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「アディダス」が主催するトレーニングコミュニティ「アディダス ミーキャンプ」のリーダーとして、多くのフィットネス女子たちと触れ合って来た福田萌子さん。ウィメンズヘルス読者からも、「スポーツを通じて社会に貢献していると思う女性」として名前が挙がったのは、きっと多くの女性たちをリードしてきたから。

次なる目標はトライアスロンのアイアンマン完走!

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先日はスイム1.9km、バイク90km、ラン21kmのハーフアイアンマンも完走。次はその倍の距離を走るアイアンマンに参加するべく、大会を調べているそう。なぜどこまでもチャレンジを続けるのだろう?

「みんなのことを刺激して追い込むからには、私はみんなの3倍くらい先を走っていたいと思っています。みんなの近くにいるけれど、常に挑戦し続ける姿でみんなにモチベーションを与えられる存在でありたい。私自身、自分よりできないトレーナーに叱咤激励されてもあまり響かないので(笑)」

みんなにとってのモチベーションになることこそが、福田さんにとってチャレンジするモチベーション。

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「私はプロスポーツ選手じゃないので、自分がもっと速くとか、あの人に勝ちたい、というわけではないんです。ただ、自分のベストを尽くしていけばいいんじゃないかな。それぞれのポテンシャルは持って生まれたものがありますが、努力したり、自分に挑戦することは、みんなそれぞれ違うレベルでできることだから。人から刺激をもらってそれを自分自身の成長につなげて欲しいなと思っています」

福田さんにとってスポーツの力を実感するのは、人とのつながり。ミーキャンプの参加者同士が仲良くなって旅行に行ったり、ご飯を食べに行ったりすることもあるそう。

「スポーツをすることで個人的にはポジティブになったり、体も変わっていくのを実感しています。それに加えてコミュニティの広がりをすごく実感していて、同じ趣味があると生活リズムや話題も共通しているし、仲良くなりやすいんですよね」

「気づき」を与えてくれた、アディダスの海洋プラスチック汚染への取り組み

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スポーツを通じた社会貢献について、福田さんは最近強く共感することがあったそう。それが、アディダスと海洋プラスチックの問題に取り組む「パーレー(PARLEY)」との取り組み。ある期間、ランタスティックというアプリを使って走ると、1キロメートルにつき100円がパーレーに寄付されるというコラボレーションも実施された。

「パーレーに寄付されて、パーレーが海を守るために使うのですが、体を動かすことで、この世界を変えられるってすごいことだなと思いました。もし、走りたいけれど、自分のためだけに走るのはちょっと、という人がいたとしたら、自然に感謝する気持ちで始めるのもいいのかなって。すごくいい企画ですよね」

彼女は実際に海洋プラスチックゴミから繊維が作られるまでの過程も見学したそう。

「今年の2月にアディダスのグローバルアンバサダーミーティングがあってLAに行ったのですが、その時実際に、集めたプラスチックのボトルを特殊な繊維にする過程を見ることができました。ブイやペットボトルだけじゃなくて、何だかわからない自然にはないようなものがいっぱいありました。パーレーの繊維を使ったシューズ1足には、11本のペットボトルが使われてるそうです。プラスチック消費をゼロにするのは難しいと思いますが、ちょっと気をつけるだけで変わる、気づきがあれば変わるってすごくいいコンセプトだなと思いました」

参加したり、見学するだけでも地域活性化につながる自転車レース

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もうひとつ、福田さんがスポーツを通じた社会貢献の形として挙げてくれたのが、彼女自身も参加する自転車レース。

「ツールドフランスはご存知ですか? プロのロードバイクの選手たちが21日間かけて優勝を争うんです。特徴は、いろんな都市を回ること。日本でもツアーオブジャパンという大会があって、8日間8ステージ、大阪から始まって京都、富士山のステージがあって、最後は東京。それぞれの街中を回ることによって、その地域の活性化になるんです。いろんな人がそのレースを見に来るし、ツールドフランスで優勝するような有名選手と気軽に話したり、サインをもらったり、自転車も触らせてもらえます。その期間中は街がお祭りモードなので、行くとご当地の美味しいものを食べたり、その地域のものを買って帰ろうという気分になる。ツアーオブジャパンのホームページにもレースの楽しみ方だけでなく、地域の歴史や名物などを紹介しています。自転車はマラソンよりも走る距離が長いぶん、活性化できるエリアも広いのがおもしろいですね」

こうしたサイクリングイベントの中でも、福田さんがぜひ多くの方に参加してほしいと願っているのが「ツールド三陸」というイベント。東日本大震災で大きな被害があった陸前高田など、三陸エリアを最長でも64.キロ、短いと49.8キロ走るイベントだ。

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「大学時代には小児科病棟でボランティアをしたこともありますが、今、私がこれだけスポーツで色々な場所に行く機会があるので、自分にできることはスポーツを通してなんじゃないかなと思っています。ツールド三陸は、昨年ゲストライダーとして参加したのですが、東日本大震災の被災地を訪れるのがこの時初めてでした。数十キロ走る間に津波が押し寄せてきた跡も見えるし、奇跡の一本松も見えました。走りながら見える海は穏やかで、自然はとても美しいのに、そこで多くの命が奪われたのだということを、肌身で感じました。その時、自分にできることは、感じたことを自分の言葉でたくさんの人に伝えて、この場所に呼び寄せることだと思ったんです。だから今年は友達や仲間など、たくさんの人と一緒に参加する予定です。9月30日の開催ですが、まだエントリーを受け付けているので、ぜひチェックしてみてください」

自分の脚で漕ぎ、身体全体を使ってその土地を感じられるサイクリングイベント。震災の被災地で開催されるツールド三陸のような大会に参加することも、誰にでもできるスポーツを通じた社会貢献の形。福田さんのこれからの挑戦からも、目が離せない。



Photo : Kento MoriHair & Make-up : Yuki Ishizawa

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Kiriko Kageyama
エル・グルメ編集長/ウイメンズヘルス編集長

『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。