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気分の変化が激しい? いつも疲れている? その原因は食生活にあるのかも。食事の内容から、体の何が分かるんだろう? 食生活から主要な食材を除くと、時として体内で警報が鳴る (カフェインの摂り過ぎによる頭痛など)。例えば砂糖をやめると、数日間やる気が出ないこともあるそう。

このほとんどは、時間と共に軽くなる通常の副作用。でも、あなたの食生活に体が文句をつけているケースもある。不適切な物を食べているのかもしれないし、摂食量や主要栄養素が足りていないのかもしれない。しかし、食事内容を見直すべき、ちょっと普通じゃないサインとは一体どんなものだろう?

『Should I Scoop Out My Bagel?』の著者で公認管理栄養士のアイリス・シャピーロが、警戒すべき5つのサインを教えてくれた。

1.いつも完全に疲れている……原因は鉄分不足かも

鉄分は高い活力を維持するのに欠かせないミネラル。体中に酸素を供給し、体が最善の状態で機能するのを助けてくれる。その鉄分レベルが低いと活力が弱まってくる。その理由は、酸素を運びんで元気の源となる赤血球を、体が十分に作れないからだとか。シャピーロによると、貧血症および鉄分不足の主な症状のひとつに疲労が挙げられるのは、これが理由なんだそう。

鉄分不足のゾンビみたいな気分をケアするなら、赤身肉、豚肉、鶏肉、シーフード、豆類、濃い緑の葉物野菜、鉄分が強化されたシリアルなど、鉄分が豊富な食材を摂り入れるのがシャピーロのおすすめ。

米国立衛生研究所は、19~50歳の女性に1日18ミリグラムの鉄分の摂取を勧めている。鉄分不足が疑われるなら、病院の血液検査で鉄分レベルを調べてもらおう。不足しているならサプリメントも選択肢の一つ。中には一度に18ミリグラム(*)摂れるものもあるそう。

でもサプリメントは、鉄分が本当に不足していない限り飲むべきではない。専門家は、鉄分の摂り過ぎが便秘、吐き気、腹痛、嘔吐、フラフラ感などの問題を引き起こすと見ている。

*日本では、厚生労働省によると女性の場合、月に11ミリグラム(月経のない女性は6.5ミリグラム)が推奨量(厚生労働省 e-ヘルスネットより)

2.カロリー不足は、気分屋かも? 

お腹が空くとイライラするのには理由があるそう。体の健康だけでなく気分の良し悪しにも関わるのが、高い活力と安定した血糖値。この2つの要素を維持するには、十分なカロリーの摂取が不可欠。シャピーロによると、女性が健康であるためには、その数字が1日1,200キロカロリーを下回ってはならない。仮に下回ると、これに他の健康問題が加わり、気分にムラが出る。「個人の活動量に応じて、おそらくはそれ以上のカロリーが必要になる」 ことを覚えておいて。

これをケアするために、アクティブな人は健全な体重を維持するために1日1,500~1,800キロカロリー。ダイエット中の人には1日1,400キロカロリーのカロリー摂取をシャピーロは勧めている。

3.便秘の原因! 食物繊維不足かも

言葉の響きとしては最もセクシーな栄養素とは呼べなくても、重要であることに変わりはない。シャピーロいわく、「食物繊維は便が消化管をスムーズに通るのを助け、排便量を大幅に増やす」 そう。不足すると、色々詰まってしまうというわけ。

食事から食物繊維を摂ることに慣れていないなら、胃痙攣やお腹の張り、ガスや下痢を防ぐためにも、食物繊維をゆっくり増やしてケアしていこう。豆類、オーツ、えん麦ふすま、大麦、柑橘系のフルーツ、リンゴ、イチゴ、ラズベリー、洋ナシ、アボカド、レンズ豆、アーティチョーク、ブロッコリーなどを食生活に加えて、摂取量を把握すること。米国医学研究所は、50歳以下の女性に1日25グラム(*)の食物繊維の摂取を勧めている。

*日本では厚生労働省によると、おおよそ食事の摂取カロリー1000キロカロリーあたり10グラムの食物繊維の摂取が望ましいとされる(厚生労働省 e-ヘルスネットより)

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4.落ち込んでいる時が多い? 原因は 炭水化物不足かも

「炭水化物を減らせば体重は減るかもしれないけど、炭水化物を完全に排除すると、気分に関連する神経伝達物質のセロトニンが減ってしまうので、うつ病につながりかねない」 とシャピーロ。

これをケアするには炭水化物が極端に少ない、または完全にゼロの食事プランに従っているなら、血糖値の低下と気分のムラを防ぐために、一日を通して常に十分に食べること。でも、炭水化物の摂取量を少しずつ増やすのが一番確実。シャピーロの話では、急激な血糖値の上昇と体重の増加を防ぐために、徐々に増やしていくのがコツなんだそう。まずは “体に良い炭水化物” から。朝食には全粒穀物のパンひと切れ、スナックにはリンゴや小さなサツマイモ、ランチかディナーに半カップの玄米を食べてみて。もちろん、うつ病の症状が出ていると思うなら、念のため医師に相談を。

5.浴室の排水口に大量の抜け毛が溜まる! 原因は栄養失調?

シャピーロによるとタンパク質、鉄分、ビタミンE、マグネシウム、セレン、そして銅といった必須栄養素は、体にはもちろんのこと、髪の健康にも不可欠。

ケアするには抜け毛を食い止めるにも、まずは食事に摂り入れるフルーツと野菜の量を増やすこと。単純な話に聞こえるけど、シャピーロいわく、農作物には髪の成長を促進するビタミンとミネラルが非常に豊富。特に重視すべきはたんぱく質 で、鶏肉、魚、七面鳥、豚肉、ナッツ、ギリシャヨーグルト、卵はどれも素晴らしい供給源。結局のところ、髪はほとんどたんぱく質でできている。髪を強くするのもたんぱく質なので、それが不足すれば髪は輝きを失ってしまう。パンプキンシード、レンズ豆をはじめとする豆類、ホウレン草など鉄分が豊富な食材をケチるのもダメ! 抜け毛の原因は鉄分不足にもある。

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Cassie Shortsleeve Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。