Font, pinterest

モデルの活動をしながら、アロマテラピー・インストラクターとして手作りアロマコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」を運営する原 裕美子さんの連載。普段から運動が大好きという、原さんのアロマのあるヘルシーライフ。今回は、皆さんから寄せられたハーブについての疑問にお答えします。

さて、今回の「アロマコンシャスライフ」はハーブにまつわる、ちょっとした疑問にお答えしたいと思います。
ハーブを使うレシピを紹介するときによく聞かれることがこちら!

Q:ハーブティーで楽しむ以外に、ハーブにはどんな使い方ありますか? また、使い方が変われば、効果・効能は変わりますか?

A:ハーブティー以外にも使い方はあります。そして効能も変わります!
ハーブをオイル漬けにしたり、水出しや熱湯で抽出。また、アルコールに漬け込んだり、すり潰してパウダー状にして活用することも。ハーブは抽出する方法によって採れる成分も異なり、摂取の仕方によって体への働きかけも変わります。

例えばジャーマン・カモミールを例に見ていきましょう。
まずは熱湯で抽出。専門用語では「温浸出(おんしんしゅつ)」といいます。つまり、ハーブティーです。
ハーブティーとして口から摂取すると胃腸の不調をケアし、ハーバルバスに入り皮膚から吸収すると、皮膚炎や湿疹など肌の不調にアプローチします。

ちなみに、カフェインやタンニンを含むハーブであれば「水出し」、専門用語でいう「冷浸出(れいしんしゅつ)」で抽出すれば、カフェインやタンニンなどの成分が抑えられて味がマイルドになります。

カモミールのような精油成分を含むハーブティーの蒸気で芳香浴すれば、精油成分が不眠や不安などのストレス性の不調の解消をサポートします。

また、アルコールで抽出したものや、ウォッカ漬けにした「チンキ剤」は内服すると冷え性のケアに!
無水エタノール漬けにした「チンキ剤」は、皮膚に浸透するとメラニンの活動を抑制し、シミ対策や美白ケアに役立つといわれています。

さらに、カモミールの温湿布は肩凝りや腰痛の症状をケアし、冷湿布は目の充血や眼精疲労のお悩みに。

ハーブはさまざまな有効成分を含んでいるので、ハーブを漬け込む“材料”によって「アルコールに反応して抽出できるもの」「水に反応して抽出できるもの」など、反応・抽出する成分が変わってくるのです。

ハーブはアルコールやオイル、水などの何かしらの材料を使って抽出するため、有効成分が材料の中で薄まり、刺激が少なくなってコスメ作りに活用するときは精油よりもセーフティに使えるとされています。
例に挙げたカモミールのように、赤ちゃんからお年寄りまで使えるとされているハーブもあります。

ハーブティーとして飲んで楽しむのはもちろん、こんなにもたくさんの使い方があるハーブ。精油ではカバーし切れない有効成分もふんだんに含んでいて、とても魅力的じゃありませんか?

市販のハーブティーでも、こうした抽出の応用でビューティーアイテムに早変わり。ぜひ皆さん、ハーブがお手元にあるとときは、いろんな活用法で楽しんでみてくださいね。

それではまた次回!



Text&Photo:Yumiko Hara

Headshot of 原裕美子
原裕美子
モデル、アロマテラピー・インストラクター

モデルとして雑誌・広告等で活躍する一方、自身の肌や体調管理に悩んだのをきっかけにアロマテラピーに出会う。2016年にアロマテラピー・インストラクターの資格を取得し、アロマを用いた手作りコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」をスタートさせ、アロマのある暮らしの魅力を伝える活動を行っている。http://vivaliv.jp/