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トップアスリートはみんな泣く。涙を流すことによる、健康上のメリットは?

ジェシカ・エニス=ヒル (英・陸上競技) にブライオニー・ペイジ (英・トランポリン)、ローラ・トロット (英・自転車競技) までもが泣いた。感情を表に出さないはずのイギリス人に何が起きたというのだろう? 実は、自分の感情に屈するのは、心の平穏を維持するだけでなく、体の健康を促進するのにも効果的であることが判明したという。その内容を、UK版ウィメンズヘルスからご紹介。

女性にはよく分かっているこの事実を、科学的に説明しよう (数々の研究が、男性が1年に6~17回しか泣かないのに比べて、女性は30~64回も泣くことを証明済み)。

まず、涙には3種類ある。目を常に潤す基礎的涙、目に物 (虫、砂、マスカラなど) が入った時に湧く反射的涙、ネーミングが素晴らしい感情的涙。これらの涙には、天然の鎮痛剤であるエンドルフィンやエンケファリンが含まれている。

では、泣くことの本当の意味とは? いつでも好きな時に思う存分泣いていいもの? 涙が持つ利点を並べてみた。

1.結果的に気分が良くなる

最近の研究結果が、大抵の人は、充分に泣いた後90分ほどで気分が良くなることを示している。涙には抗鬱剤をしのぐ効果があると指摘する研究まである。

2.見えやすくなる

眼球とまぶたを潤して機能を維持する基礎的涙が常に分泌されているので、実のところ、私たちはいつも泣いている。基礎的涙は、視界を妨げる汚れやゴミも洗い流してくれる。

3.バクテリアをやっつける

米国立毒性研究センターが行った実験結果によると、涙にはリゾチームと呼ばれるスーパー酵素が含まれており、これがたった5~10分で90~95%の細菌 (炭疽菌を含む) を殺してくれるそう。

4.即効性のストレス発散効果がある

感情的涙には、他の種類の涙よりもコルチゾールのレベルを上げる化学物質が多く含まれることが分かっている。つまり、精神的にいっぱいいっぱいの時にひとしきり泣くのは、体の自己防衛手段。

でも、自制心を失う前に気を付けたいことがある。人前で泣く女性は、人前で泣く男性よりもマイナスの印象を与えやすい。泣くのは、部屋のドアを閉めてから。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Emma Pritchard Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images