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ダイエットの世界では炭水化物は敵だと信じられているので、午前中に食べるか、まったく食べないかのどちらか。でも、パスタ好きにとっては嬉しいニュースが舞い込んできた。この研究結果が正しければ、私たちは完全に間違っていたかも。

BBCの健康番組『Trust Me I’m a Doctor』の中で、マイケル・モズレー医師がある実験を試みた。炭水化物を摂取した時間帯が、血糖値を正常に保つ体の能力に影響を及ぼすかどうかを調べたそう。

ボランティアの被験者たちは、5日間にわたり、炭水化物たっぷりの朝食 (量は決められており、野菜、パン、パスタといった食材を含むもの) と炭水化物が少ない夕食をとった。その後の5日間は通常通りの食事をし、最後の5日間は低炭水化物の朝食と高炭水化物の夕食という組み合わせに。実験期間中のランチには、適度な量の炭水化物が含まれていた。

すると、予想外と言わざるを得ない結果が……。

高炭水化物の朝食で1日を始め、低炭水化物の夕食で1日を締めくくるという最初の5日間を終えた段階で、被験者たちの血糖値は平均289ミリグラム・パー・デシリットル。それが、低炭水化物の朝食と高炭水化物の夕食をとった後には187ミリグラム・パー・デシリットルまで低下したらしい。

つまり、炭水化物を処理する能力が実際に向上したということ。

BBCに寄せた補足記事の中でモズレー医師は、「炭水化物と糖分の摂取量が多いと血糖値 (血中のグルコースレベル) が急上昇する。食物繊維を含まず、体への吸収が早いタイプの炭水化物では特にそう」 だとか。

体活動によってグルコースが燃やされないと膵臓が反応し、再びグルコース値を下げ、過剰な糖分を脂肪として蓄積させようと血中にインスリンを放出する。

だからこそモズレー医師は、実験結果を見ると、ダイエットには “夜は炭水化物なし” のアプローチが最適とは言い切れないと言う。

「本当に重要なのは炭水化物を摂取する時間帯ではなく、炭水化物を食べなかった、いわゆる “絶食” 時間の長さなのかもしれない」

「炭水化物が豊富な食事を最後にしてから時間が長く空けば、体はよりうまく炭水化物に対処できる。寝ている間は食べないので事実上 “絶食” となり、朝は自然とこの状態に。でも、今回の実験結果は、1日のほとんどを低炭水化物で過ごせば、似たような効果が得られることを示している」

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Lucy Bode Translation: Ai Igamoto Photo: GettyImages

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。