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食生活を見直し、改善するのは簡単ではないけれど、砂糖や脂肪、加工食品を体内から取り除くことはできるのだろうか?
今回は、イギリス版ウィメンズヘルスがヘルシーな食生活を始めると現れる離脱症状の真相を探るべく、専門家にお話を伺った。

『The Small Change Diet』の著者で公認管理栄養士のケリ・ガンズによると、ダイエットにおける “離脱症状” の存在を支持する科学的な証拠は少ない。

ガンズいわく、常習性のある物質を断ったときのような離脱症状と、甘い物や油っこい物に対する欲は別物。前者は生理的な現象であるのに対し、後者は心理的な現象にすぎない。ダイエット中に私たちの大半が経験するのも後者の現象。
「食事制限の厳しいダイエットが成功しないのは、好きな物を奪われれば奪われるほど、それが恋しくて仕方なくなるからです」とガンズは続ける。

塩分でも同じこと。「一定の塩辛さに慣れている人が塩分の摂取量を一気に減らすと、舌の上にある味を感知する器官である味蕾(みらい)がそれに気付きます」と説明するのは、クリーンなミールプラン『Clean Eating Cooking School』のクリエイターで、ル・コルドン・ブルー認定シェフのミシェル・ドゥダッシュ公認管理栄養士。

チップスやアイスクリームが恋しくなるだけで済むケースが多いけれど、食生活の改善により、身体上悲惨な目に遭うケースも考えられる。米国栄養士会のスポークスパーソンで公認管理栄養士のアリッサ・ラムジーも、「これまでの動物実験の結果は、高脂質の甘い食べ物で、脳内の化学物質が変化することを示しています」と指摘する。つまり、こういった食品をカットすれば、離脱症状に似た生理的な症状が人体に現れても、理論上おかしくないということ。ただし、その仮説が動物実験に基づいている以上、人体にも同じことが起きるとは言い切れない。

ガンズによれば、甘い物や油っこい物を一気にやめるというよりむしろ、それに対する欲を満たしてくれるカロリーが少なめ、または栄養価が高めの食品を見つけて。
例えば、あなたの弱点が炭水化物なら全粒パスタを選び、ガンズが言うように、エビのグリルと野菜ソテーを添えてボリュームを出して。天然の糖を含むフルーツで甘党のニーズを満たすのもあり。
ドゥダッシュいわく、風味に変化を持たせるのもおすすめ。夕食がナトリウムたっぷりの加工スナックだと、夕食後にバターたっぷりのポップコーンが食べたくなるなら、レモン果汁や赤ワインビネガーといった酸度の高い材料を夕食に取り入れて。「ナトリウムの摂取量を減らし、酸性の食品を加えると、風味が増すので食べ物がおいしく感じる」

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Macaela Mackenzie Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。