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国際ボディビル・フィットネス連盟のビキニ・プロ選手権でソフィー・ギドーリンが魅せる体は、長年にわたるクリーンな食事、ジムでのハードなトレーニング、そしてボディビルに対するコミットメントの賜物だと思うだろう。ほんの数年前まで彼女が運動嫌いだったなんて、想像もつかないはず……。

若い頃から彼女は運動が嫌いで、ジムに足を踏み入れたことは一度もなかった。汗をかくのも、有酸素運動で息を切らすのもイヤだったし、競争心のない家庭で育った。体育の授業を休みたくて、母親に先生への手紙を書いてもらったくらい。そんな彼女は第一子を妊娠中、運動不足と偏った食事で体重が30キログラムも増えたそう。

1人目の息子のカイ (11歳) がお腹にいる時、妊娠糖尿病を発症。でも、出産後すぐにライダー (9歳) を身ごもったので、最初の妊娠で増えた体重は減らなかった。30キログラム近く太った体で、2人の赤ちゃんを育てるなんて。そう思い、ライダーを妊娠中にウォーキングを始め、エクササイズで得られる感覚が好きになった。母親になった彼女は、心身の健康向上に精力を注ぎ、2つの仕事と2人の男の子を抱えながら運動学と栄養学を学んだ。知れば知るほど楽しくなって、自分の知識と経験を他の女性にシェアしたいと思うようになった。この気持ちが糧となり、のちにフィットネス・栄養管理プログラム 「THE BOD」 を立ち上げることになる。

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でも、ボディビル大会への道のりは複雑に入り組んでいた。ジムにビビってしまい、トレーニングを始めようにも、どこから手を付ければいいか分からず、鍛え方を知っていた肩と腹斜筋だけムキムキになる始末。体全体を引き締めようとトレッドミルで何時間も走っていたし、今振り返れば食べる量も不足していた。

徐々に知識をつけて、ウエイトトレーニングとマクロ計算を取り入れると生活が一変。ウエイトトレーニングからは、これまでにないような恍惚感が得られた (ハードなトレーニングを終えた時の達成感と、強い体がもたらす自信は今でも大好き)。そして、好きな食べ物を諦めなくても理想の体が手に入ると分かった瞬間、まるで魔法のように、エクササイズが退屈な仕事から情熱に早変わり。冗談抜きで、彼女はチョコレートもハンバーガーもアイスクリームも食べる。何をどれだけ食べているか、把握していればそれでいいのだとか。

(インスタコメント)

「これまでの道のりを忘れないで。左の写真は2011年か2012年で、右の写真は2018年。長きにわたり、一貫して鍛えてきた結果。即効の解決策はないけれど、あなたの目標が何であれ、脇目を振らず一生懸命頑張れば必ず達成できる」

1日のカロリー摂取量を1,200キロカロリーから2,500キロカロリーに増やす一方で、トレーニングの回数は週3~4回に減らした。豊富な食事と賢いトレーニングで、今まで以上に体が引き締まってきた。体組成が変わり、脊柱前弯症と脊柱側弯症を克服し、ジムでも大会でも自己ベストを樹立。体に歯向かうのをやめ、プロセスを重視し、自分の身体能力を信じるようになった。自重の2倍のウエイトでスクワットした時も、2年前に元気な双子の女の子を産んだ時も、産後1年目のアーノルドクラシック (世界的なボディビル大会) で金メダルを獲った時も、それが彼女の信条だった。

決して “勝つ” ために体を変えたわけではない。かれこれ6年目になる彼女のボディメイクの目標は、トロフィーの獲得ではなく、本気になれば人は何でもできることを自分自身と子供たちに証明すること。

ソフィーは、管理栄養士、マスタートレーナー、ジムオーナー、作家、4児の母、世界的に有名なフィットネスモデル、そして国際ボディビル・フィットネス連盟 (IFBB) のビキニ・プロ選手権出場者。ボディメイクプログラム 「THE BOD」 を作り上げた彼女は、マクロベースの栄養管理にウエイトトレーニングを組み合わせ、双子出産から1年足らずでアーノルドクラシック (2017年) 金メダルを獲得し、IFBBビキニ・プロ選手権 (2018) の勝者となった。また、夫のネイサン・ウォレス (エリートボディビルダーでパワーリフター) とともに 「男性版THE BOD」 を開発し、女性版の成功で実証されたトレーニングプランと体再組成メソッドで、世界中のクライアントのパフォーマンスを支えている。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Sophie Guidolin Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images, Instagram of @sophie_guidolin

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。