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多くの女性が毎朝顔を洗い、毎晩メイクを落として洗顔をしている。でも、その方法に疑問を持ったことはある? もしかしたら、「落としすぎはお肌によくないから、肌荒れがひどいときは洗顔を控えている」という人はいるかもしれない。そんな私たちの当たり前だと考えている“洗顔の概念”を覆すのが、独自の洗顔方法「米澤式健顔」で多くの女性の肌トラブルを解決してきた米澤房昭先生。そんな米澤先生に、女性の肌とクレンジングの関係、米澤式メソッドについて詳しく伺った。

肌のトラブルのほとんどはクレンジングで解決する

毎日のクレンジング・洗顔にどれくらいの時間をかけているだろうか。たいていの女性が、メイク落としと洗顔併せて5分以上かけて行っている人は少ないはず。そんなクレンジング・洗顔方法に警鐘を鳴らすのが、「米澤式健顔」代表の米澤房昭先生。

「みなさんの考えるクレンジングは、“メイクを落とす”という役割だけで、不要な角質までは落とせていません。本当の意味でのクレンジングは肌をきれいな状態にすることなのですが、メイク落としと洗顔をしているから、汚れを落としているつもりになっています。例えば、コーヒーカップを毎日ちゃんと洗っても、着色汚れは完全に落ちないですよね? でも、特殊なスポンジを使うと簡単に落ちる。顔もそれと同じで、ただ洗っても汚れは落ちないけれど、使う材料や方法によっては簡単に落ちる。みなさん毎日顔を洗っているから、しっかり汚れを落としているつもりになっていますが、実はそうではないんです」

肌は自力で美しくなる力を持っている

多くの女性たちは、日々クレンジングや洗顔をした後、化粧水や乳液、美容液などさまざまなケアを行っている。実はその“ケア”の概念自体も、間違っている可能性があるという。

「本来、肌は外側からいろいろなもの(化粧水など)をつけなくても、ただ清潔にしているだけで、潤うようにできています。それに、膜を張っている肌にどんなにいい化粧品を使用しても入っていかないんですよ。現代の女性の大半は、外側からつけるものばかりに気をつかっている。一番大切なことは、人間の肌本来の健康を引き出してあげること。それが米澤式健顔の考え方です」

とはいえ、肌を健康な状態に戻すのはとても大変なことだという。

「本当にきれいな肌になろうと思ったら、大変です。実は、普段なにもケアしていないと話す人のほうが、健康な状態に戻しやすいんです。逆に、お手入れをすることに熱心な人ほど、元の状態に戻すのは難しい。それは、いろいろ余計なものを肌に塗って、汚れを蓄積させているからです。大切なのは、まず肌に定着してしまっている汚れをしっかり取り除いてあげること。米澤式健顔のメソッドでは、クレンジングだけで最低7分かかります。肌を健康に戻すということは、運動と一緒で根気がいることです。でも安心してください。日々努力すれば、何歳からはじめても肌を健康に戻すことはできますよ」

汚れを落とすのに美容成分などいらない

クレンジング料や洗顔料の広告を見ると、「○○美容成分配合」などの文字を頻繁に目にする。米澤先生の考えでは、これはまったく必要のないものだという。

「クレンジングにそもそも美容成分なんていうものはいらないんです。だって、“落とす”ことが目的ですから。米澤式で使用しているクレンジング料には、余計なものを入れていません。“表面の汚れを取る”ということだけを目的として、クレンジング料も洗顔料も作っています」

目からうろこな、米澤先生の“健顔”という考え方。それでは早速、米澤式クレンジング・洗顔方法を学んでみよう!

米澤式クレンジング・洗顔の基本の“き”を学ぼう!

クレンジング編

クレンジングをするにあたって一番大切なのが、手と指の使い方。

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NG:手を丸めて指を立てて洗う。

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OK:手を寝かせ気味で、指の腹で優しく洗う。

それでは正しいクレンジングにエディターNanaが挑戦!

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目の周りを避けて、顔全体にクレンジングクリームを塗る。クレンジングするときにポイントなのが「顔が四角い箱だとイメージして洗うということ」。目尻あたりを境に、正面の顔と横顔に区切り、面によって手を当て変える。まずは正面の顔から。

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中指から小指までの3本をひとまとめにして使う。さらに、手の甲が正面に向くようにするのがコツ。3本の指を頬にあてたら、内側から外側へくるくると回しながら、顔全体をまんべんなくマッサージ。額や顎、口周りも同様にクレンジングする。

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目元も円を描くようにマッサージ。目の丸みに沿って、こすらないようにするのがポイント。目の下も同様に。

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手の平で鼻を覆うようにして、円を描きながらクレンジング。

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顔の横面は“箱のサイド部分”と考え、円を描きながら手前から耳へと、くるくると指を滑らせて。顔の丸みはないものだと考えて、手は鏡に対して垂直に。

ここまでの流れで約7分。顔全体をマッサージして、しっかりと汚れを浮かせたら、ぬるま湯でクレンジング料を洗い流す。

洗顔編

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濡れた手に洗顔料を取り、手のひらでペースト状にのばす。顔に手を乗せ、大きく円を描きながら、肌の上で泡立てる。しっかりと泡立ったら、上まぶたの際・下まぶたの際を横にスライドさせていく。

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鼻を包み込むようにして上下に、小鼻の溝はクルクル回す。

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手を横にして、額に置いたらクルクル回しながらおでこの形に添ってスライドさせる。

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そのまま手元を下げて、口元はくるくる横に向かって円をかきながらスライドさせる。

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最後に逆手で、耳の付け根から円を描きながら顎の裏までおりてくる。逆側も逆手を使って同様に。

洗顔はクレンジングと違って1分半程度で終了。果たしてその効果は……?

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しっかりメイクのクレンジング・洗顔前より、顔がワントーンアップ! 輪郭もシュッとし、エディターNanaもびっくり。

「クレンジング料は、今まで使ったことのないようなこってりとしたテクスチャー。毎日自分の手で顔を洗っているはずなのに、タッチが違うだけで新感覚でした。洗いあがりももっちりとしていて、しっかりと汚れは落ちている実感があるのに、潤っています!」(エディターNana)

※米澤式メソッドを試すときは、必ず専用のクレンジング剤・洗顔剤を使用してください。

米澤式健顔

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住所/東京都中央区銀座5−4−7 マックスマーラビル9F
Tel. 03-5568-5052
http://www.yonezawashiki.co.jp/about/index.html

Photo: Koichiro Inomata,Getty Images

Headshot of 米澤房昭先生
米澤房昭先生
米澤式健顔 創始者

1945年熊本県生まれ。化粧品会社での経験を経て、1974年より横浜でサロンを開業する。師匠を持たず、自身の指先の感覚と顧客の肌の反応を頼りに、独自のテクニックと理論を確立。乾燥やシワ、たるみなどの加齢によるトラブルから、ニキビやアトピーなどの深刻なトラブルにも結果を出し、全国から多くの人がサロンを訪れている。1999年、銀座に「米澤式健顔」として移転。現在に至る。『人生が変わる洗顔~顔を洗うだけの銀座の小さなサロンが14万人の肌をきれいにしたシンプルな方法~』(講談社)、『米澤先生に聞く、肌のホントのことウソのこと55』(ハースト婦人画報)など、著書多数。