モデルとして活躍しながら、アロマテラピー・インストラクターとして手作りアロマコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」を運営する原裕美子さんの連載。普段から運動が大好きという原さんのアロマのあるヘルシーライフ。今回は、夏にぴったりなさっぱり美白乳液の作り方をご紹介します。
さて今週も今月のテーマ「美白」ということで今日は美白乳液のレシピの紹介です。
紫外線の働きで肌のメラニン細胞が活性化しやすいこの季節、その細胞をほっておくといつの間にかシミを作って残念なお肌になってしまいます。
紫外線の嫌な働きはシミを作るだけにとどまらず、肌水分まで奪い肌を乾燥させシワもつくるところです。
夏は暑いしサッパリ手短なスキンケアで済ませてしまおうとしてついついステップを飛ばしがちになりますが、お風呂あがりに化粧水できちんと水分を補給したら乳液の油膜で肌をカバーして肌水分が逃げないようにしてあげましょう!
今日の乳液は質感がみずみずしく、お肌にアロマの美肌成分と水分をグンと押し込むような乳液です。
それでは早速レシピを見ていきましょう。
【材料】 1本85ml 所要時間:30分 保存期間:冷暗所にて2ヶ月
・精製水……50ml
・マカダミアナッツオイル……20ml
・エマルシファイイングワックス……5g
・レモン精油……3滴
・ヒースハーブ……ティースプーン1杯
・TGR……3-4滴
お道具:消毒エタノール、コットン、計量ビーカー、湯専用鍋、ミルクリーマー、ガラス棒、耐熱マグ、ティーパック、ティースプーン
【作り方】
1) 全てのお道具を消毒した後、計量器を使ってワックスを計量します。
2) ワックスが入ったビーカーでマカデミアナッツオイルを計量します。
3) 精製水をビーカーに計量したら、ワックスの入ったビーカーと一緒に湯煎鍋にいれワックスが溶けるまで湯煎していきます。
4) ティースプーン1杯の量でヒースハーブのティーパックを準備し、湯煎して精製水が熱湯になったところでヒースハーブを精製水にいれてハーブティーの要領で10分程かけて濃い目に抽出していきます。
5) 精製水にヒースハーブが抽出されたら、ワックスがとけたオイルを3,4回に分けて精製水の中にミルクリーマーで混ぜながら入れていきます。
6) 混ぜる手を止めても精製水とオイルが二層に分離すること無く、質感にとろみが感じられたらTGRを3~4滴と、精油をいれて軽く混ぜ合わせます。
7) 容器に移して完成です。
今日のレシピは、美白にとても効果抜群のヒースハーブとレモン精油を用いたレシピになります。
実は「美白」というテーマで私が一押ししたいハーブがヒースハーブです!
というのもこのハーブの浸出液にはメラニン生成を抑える「アルブチン」という成が含まれるので、紫外線を浴びて肌の奥で活動しようとするメラニン色素の活動を抑制する働きがあるからです。
美白化粧品の成分に「アルブチン」がよく使われていますが、このような仕組みで美白効果があったんですね。
ただヒースハーブが一押しなのはこれだけではありません。
そもそもハーブは複数の成分を含み相乗効果で働き合う性質があります。
ヒースハーブにおいては、アルブチンの美白効果とタンニンの皮膚ダメージを修復する働きが互いに働きあう結果、美肌&美白効果をもたらしてくれます。
また抗酸化用や殺菌効果のある成分も含むので、アンチエイジングやニキビ、吹き出物予防など幅広くその効果を発揮してくれます。
そして一緒に用いるアロマはレモン精油です。
レモン精油は、漂白作用がある精油でシミや色素沈着などすでに出来てしまった肌ダメージに対して働きかける効能があります。
またレモンは殺菌と消毒効果が強い精油なので、過剰な皮脂分泌で汚れやすくなってる毛穴を清潔に保つことで菌の繁殖を抑えてニキビや吹き出物などの肌荒れを未然に防いでくれますよ。
そんなハーブやアロマの効能を肌にサッパリとしたテクスチャーで届けたい時には植物オイルに是非マカデミアナッツオイルを使いましょう。
マカデミアナッツオイルは、皮膚への浸透性が高いオイルで肌なじみが良く、アロマやハーブの有効成分を効率的にお肌の深層部に届けてくれます。
浸透性が高い分お肌がベタつかず強力な保湿力という点においては他にもっと優れたオイルもありますが、夏場にベタつきの不快感を感じたくないという時にはこれ程ピッタリなオイルはありません。
ヒースハーブのアルブチンでメラニンの活動を抑えて、それでも受けたダメージはタンニンでレスキューしながら、アロマパワーでじっくりと漂白!
ハーブとアロマ、植物のシナジー効果を目一杯引き出したレシピなのでぜひ皆さんこの夏の美白対策にお役立てくださいね。
<注意!>
レモン精油は太陽光に反応して皮膚を爛れさせる働きがありますので、日中の使用はお控えください。
Text&Photo:Yumiko Hara
モデルとして雑誌・広告等で活躍する一方、自身の肌や体調管理に悩んだのをきっかけにアロマテラピーに出会う。2016年にアロマテラピー・インストラクターの資格を取得し、アロマを用いた手作りコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」をスタートさせ、アロマのある暮らしの魅力を伝える活動を行っている。http://vivaliv.jp/