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職場は、かなり卑劣な方法であなたの健康をむしばんでいく。この8ステップでストレス、病気、体重増加を回避しよう。

危険な職業と聞いて思い浮かぶのは大抵、消防士、クレーン運転者に爆弾処理班。でも、見るからに無害な職場環境 (自宅オフィスを含む!) が健康への脅威になり得るという。『Chained to the Desk』の著者ブライアン・ロビンソン博士によれば、「私たちの多くは日々の些細なことに囚われ、仕事が体と心をむしばんでいることに気付くことすらないかもしれない」。強いあなたでいるためには、何が必要?

立ち仕事? 座り仕事?

1日 6時間以上座っている女性は、座るのが3時間以下の女性に比べて、その理由が何であれ死ぬ確率が37%高いそう。この数字は、どんなにジムに通っても変わらないんだとか。かといって、仕事で1日中立っているのもよろしくない。複数の研究によって、長時間の立ち仕事は腰や足の痛みだけでなく、妊娠合併症にも繋がることが明らかになっている。

立ち仕事なら……

足をサポートしてくれる靴は必需品。「土踏まずやかかと裏を守り、衝撃をしっかり吸収するクッションの入ったものを探して」 と語るのは、手足治療医学士で米国手足治療医学会の広報を務めるマーリーン・レイド。超フラットな靴もダメ。「フラットシューズは正しい足の動きを促進しないので、0.6~1.2cmの底があるものに限ること」。不快感があるなら、足治療医に診てもらおう。ケガ防止のために、矯正用の中敷きをオーダーメイドするよう勧められることもある。足への負担軽減のために、疲れにくいマットの上に立ったり、足載せ台を傍に置いて、立ちながら片足ずつ休ませてあげるのも名案。

座り仕事なら……

エルゴトロンのシットスタンド・ワークステーションのような、高さが調整可能なデスクを試してみよう。パソコンのモニターとキーボードを上げ下げする腕が付いているので、座ったり立ったりを繰り返しながら作業できる。アイソキネテイックインクのスタンダード・ペダル・エクササイザーのように、座りながらペダルを漕げるフットペダルを買ってみるのもあり。もしくは歩数計を入手して、1日1万歩を目指そう。米国アリゾナ大学の研究文献によれば、これが健康な成人にとって十分な日常的活動量。

ストレス対策には

仕事とは、もともとリラックスできるものではない。もしリラックスできるなら、それは仕事じゃなくて遊び。仕事がストレスの原因になり得るという事実を変えることはできなくても、ストレスに対処する方法は変えられる。

1分間の瞑想

神経を刺激するものばかりを相手にするのはとても疲れるけれど、『Be the Change: How Meditation Can Transform You and the World』の共著者であるデブ・シャピロいわく、たった60秒静かに過ごすことができれば、心はリチャージされるそう。深呼吸をゆっくり5回繰り返そう。

ランチに出掛ける

気分をリフレッシュしてリチャージするには、デスク以外の場所で食べることも大切。でも、米国栄養士会と食品ブランドConAgra Foodsが合同で行った調査によると、外でランチする人の数は全体の17%に過ぎないんだそう。「たった20分でも周囲の環境を変えれば、疲れた頭が休まるだけでなく気分だって良くなる」 とロビンソン博士。

ミントの香りを嗅ぐ

米国ウェストバージニア州ウィーリンジーザス大学の研究チームが、ペパーミントの香りでモチベーションが上がることを発見。ペパーミントティー、リップクリーム、ローションをお手元に。

デスクを片付ける

ストレスは通常、圧倒され手に負えないと感じることから来るものなので、竜巻が過ぎ去った後のようなデスクは神経を逆なでするだけ。シャピロによれば、「ほんの少しでもいいから片付けると、落ち着いた気分になれる」 んだそう。

残業時間に注意

1日あたり3時間の残業で、心臓疾患のリスクが1.6倍になることを示す研究結果がある。残業時間を徐々に減らすこと。現在週10時間の残業をしているなら、ほぼ毎日定時で帰れるようになるまで、週9時間、8時間と段階的に減らしていこう。“イエスはノーを意味する” ことを伝えるのも手。「終わらせた方がよければ、残ってもいいんですが?」 ( “ってもいい” を強調し、語尾を上げる) と言えば、それが不可能ではなくても理想的ではないことを上司にそれとなく伝えられる。

病気対策には

オフィスでも健康でいたければ、衛生管理に配慮して。アリゾナ大学の微生物学者チャールズ・ゲルバ博士いわく、便座のなんと400倍の量の細菌が住むというデスクから先に手を付けよう (決してあなたを怖がらせるつもりはない)。人は細菌だらけの電話やキーボードを触り、その手で極小の細菌を1時間に16回も口や目、鼻に運ぶそう。

デスクの殺菌

最も汚いのは電話、パソコンのマウス、そしてキーボード。この3つのアイテムには、除菌シートがゲルバのおすすめ。でも、キーボードはちょっと厄介。シートが届かない部分にはポストイットの粘着部分を使い、キーとキーの間はイソプロピル・アルコールに浸したコットン綿棒で拭いてみよう。

体重増加対策には

座ってばかりいると体が伸び切ってしまう。ウィメンズヘルスのアドバイザー兼生理学者のカサンドラ・フォーサイス博士が提案する、職場での運動がこちら。

三頭筋ベンチディップ

椅子の縁を握り、膝を曲げて両足を正面の床に置く。腕を伸ばしたまま、お尻が浮くように体を前に押し出す。腕を曲げてお尻を下げる。上腕が床に平行になるまで曲げたら、腕を押し上げて再び真っ直ぐに。これを10回繰り返す。

静的ランジ

両足を揃えて立ち、腰に手を当てて腹筋に力を入れる。右足を前に出し、体を下げてランジ。右の太ももが床と平行になるのが理想的。背筋を伸ばしたまま前の足で体を押し上げ、スタートポジションに戻る。10回繰り返したら足を入れ替える。

フリースタンディング自重スクワット

足を腰幅に広げ、少し外側に向けて堂々と立つ。膝を曲げ、太ももが床とほぼ平行になるまで骨盤を下げると同時に、両腕を正面に伸ばす。かかとで地面を押して体を持ち上げ、スタートポジションに戻る。これを10回繰り返す。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Alice Ellis Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images