正直に認めよう――ギフトの交換はカップルにとって、年末年始のホリデーシーズンに直面するストレスの要因になり得る問題。“完璧”なプレゼントなら、お互いの心のつながりも感じさせてくれるだろう。だが、そのカラフルなラッピングペーパーに包まれたプレゼントが、贈る側にも受け取る側にも、ストレスや対立、複雑な気持ちを招く可能性もある。

例えば、「名前を彫り込んだウォッチを欲しがっていたパートナーに、カードしか贈らなかった」など、ギフトで失敗したことは、きっと誰にでもある経験。そして、それらは傷ついたり、理解してもらえていないと感じることにつながったりもする。

こうした状況を回避するためには、どうすればいいだろう? 過去に贈り物で失敗したことが多いと思っている人、あるいは初めて年末年始を一緒に過ごすという人は特に、話し合うことが重要だ。

まずは、贈り物の予算や、贈り物に関して何を重視しているかなどについて、正直に話そう。あなたは、本当は“サプライズ”が好きかもしれない。だが、それはパートナーの選択次第で、あなたを“がっかりさせる”原因にもなる。

あなたもパートナーも、プレゼントをすることにかかるお金やエネルギーに不安があるというなら、何がお互いに納得できる形なのか考え、創造力を発揮してみよう。

一緒に何かを体験したり、手作りのものを交換したりすることもできる。一緒にリサイクルショップに行って、“笑える”雑貨を探してみるのもいいアイデア。プレゼントにかけるお金よりもお互いの心のつながりを重視し、さらに“完璧な”贈り物があるという考えを手放せば、贈り物の精神を感じる方法は、無数にある。

ギフトの意味を考えなおす

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Photo by Rafa Elias//Getty Images

“得点”をつけることや、相手からのギフトを“2人の関係を測るもの”と捉えることから、一歩離れて考えてみよう。あなたとパートナーは、恐らく異なる面に強みを持っているはず。あなたは慎重に計画を立てるタイプで、パートナーはのびのびしている人かもしれない。

忘れてはいけないのは、手渡してくれたその包みの中にある品物が何であれ、重要なのは、プレゼントしようと思ってくれた相手のその気持ちだということ。

贈り物に込めて欲しいメッセージについて、話し合っておくのもいいだろう。あなたにとって、最も意味のある贈り物となるのは、どのようなものだろう? そう思うようになったのは、なぜだろうか? 子どもの頃、贈り物やそれにかけるお金は、家族のなかでどのような重要性を持っていただろうか?

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Halfpoint Images//Getty Images

例えば、あなたが本当に特別なプレゼントを贈るために1年かけて貯金をしていたような家庭で育った場合、パートナーが明らかに慌てて直前に何かを買ったことに、傷ついてしまうかもしれない。また、自分の両親には高額のプレゼントを買う経済的余裕がなかったという場合、余裕があるパートナーがあまり高価ではないものをくれたことに、がっかりしてしまうかもしれない。

話し合いを通じて、ギフトについてどのように考えているのか、お互いに理解を深めようとすることが大切。そして、お互いに無理はしないこと。

贈り物から感じる心のつながりについて、あなた自身はどのように考えているだろうか? また、あなたとパートナーにとって、プレゼントに使ったお金や買い物に費やした時間、その品物に込めた思いには、どのような意味があるのだろうか――?

いずれにしても大切なのは、どこかに相手とのつながりを感じられない部分があると思うなら、それをもらった贈り物のせいにはせず、話し合うこと!

From Prevention

Headshot of Rachel Zar, LMFT, CST
Rachel Zar, LMFT, CST

Rachel Zar is a relationship and sex therapist at Spark Chicago Therapy and the Northwestern Medicine Center for Sexual Medicine & Menopause.

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翻訳者。学業・仕事のため、5カ国の7都市でおよそ10年を過ごす。帰国後は経済・ビジネス関連の文書やニュース記事の翻訳を中心に、ウェルネス系の専門誌やアート関連の書籍、映像翻訳も手掛けるなど、長年にわたってフリーランスで活動。常に新たな情報に触れる仕事柄、心がけているのは、「浅くても、 何でも広く知ろうとすること」。