ヨガを行う時間帯は、朝の出勤前でも、仕事帰りでも、いつ行ってもOK。ただし、食後すぐは胃に負担がかかってしまうので、食事をしたら1〜2時間あけたほうがベター。また、室温35度以上、湿度50〜60%といった暑い環境で行うホットヨガは、行う際に注意が必要だと医師でヨガ講師の石井正則先生は言う。
「室温30度以上の環境で体を動かすのは、真夏の校庭で運動するのと同じです。高温多湿の環境では、体の温度調整機能が低下して熱中症になりやすくなります」
ホットヨガを健全に行うためには、しっかり水分補給することが大切。「ホットヨガの場合は体内に塩分が足りなくなるので、水分の補給はスポーツドリンクにするべきです。また、睡眠不足は熱中症を起こしやすくするので、睡眠不足や体調がすぐれないときは避けましょう」(石井先生)
ホットヨガは大量の汗をかくので爽快感がある。スポーツ選手や運動習慣があって体力のある人は問題ないが、体力に自信のない人は不調が起こることもあると石井先生。
「我慢して続けていると、吐き気や頭痛、めまい、難聴、耳鳴りなどが起こりやすくなります。また、女性は生理が止まる人もいます。決して無理をしないようにしてください」(石井先生)
安全で効果的なヨガを行うには、目的のほか自分の体調を考えてクラスを選ぶことも大切。ライフスタイルや好みに合わせて、自分にぴったりのヨガを見つけよう。
<プロフィール>
石井正則(いしいまさのり)
JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽頭科診療部長。八重洲クリニック・耳鳴り・めまい・難聴・ストレス特殊外来担当。日本耳鼻咽頭科学会評議員、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・宇宙医学審査会委員。1980年東京慈恵会医科大学卒業。84年同大学院卒業とともにヒューストン・ベイラー医科大学・耳鼻咽頭科へ留学。2006年からヨガを始め、スタジオ・ヨギー公認ヨガインストラクターとしても活動中。