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友達より蚊を惹きつけていない?

夏になると何がおもしろくないかって? それは蚊に刺されること。あの小さくて邪悪な吸い付き魔は、腕でも脚でも、さらされている部分ならどこでも無数に刺してくる。時にはあまりに酷くて、刺されるよりはむしろ熱波の中、長袖とジーンズでいることを選んでしまうかも……。友達は全然平気なのに、なぜ自分だけが痒み地獄に落とされなければならないのか、疑問に思ったことがあるのでは? なぜ周囲より蚊に刺されやすい人がいるのかについては様々な誤解がある(そして実にかわいらしい作り話まで巷に溢れている)けれど、ワシントン州で皮膚科を専門とするエリザベス・タンズィ医師が事実を明らかにしてくれた。

リサーチが示す刺されやすさの主な原因は、そう、血液型。「なぜそうなのか、血液型の何に問題があるのかはまだ完全に分かっていないのよ。でも基本的に蚊を惹きつけるのはO型ね」。

でも血液型だけが苦しみのタネではない。「ここで2つの要因が登場するの。まず、人によってはよりハッキリとした反応を示す肌を持っているということ」。敏感肌の場合、虫刺されの部位にじんましんのような炎症細胞が広がる可能性がある。「肌が敏感な人が刺されると、途方もなく腫れることも」。その結果があの赤いミミズ腫れ。つまり蚊に刺されやすい人が実際にいる一方で、肌がより反応を示すから刺されたことに気付きやすいだけ、というパターンもあるわけ。

炎症を起こしやすい肌タイプの場合、通常の虫除けスプレーに加えて抗ヒスタミン薬で戦いに備えよう。「腫れを避けるには刺されそうな場所へ行く1~2日前から飲み始めれば、ヒスタミンが体内で安定し、極端な反応は出なくなるわ」。バーベキュー、ピクニックやその他屋外でのイベントが近づいているなら、クラリチンやジルテックなどの市販のアレルギー薬を数日前から、そして当日にも服用することを考えてみよう。

昔ながらの迷信は、このようなこの生物学的解釈よりもちょっと興味深い。特定の色の服や、花の香りの香水は蚊をより惹きつけるという確かな証拠はない。食習慣に関しては、「“甘いものばかり食べていると蚊に刺されちゃうよ!”なんて言う人がいるけど、食べ物との関係性については科学者にも分からないの」。米国蚊防除協会ジャーナルに掲載された研究では、蚊は350ミリリットルのビールを摂取した後、じっと動かない被験者の腕に着地するのを好んだことが明らかに。でもこの実験は小規模(被験者は13名のみ)だったことは指摘しておきたい点。そしてタンズィ医師自身もビールを飲むことで蚊に刺される確率が上がると証明するものは聞いたことがないそう。 

しかし、科学者たちは特定の香りやオイルが蚊を遠ざけることは確信しているので、虫除けのシトロネラキャンドルはたっぷり準備しておきたい。同時に環境も考慮しよう。「雨が多く、高温多湿な気候が蚊やブヨには最適。特に一日の終わりが近付くとね。雑木林もよくないし、草の多いビーチには砂ノミがいるかもしれないわね」

それでも赤い腫れに見舞われるようなら、蚊に刺されやすいかどうかは関係なく、絶対に掻かないこと。「掻くとその部位に余計な傷をつけてしまい、腫れが酷くなるの」。手を刺されたとしたら、その手にの上に座ってでも掻かないこと。つまんだり引っ掻いたりしても酷くなるだけ。

https://www.womenshealth.com.au/article/lifestyle/why-mosquitos-bite-you

※この記事は当初アメリカ版ウィメンズ・ヘルスに掲載されました。



Text:Kaitlin Menza Translation:Ai Igamoto Photo:Getty Images