「クリニックに来る患者さんの多くが今、世代を問わず生理前の不調(PMS)に悩まされています」と野本真由美先生。日本産科婦人科学会によると、日本では月経のある女性の何と7~8割がPMSとか。「女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンの増減によって、周期を形成しています。生理前、この2つのホルモンが急激に減る、いわばジェットコースターのような状態になったとき、心と体が大きく影響を受けます。体に表れる変化は、むくみや便秘、ニキビなど。心の変化は、イライラや過食などがあります」。
また、まだ先のことと思うけれど、実は生理と更年期障害はリンクしていることもおさえておいて。「生理前に、仕事の締め切りなど緊張状態が続くと自律神経が乱れ、症状が強く出てしまいがち。また、PMSの揺らぎと、更年期の揺らぎは実は似ているのです。PMSのケアをしておけば、来る更年期の波を緩やかにすることができますよ」。