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モデルとして活躍しながら、アロマテラピー・インストラクターとして手作りアロマコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」を運営する原裕美子さんの連載。普段から運動が大好きという原さんのアロマのあるヘルシーライフ。今回は、冬の乾燥シーズンに向けて、”ハンガリアンウォーター”というハーブチンキの作り方をご紹介します。

さて皆さん、今日は冬の乾燥シーズンに向けて、準備を始めていきましょう! 今から冬の準備は気が早いように思いますが、今日のアイテムは製作時間10分、熟成期間3ヶ月。作るのはとても簡単ですが完成まで時間がかかるため、今から作って12月に完成です。まさに冬を越すための美容仕込みです!

ハーブチンキとはハーブの有効成分をアルコールに抽出したもので、ハーブの有効成分を余すとこなく取り入れた万能アイテムです。そしてこのハンガリアンウォーターは、中世ヨーロッパの時代から脈々と伝わるアンチエイジングレシピです。

ハーブチンキは保存期間も長く、手持ちの基礎化粧品に混ぜれば、そのハーブの特色を活かした薬効高いコスメに応用できるので、常備しておくとても便利ですよ。それではレシピを確認していきましょう。

【ハーブチンキ】 

所要時間:10分 保存期間:冷暗所にて1年間  各150ml 1本(10min)

【 材料&機材 】

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・ローズマリー……4g
・ペパーミント……4g
・ローズ……3g
・オレンジピール……1g
・ウォッカorホワイトリカー……150ml
ガラス製密封容器、計量器具、スプーン、、漏斗、コーヒーフィルター

【 作り方 】 
1) 容器と道具を消毒し、それぞれのハーブを計量してガラス製の広口瓶に入れます。

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2) 全ての道具を消毒後、オイル類を計量ビーカーを用いて計量し、耐熱カップに入れます。
※アルコールにアレルギーがある方はグリセリンでの代用も可能です。
※ハーブの体積が大きくて瓶にアルコールが入らない時は、ハーブを軽くスプーンですりつぶします。

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3) 制作後3ヶ月を目安にコーヒーフィルターを使ってろ過します。
4) ろ過した液を容器に移して完成です。保存場所は冷暗所にて1年保存が可能です。
5) ココナッツオイルとミツロウをカップに入れて湯煎し、溶かします。

!ハーブチンキ抽出中の注意点!
・瓶を1日1回軽く振ってあげるとより効果的に抽出ができます。
・1日1回瓶の蓋をあけましょう。瓶を放置すると中のアルコールが発酵し、圧力の関係で蓋が開きづらくなります。

今回作ったハンガリアンウォーターは、別名「若返りの水」と言われています。その由来となる話は、中世ヨーローッパの御年70歳のハンガリー王妃が手足のしびれに悩んでいたところ、修道士がローズマリーをアルコールで抽出したものを献上し、それを服用した王妃は悩みの種であったしびれの症状がなくなりました。

それどころか見た目も若返り、ついには20歳のポーランド王子にプロポーズされるほど若返ったという話から、ハンガリアンウォーターが「若返りの水」として現代までそのレシピが受け継がれているんですね。

実際にこのチンキのメインであるローズマリーハーブには優れた抗酸化作用があり、高いアンチエジング効果が。なおかつローズマリーに含まれる成分には、血行促進&新陳代謝アップにより疲労回復効果&神経痛の緩和等が期待できます。そしてお肌には毛穴の引き締めや殺菌消毒効果等もあるので、皮膚を清潔に保ち、たるみ知らずの若々しい肌を保ちます。ペパーミント、ローズ、オレンジピール等も美容効果を互いに高め合う相乗効果が期待できるので、アンチエイジングに心強いですね!

日に日に抽出が進んで茶色く変化していくチンキは、いかにも薬効が高そうで、出来上がったチンキの頭が冴えるようなスッとした香りを嗅ぐと、ハンガリアンウォーターの美容効果に期待が膨らみ、使うのが楽しみになりますよ。

現代の高機能なコスメもいいですが、中世の時代から受け継がれる王妃お墨付きのレシピも、なかなかの高機能です! 是非試してみてくださいね。

Text&Photo:Yumiko Hara

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原裕美子
モデル、アロマテラピー・インストラクター

モデルとして雑誌・広告等で活躍する一方、自身の肌や体調管理に悩んだのをきっかけにアロマテラピーに出会う。2016年にアロマテラピー・インストラクターの資格を取得し、アロマを用いた手作りコスメのワークショップ「vivalivアロマ部」をスタートさせ、アロマのある暮らしの魅力を伝える活動を行っている。http://vivaliv.jp/