以前から地球環境やサステイナビリティなどに関心が高く、公私共に人に、動物に、地球に優しい暮らしを実践・シェアしている吉川ひなのさん。2013年にハワイに移住してから、自然豊かな環境で夫と3人の子ども、保護したウサギ2羽、猫3匹、鶏4羽と暮らしている。そんな彼女のライフスタイルや価値観、人生観を取材した。今回は人にも動物にも地球にも優しい「ミートフリー」について。お肉を控える・食べないという選択をチョイスする人は海外に比べて、日本ではまだ少数派。でも、興味はあるという人は増えつつある。そこで、ミートフリーを実践するひなのさんに役立つ情報や想いなどを率直に聞いた。

【お肉をやめたきっかけ編】

Q.お肉をやめたのはいつ? きっかけは?

7年前、ヨガに一番ハマっていたとき、「思考からヨガ的に生きよう」とお肉を一切やめて、ほぼヴィーガンな食生活をしていました。その頃ヨガのティーチャーズトレーニングを受けにハワイ島のオフグリットのジャングルに3週間こもっていたんだけど、そのヨガの師匠が本気のヨギーで、彼の考えは「自分にされて嫌なことは他の命にもしたくない」というシンプルなものでした。その考えもとても好きで、ますますお肉を食べたいと思わなくなりました。でもそのときは日々食事を共にしている夫に反対を受け、食卓には夫用にお肉を一品プラスしていました。しばらくしてわたしも少しだけはお肉を食べる、という生活を経て、2~3年前、家族全員でお肉を一切食べない、という方針になりました。

思えば、7年前にお肉を食べない選択をしたのは自分のためだけだった。自分にとってどうか、ということだけ。でも、今は自分のためというより、環境や動物たちにとってどうかを先に考え、その上で自分がどう生きていたいのか、という順番で食べない選択をしているから、その頃とは少し違うかな。

Q.お肉を完全にやめるまでに苦労したことは? 

一緒に暮らし、日々食卓を共にする夫が超肉食だったということかな(笑)。わたしは自分が食べなくても彼にお肉料理を出していたのに、彼はいつか自分の食卓にお肉が出なくなるんじゃないかということを恐れていたのか、お肉を食べないとダメだと数百ページ書いてある分子整合栄養医学の本までプレゼントしてくれたりして、猛反対してた。でもその本もすごく面白かったし、ついでに分子整合栄養医学の検査もしてみてもらっちゃったりして、肉食推進派の観点も色々知れてよかったと思ってる。

吉川ひなの ミートフリー 肉食

【肉食をやめたメリット編】

Q.肉食をやめて感じた体の変化は?

なんとなくどんよりと感じる恐怖みたいなものがなくなったり、消化が楽だからか体が軽く感じるようになりました。

Q.肉食をやめて感じた、メンタルの変化は?

犬や猫は可愛がるのに、豚や牛は食べる対象という、自分の中でモヤモヤとひっかかっていた種差別から解放されました。わたしにとって動物は殺して食べるものではなくて、仲間になったり共存するもの。豚や牛の性質を知れば知るほど、いとおしくなる。豚も牛もすごく頭がよくて、とっても優しい生き物なの。鶏も仲間意識の強い社会性のある生き物で、知れば知るほどすごくかわいい。それに、人間が食べる動物を育てるためには、動物たちに食べさせる信じられない量の飼料を栽培しなければならず、年々増え続けている人口の分を賄うためにはまだまだ土地が必要で、大事な原生林を焼いてその場所を確保しているなんて本当に悲しい。世界中で毎年約700億匹の家畜を育てていると言われているけど、そのために野生動物が暮らしていた場所は焼かれ家畜を育てるために使われて、陸上に暮らす野生動物は世界全体でたった4%しかいなくなってしまったんだそうです。残りの30%が人間で、60%が家畜と呼ばれる動物たち。そのバランスだけ考えても、すごく不自然なことだと思う。

吉川ひなの ミートフリー 肉食

世界中には今でも7億人以上の人たちが飢えに苦しんでいるけど、家畜と呼ばれる動物たちに食べさせている飼料を人間にまわせば、35億人を養える量になるんだそうです。水不足が悪化しているこの時代、例えば1kgの牛肉を生産するのに2万ℓのお水が必要で、同じ水の量を使って大豆を生産すると約10倍の収穫ができる。今の畜産の在り方は、なにもかもが持続不可能なところまで来てしまっている。

家畜と呼ばれる動物たちの扱われ方も、一刻も早く改善していかなくちゃいけないと思ってる。日本のアニマルウェルフェアのランクは世界最下位のGランクで、いま現在も豚は90%以上が妊娠ストールという向きを変えることもできない檻に一生のほとんどを閉じ込められていたり、産卵鶏も90%以上がバタリーケージという過酷な檻で蜜飼いされていたり、飼育しやすいようにくちばしを切る、歯を抜く、尻尾を切るなどの処置は、消費者であるわたしたちが安くお肉を買えるためにほとんどが麻酔なしで予算をかけずに行われてる。そうやって、わたしたちが1円でも安く手に入れるための代償を払わされているのはなんの罪もないかわいい動物たちで、知れば知るほど家畜と呼ばれている動物たちの現状は過酷で残酷。この現状を急いでみんなで変えていかなくちゃならないと思ってる。

昔はパックで売られているお肉を見ても、それがなんの動物のお肉か頭ではわかっていてもあまり実感がなかったの。でも、数々のドキュメンタリーを観たり、鶏などの動物と一緒に暮らして、今はパックの中のお肉も食べ物ではなくて動物、命、と実感が持てるようになった。何気なく食べてきたたくさんの食材の中のひとつであったお肉は、意志を持って生きていた、恐怖も痛みも感じるひとつの命だった。わたしはパックのお肉にそのことを感じられるようになってよかったと思ってる。

Q.お肉をやめた旦那さんや娘さんが感じたメリットは?

長女は「お肉を食べるのをやめてからこわい夢を見なくなったのと、環境問題のことをちゃんと知れたことがすごくよかった」そうです。そして長女も、もう一生お肉を食べたいと思わないと思う、と言っています。でもわたしは娘にそれがいつ変わろうと自由だよと言っていて、実際ほんとにそう思ってる。彼女がいつか友達と焼肉に行ってくる!と言ったとしても、びっくりはするだろうけど、ただそれだけ。夫は「朝すっきり目覚められるようになったのと、体が軽くなったのと、むやみやたらに怒らなくなった」そうです。

【周りとの関係編】

Q.お肉を食べないことを言いにくい……どうしたらいい?

相手のありのままの価値観や考え方を受け入れて、それと同じように自分の価値観や考え方も率直に伝えちゃう。でももし大勢の中にたった一人自分だけで、周りからの同調圧力があったり、言い出すことに恐怖を感じてしまうような状況だったら……うーん、いま一生懸命想像してみていたんだけど、例えば会食とかで絶体絶命、コース料理にお肉が……!という場面だったら、お店の人に「わたしの分だけお肉を抜いていただけますか?」と言う。

そして、一緒に食事している人たちはそれを聞いて、「え? お肉食べないの??」などと聞いてくると思うから、そうしたら、「そうなんです♪」と明るくあっさり答える。そこからさらに質問してきたら、今から自分以外の人たちにはお肉のお料理も出てくるわけだから、環境問題や動物のことはいったん置いといて、「わたしは消化する力があまり強くなくてすぐ胃もたれしちゃったりするので、お肉が体質に合わなくて食べない方が調子がいいんです。みんなそれぞれありますよね♡」みたいな感じで答えておく。ちゃんと話せる人には本当に思っていることを話せるといいけど、そうじゃない場合はお互いのために、「アレルギーなんです」とかでもいいと思っちゃう!

Q.周りの友人から反対されなかった?

わたしの生き方や価値観、考えを尊重してくれない友人なんていない。

吉川ひなの ミートフリー 肉食

Q.焼肉に誘われたらどうする?

わたしはパス!と言う。

【ミートフリー初心者からの質問編】

Q.食や環境の情報はどうやって得たり、勉強しているの?

色んな本を読んだり、環境活動家の方々の講演を聞いたり、ヴィーガンの方々のSNSをチェックしたり、ドキュメンタリーを観たりしています。

Q.そもそも肉食はどうして避けるべきなの?

わたしたちが肉食をすることで貧困国の方たちや動物はとても辛い現状を強いられてしまっていたり、家畜を育てるために森は焼かれ、水が汚れ、地球が砂漠化していってしまってる。

畜産業は気候変動を生む原因の上位に入っているから、世界では改善するための動きが起こってる。世界中の人々がなにも改善せず今のままの生活をあと7年続けてしまうと、もう気候変動を止められない臨界地点が訪れてしまうと科学者たちが発表しているから、一刻も早くみんなで力を合わせて改善させていきたいと思ってる。それぞれの取り組みは小さくても、みんなの小さな努力が世界中で合わさって広がればとても大きな渦になるから。できることを、できる人が、できるときにやっていこう!

吉川ひなの ミートフリー 肉食

Q.オーガニックの魅力や取り入れた方が良い理由を教えて。

オーガニックって、現代では特別なものになってしまっているけど、本当はオーガニックのもののほうが自然で当たり前のものだと思ってる。人間も動物も地球も、農薬や化学物質、添加物で病気になってしまうから。わたしたちが健やかに暮らすためには生態系を崩さず、自然に逆らわず、自然の一部として動植物と共存していくのが一番いいと思ってる。食べ物でいうと、農薬が残留している野菜や果物、マイクロプラスチックを取り入れてしまっている魚、抗生物質やホルモン剤が残留しているお肉、精製された白砂糖や漂白された小麦粉、添加物たっぷりのお菓子や調味料、トランス脂肪酸などの体にとってよくないと言われる油、GMO(遺伝子組み換え作物)など、わたしたちの周りには不自然で不健康な食べ物がたくさん。わたしはこの時代、子どもたちにも、何を食べるかより、何を食べないかのほうがよっぽど大事なことだと考えています。

吉川ひなの ミートフリー 肉食

食べ物以外でも、例えば世界で1~2番目に大量の農薬が使われて栽培されているのがコットンで、貧困国の生産者さんたちはその農薬に苦しんでいます。わたしたち消費者が好んで買うものが作られて売られるのなら、生産背景を調べて誰も苦しんでいない、搾取に加担していないものを選ぶことで少しずつ世界を変えていけると信じてる。消費者であるわたしたちがオーガニックのものを選べば、オーガニックなものの需要が増えて、結果、農薬に苦しめられていた生産者さんたちもオーガニック農法に切り替えられるし、農薬で痩せ細ってしまっている土壌も少しずつ健康になって微生物も戻ってくるし、世界中でどんどん姿を消しているミツバチも守れる。もちろんそこにたどり着くまでには一筋縄ではいかないことも多々あるのは承知だけれど、でも、明るい未来を信じて少しずつ変えていくしかない。オーガニックを選ぶことは、自分だけの贅沢だと思われがちだけど、実は、生産者さんも、地球も、未来も、子どもたちや生態系も守っていけるソーシャルベネフィット(社会的利益)だと思います。オーガニックは人々や動物、地球自体を健康にする仕組み。大事な人のために、世界中の人々を幸せにするために、動物たちを守るために、オーガニックを選ぶ♡


Q.初心者はどんな風に「お肉なし生活」を取り入れるといい? 

ポール・マッカートニー氏が作った、ミートフリーマンデーはいかがでしょうか♡ 世界中の人々が週にたった1日お肉を食べない日を作るだけでも地球環境は大幅に改善されるという統計結果が出ていて、ニューヨークのすべての学校でミートフリーマンデーが取り入れられていたり、世界中に広がっている運動なの。日本でもミートフリーマンデーを実施しているレストランもたくさんあるはず! おうちでも、月曜日はお肉を使わないお料理を楽しむ日にしたら、新しいレシピが生まれたり、いいことがたくさんありそう♡

吉川ひなの ミートフリー 肉食

Q.「お肉が好き!ミートフリーは絶対に無理」という人にアドバイスは? 

みんなそれぞれ自由だから、わたしにアドバイスされることなんてなんにもない♡

Q.お肉を食べたいけど、肉食をやめたい人はどうしたらいい?

それはもちろん、自由に食べていいと思う。もしどこかで、それでもやめなきゃ、やめたい、という気持ちがあっても、それが罪悪感からきているものだとしたら単なる我慢になってしまうから、無理してやめても続かないし辛いと思う。そんなときは自由に堂々と罪悪感なんか捨てて食べるのがいいと思う。

自分の中で優先順位が変わったり、罪悪感ではなく愛や希望、理念から生まれる原動力でやめようと思ったときは、我慢じゃなくなって自然とあっさりやめちゃうと思う。どんなときも、自分も他人も責めずに今のそのままを受け入れていられたら、それが一番だと思っているし、自分がどう生きていたいかはそれぞれ自由だから。

Q.食生活に関するおすすめの本や映画などを教えて。

ドキュメンタリーは「ゲームチェンジャー」や「WHAT THE HEALTH」がとってもわかりやすいです。若杉ばあちゃんや東條百合子さんの本も好き。

【 海外と日本の食文化編】

Q.ハワイのヴィーガンやベジタリアン事情を教えて!

ハワイもLAも、もともと色んな人種が暮らしていて、みんなそれぞれ見た目も第一言語も自国の特徴も全然違ったりするから、それと同じように、誰がヴィーガンだろうとベジタリアンだろうとデイリー(乳製品)フリーだろうとなにも気にしていない感じ。わたしの出身は日本です。へー。わたしはイタリアです。へー。と同じような感じ。わたしはヴィーガンです。へー。みたいな。毎朝ベーコンとパンケーキです。へー。みたいな(笑)。

Q.日本ではヴィーガンやペスカタリアンは少数派。海外ではどう?

ハワイや1年間住んでたLAでは、ヴィーガンレストランじゃなくてもだいたいどこのレストランにもヴィーガンメニューがいくつかあります。そこが日本とは違うかな?と思ったけど、なんせ数年日本に帰ってなくて、いま日本がどうなっているのかわからないから勝手なこと言えない!(笑)

Q.これからの日本の食生活についてどう思う?

日本は2023年4月からGMO(遺伝子組み換え作物)表示義務がなくなります。世界では遺伝子組み換え作物が問題視されていて、排除していこうとしている国もたくさんあるのに、自国がその逆の動きをしていることがとても悲しいです。日本は報道の自由度ランキングも70位以下だったり、情報が入ってきづらい現状があるけれど、消費者であるわたしたちが賢くなって、同調圧力に負けずみんなが自由に意見を言い合い、よりよい未来にしていけたらいいな。日本のごはんは世界で一番おいしいと思うし、まわりの外国人もそうやって言ってくれているけど、さらにオーガニックがいっぱいだったり安全安心だったら、そんなに最高なことはないよね!と思います。

Q.日本の食材で好きなものは?

日本の食材って素晴らしいです。アメリカに住んでそれを痛感してる。ぬか漬けやお味噌、納豆などの発酵食品も大好きだし、しょうゆは欠かせない。こんぶなどのだし、ごまとごま油もスタメン。オーガニックの玄米もちも手に入るときはなるべく常備してる。ご飯も炊けていないし、すぐ食べられるものがなんにもない、でも子どもたちがお腹ぺこぺこ!というときにお餅があると本当に助かる(笑)。ハワイに日本のスーパーもあるけれど、オーガニックのセレクトは少ないからいつも宝探しのような気持ちで買い物しています。

【ひなの流・食べ方編】

Q.食に関するマイルールは?

ルールを決めているわけではないけど、1週間単位でバランスを取っていけたらいいかな、と思っています。昨日全然ちゃんとしたもの食べ(させ)られなかったな、じゃあ今日は家で発酵食品たくさんと、玄米を食べよう、などなど1週間でプラスマイナスプラスだと思えるようにしていく感じと、いま食べるものが5年後10年後の自分たちを作っていると意識するようにしてる。

Q.普段のおうちご飯メニューはどんな感じ?

朝はわたしはお腹が空いていたら食べるけど、空いてなければ食べない。子どもたちと夫は朝一番からお腹ぺこぺこなので、消化にいいもの、内臓が温まるものを出すようにしてる。玄米がゆとぬか漬けとか。

おやつは、米粉のケーキとかをよく作ります。でもたまにどこかのお店のグルテンフリーじゃないマフィンとかも食べたり、オーガニックじゃないレストランに行ったりもする。そんなときは、次の日はデトックスメニューにしたりしてる。

子どもたちのお弁当は地味弁(笑)。

Q.お気に入りおうちご飯メニューは?

娘は「ヴィーガン手巻き寿司」だそうです。わたしは玄米、お味噌汁、ぬか漬け、納豆、なにかおかず、みたいなご飯が一番好き。

Q.自分の子どもにはどんな食生活をしてほしい?

食生活に限らず、すべてのチョイスに意志と責任を持ってくれていたら、どんなものを選んでもいいと思ってる。

Q.お肉の代わりとしてよく取り入れている食材を教えて。

雑穀。玄米やキヌア、あわ、ひえ、きび……などなど! 玄米は完全食と言われているけど、穀物にはタンパク質や鉄分などなど、必須栄養素たっぷり。ちなみに穀物はすべて発芽毒を無毒化してから食べてね!

Q.おうちご飯作りにマストなお気に入り調味料は?

しょうゆ、ごま油、メイプルシロップ、アカベ、みりん、アップルサイダービネガーとかかな!

Q.ソイミートをおいしく食べるおすすめメニューがあれば教えて。

オーサワジャパンのソイミートを唐揚げにしたらおいしかったよ! 

Q.お肉以外で控えている食材は?

3人目を妊娠中に、五葷※が体に強過ぎて食べられなくなって、そのときから今も五葷(ごくん)をお料理にはほとんど使わなくなりました。調べてみたら、五葷って、もともと肉や魚の毒消しにサイドメニューとして食べられてきたもので、お肉はまったく食べない、お魚もたまーーーにしか食べないから、わたしには強過ぎるんだなと納得。五葷て精進料理でも使われていなかったり、五葷を食べない人のことをオリエンタルヴィーガンと言ったりするんだよ。

※五葷……たまねぎ、にんにく、にら、ねぎ、らっきょう。



Q.現在、おうちのお庭ではどんな植物や野菜を育てている?

フルーツはパパイヤ、パイナップル、マンゴー、ライチ、バナナ、リリコイ、ノニ、マウンテンアップル、グアバ、レモン、すだち、アロエなど。野菜はそのときどきで変わるけど、今はトマト、ケール、きゅうり、なす、みょうが、にんじん、キャベツ、ほとんど食べないけどネギ、おくらなど。植物は色んな種類のハイビスカスとかブーゲンビリアとか、色んな種類のジャスミンとかバタフライピーとかヤシの木とかその他色々。ハーブはラベンダー3種類、バジル3種類、ローズマリー、しそ、よもぎ、モリンガ、レモングラス、セージ、ハワイアンチリペッパー、ママキ、ミントなどなど♡

Q.おうちファームを始めたのはいつ?

うちの子たちは土の上を裸足で遊ばせてくれるプリスクールを選んでいるんだけど、長女が3歳のときにプリスクールにいるときだけじゃなくて、家でももっと土や植物、虫に触れさせていたいと思ってコンドミニアムから一軒家に引っ越しをして、その頃から少しずつ始めました。最初は失敗ばっかりで向いてないのかなと思っていたけど、ちょっとずつ慣れていって今では夫に関心されてる(笑)。庭仕事やファーミングはわたしにとって至福の時間です。

Q.自分で収穫した植物はどんな風に使うの?

お料理のおかずに使ったり、家の中に飾ったり、耳に飾ったり、インフューズドオイルを作ったり、乾燥させてお茶にしたり、お庭の鶏とウサギにも家で育てている野菜やハーブを毎日食べさせてる♡ 雑草と呼ばれている草花も栄養や効能満点なものってたくさんあって、お庭に生えてきてくれるとその草花もありがたーく鶏やウサギにあげています。

吉川ひなの ミートフリー 肉食

Q.オーガニック食材は普段、どこで買っている? 

ファーマーズマーケットや契約している地元のオーガニックファーム、あとはWhole foods Marketも使うし、ハワイのヴィーガンスーパーDown to Earthも行きます。

Q.「ひなのマルシェ」(オンラインサロン)を始めた理由は?

日本で売られている農作物全体で、オーガニックではないものが90%。オーガニック認証を取っているものが1%、減農などが5%、残りの4%がオーガニックや自然栽培で育てているのにハードルが高くてオーガニック認証を取れない農作物と言われていて、せっかくオーガニックのものを作ってくれているファームがあるのに、認証がないからオーガニックと謳えない。そんなファームを応援していけたらと思っています。オーガニックのものを売りたい人と買いたい人が流通を挟まず出会える場になるといいな。それ以外にも、社会問題や気候変動に対してよくしていきたいと思っている仲間をたくさん増やして、みんなで力を合わせてよりよい世界にしていきたい!

Q.将来、目指す食のスタイルは?

もしお庭で育てたものと、ご近所さんとの物々交換だけで食生活を成り立たせることができたら♡と夢見ています。

吉川ひなの 起業家・タレント

デビュー当時から数々のファッション雑誌、映画、テレビ、CMなど多方面で活躍。日本での芸能活動を経て、2013年にハワイへ移住。ナチュラルなライフスタイルが注目を集める。オーガニックコットンを使った子ども服ブランド「Love the Earth blue」やオンラインサロン「ひなのマルシェ」を主宰したり、自身が代表を務める株式会社amaraのナチュラルコスメブランド「anelia natural」をはじめ、ウエディングドレスなどのプロデュース業も行う。ありのままの自分と暮らしを自筆した『わたしが幸せになるまで 豊かな人生の見つけ方』(幻冬舎)も話題に。Instagram:@hinanoyoshikawa

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Text:HINANO YOSHIKAWA&ERI HAMADA

Headshot of Kanna Konishi
Kanna Konishi
ウィメンズヘルス・副編集長

編集者として多くのメディアに携わったのち現職。健康オタク歴20年、趣味は"毒出し"で、体と心と部屋を効率よく整え、環境にもいい健康法を探るのがライフワーク。チアリーダー経験あり、勝手に人を応援しがち。仕事では「心から推せるものしか紹介したくない!」と目を血走らせ、常に情熱大陸に上陸中。 

Instagram: @editor_kanna_purico