと、チャレンジを通して学んだことを説明します。
2023年2月、私は「6カ月間新しい服を買わない」と決意しました。
この決意は当初、やり切ることは難しいと思いました。洋服にあまり興味がない方にとっては、大したことでないと思うかもしれませんが、私は毎日洋服を選び、ジュエリーを組み合わせる行為が何よりも楽しいし、新作をチェックすることにも余念がない性格です。
しかし、去年の年末、次から次に目にうつる豪華な洋服、靴、アクセサリー、他人が持っているもの、広告があまりに多すぎると感じ、自分の時間やいいエネルギーがそれらに奪われてしまっていると感じ嫌な気分になっていたのです。
デザイナーズシューズが半額？– お得だしいいかも！
セールがはじまる？– 絶対に何か買おう！
新作が出ます！ – 次の旅行に必要かも！
楽しみだったファッションがいつの間にか、私からエネルギーを奪うものになっているように感じていました。
基本的に私はセールであったとしても衝動買いではなく、一生着用するものと決めて購入します。そのため、何度もインターネット上で買うか、買わないかを検討したり、繰り返し考えていました。アルゴリズムにより、一度みた商品は私を追いかけてきます。そのことも分かっていながら、気分転換に広告をクリックしたり、一度カゴに入れた商品を見たりしていました。
なんて無駄な時間！ 一旦、距離を置こうと決めた瞬間でした。この課題に関して、私が作ったガイドラインは次のとおりです。
服を買わない私のチャレンジルール
- 半年間は新品の洋服、靴、バッグ、ジュエリーは買わない。
- 下着や靴下などの必需品は必要があれば買う。
- ファッションに関連するメーリングリストの削除をして見ないようにする。
チャレンジ自体がストレスにならないように、何かを買う必要があれば買ってもいいとルールは厳しくしすぎないようにしました。
まず何も買わないようにするため、私はメーリングリスト登録を解除しました。
ほとんどの洋服をオンラインで購入していた私は、毎日送られてくるメッセージが心理的に購買意欲につながったからです。
服を買わなかったらどうなる？
1カ月目
「新しい洋服を買わない」と決めているので、目にうつる新作やセール、誘惑に何も反応していない自分がいました。もっと何か欲しいとストレスに感じるかと思っていた私にとって驚きでした。それよりも、毎日自分の仕事や運動、やりたいことに集中できるので、精神的に安定した気持ちでいることが出来ました。
2カ月目
既に購入しないことが日常なので、お金を使う、払う罪悪感もなく、他者に影響も受けません。自分をコントロールできているように感じ、力強く感じていました。十分な洋服もあるので、季節が変わったとしても新しい“何か”を求めていませんでした。今ある洋服の組み合わせを楽しもう！と思っていました。
3カ月目
冬から春になりつつあり、広告でカラフルな新作が目に入ると“あ、可愛い”と思ってファッションサイトを開いたりしましたが、結局購入には至らず、翌日にはそのことを忘れていました。特に靴、バッグ、ジュエリーはもう十分だと思う自分がいました。
4カ月目
まさか4カ月も洋服に関連するものを何も購入しない自分がいるとは思っていなかったので、自分の行動に誇らしい気分でした。ルールを決めた時、“まあ、ストレスのない範囲で必要なものは買おう”と思っていましたが、結局必要なものは持っています。
5カ月目
夏になり、ショーツを購入することにしました。必需品はOKとしていたので、ここまで5カ月もたっていたことに驚きです。しかしこのショーツ探しが私の洋服への情熱を再燃させました。適当なものは買わない信条なので、ショーツ一つでも徹底的に調べてからと思っていると、さまざまな商品を買おうとする誘惑に駆られました。その時、また以前のようにサイトを見ている時間が増えたことに気づき、私は「これは本当に必要なのか？」といつも自分に問いかけました。衣服やアクサリーに関して言えば、答えはいつも「これを買う必要はない」でした。
6カ月目
洋服よりも体づくりに以前より増して意識を向けるようになりました。体が鍛え上げられていれば、ドレス一枚でも気持ちよく着こなすことができます。自分が本当に求めているスタイルに気づくことができるようになり、体づくりのモチベーションが上がりました。
そして今7カ月目を過ごしています。最初は6カ月も服を購入せずに過ごせるとは思っていませんでしたが、それは思ったよりも簡単なことでした。最新のトレンドについていく必要もなく、買い物の誘惑に反応することもなく、抵抗もありません。気分が楽になります。
新しい服を買わない5つのメリット
①お金と時間を適切に管理することができる
このチャレンジにより、毎月費やしてきたお金を節約することができ、購入に至るまでの時間を、もっと有意義なものへ変えることができます。
②自分が既に持っているものに感謝できる
ないものよりも、すでに持っている服をより良くすることに集中できます。クローゼットを見ながら、“着るものがない”と感じたことがある人は多いでしょう。本当にそうでしょうか？このチャレンジはその意識を払拭させます。
③自分の望みが見つかる
私の場合は、自分にとって重要なことは肉体的に鍛え上げられた体だと知りました。そして人生で自分が集中すべき事柄も見つけることができました。人によっては、自分の性格に合わないトレンドの服を追い求めていることに気付いたり、自分が楽しいもの、楽しくないものを学ぶ方もいらっしゃるかもしれません。チャレンジすることでより意図的に買い物をすることができます。
④服とお金、自分との関係が良い方向に変わる
以前、私は旅行などのイベント前や疲れている時に気分を高める方法としてショッピングを利用していました。このチャレンジをすることで、他人に好印象を与えるために服を買うのをやめ、物質的なものではなく行動、自分の人生に集中することができ、よりよい気分になりました。
⑤環境への配慮、貢献ができる
ファッションが環境に与える影響には、再生不可能な資源の枯渇、温室効果ガスの排出、大量の水とエネルギー、生分解するのに何百年もかかるポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維の使用などが含まれています。ファストファッションや新しい商品を手に取るよりも、今あるものを使い切ることは持続的社会へ貢献できます。
NYの栄養学校にてホリスティックヘルスコーチの資格を取得、栄養指導者として女性たちの人生向上をサポート。世界100種類以上の食事理論、ライフスタイル、文化に精通する経験から、個人カウンセリング、企業プログラム、商品企画、など多方面で活躍中。プログラム後は「人生が変わった」「食の悩みがなくなった」「パートナーや周囲との関係が良くなった」との声も。センスあふれるSNSにファンも多い。■スクール「MISS FITホリスティックスクール」■Instagram @ayumi_missfit
