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眠り方は人それぞれ。専門家が勧める一晩で7~9時間の睡眠をとっており、体が休まった感じがする限りは、たまの寝不足に焦る必要もない。でも、体が回復しなかったり、頻繁に眠りが妨げられているとすれば、何か重大なことが起きているのかもしれない。

睡眠にまつわる3つのよくある問題と、その原因を明らかにしよう。

いびき

いびきは鼻が振動する音で、喉の組織がゆるみ、呼吸が部分的に遮られた時に発生するもの。成人の約半数が少なくとも時々はいびきをかいているけれど、大した問題ではないことがほとんどだとか。米国ヴァージニア州のシャーロッツビル神経学・睡眠医学クリニックの医長およびマーサ・ジェファーソン病院睡眠医療センターのディレクターであるクリストファー・ウィンター医学博士によれば、「大抵の人は、自分がいびきをかいていることに気が付かない。起きた時に体が休まった感じがするなら問題はない」 そう。

問題なのは、呼吸が遮断されるほどいびきをかいており、夜に何度も目が覚める場合。これは、慢性的な眠気に悩まされる睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる疾患。ウィンター博士によると、「一日中極端な疲労を感じ、リラックスしようと腰を下ろせばほぼ一瞬で眠りに落ちる」 という。思い当たる節があるなら、医師に相談すること。口腔装置(マウスピース)の他にも、気道を開き、連続した睡眠を可能とする低侵襲手術といった医療オプションもあるそう。

いびきがパートナーやあなた自身の気に障るなら、規則的ないびきを最小限に抑えるための対策を考えよう。最も重要なのは、仰向けで寝るのを避けること。ウィンター博士いわく、「これは最も呼吸が困難な姿勢」。体用の枕を背中に当てれば、横向きの姿勢が維持しやすくなる。「Night Shift (ナイトシフト) などの装置を試すのもいい。背中に取り付けるセンサーで、寝返りを打って仰向けになると振動するので、仰向けで寝る習慣を直すのに役立つ」。また、太り気味ならダイエットして、睡眠時無呼吸症候群の原因となりやすい口や首周辺の軟組織を減らすのも一案。

不眠症

真夜中に目を覚まし、時計をちらっと見て、再び眠りに落ちることが時折あるのは普通。ただし、一度目が覚めたら再び眠りにつけない夜が何日も続くとなると問題。この症状が出始めたら、以下のよくある原因に当てはまるものがないかチェックしてみよう。

カフェイン

気付けのコーヒーも、飲むのが遅すぎると逆効果で眠れなくなる。カフェインの効力は、半減するのに6時間かかる。つまり、夕方5時に大きなラテを飲めば、夜11時になってもエスプレッソ1杯分のカフェインが体内を流れているということ。1日が終盤に近づいたら、ぐっすり眠れるようにカフェインの摂取量を減らそう。

お酒

2杯目のビールで寝つきが良くなることはあるけど、数時間後に目が冴えてしまうこともある。就寝前にお酒を飲みすぎると、ノンレム睡眠が長くなってレム睡眠が短くなるので、本来なら深い眠りに入るべき段階でも浅い眠りが続く。サイクリング後のビールを楽しむのはいいけど、就寝時間が近づいたら飲むのをやめて。

画面を見る時間

就寝時間の少なくとも30分前には、テレビを切ってパソコンを閉じ、携帯電話やタブレットといった光を発する電子機器の電源を切ること。さもなければ、体内のメラトニンが増えず、睡眠が邪魔される恐れがある。

トレーニング

ハードな身体的トレーニングからのリカバリーが不十分だと、ムードやパフォーマンスの低下を特徴とする、体の老朽化やオーバートレーニングにつながりかねない。体の老朽化とは、ストレスホルモンの増加、セロトニンなどのムードを高める神経化学物質の減少、筋肉分解、慢性的な炎症といった生物学的な混乱が相次いだ結果引き起こるもの。これまでの研究によって、オーバートレーニングは、睡眠障害だけでなく睡眠効率の低下 (夜中に目が覚めて気分が落ち着かない) にもつながることが分かっている。よく眠れない上に、気分の移り変わりが激しく、体が痛み、安静時の心拍数が上昇しているなら、体の調子が回復するまでワークアウトを軽くすること。

頻尿

トイレに行きたくなって真夜中に起きるのは普通だけど、一晩のうちに何度も起きるのは問題かも。頻尿は、過活動膀胱や感染症を示している可能性もあるので、女性の場合も検査が必要。

単に水分を取り過ぎただけの場合もある。「日中に積極的な水分補給を行うと、夜は何度もトイレに起きることになる」 とウィンター博士。しっかり水分補給をするべきなのは確かだけれど、夜に向けて徐々に減らし、就寝前の2~3時間以内に大量の水を飲むことがないようにしよう。

※この記事は、prevention.comから翻訳されました。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Selene Yeager Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。