過敏性腸症候群の症状が現れるのは、体が苦手とする1種類以上のFODMAP摂取量が増えたとき。例えば、リンゴ、アボカド、そしてアプリコットを1日で全部食べてしまえば、体が悲鳴を上げるかもしれない。でも、アボカドだけにすれば体がFODMAPの量に耐えられて、症状が出ないかもしれない。こうなると、そう簡単に不快感の原因が特定できない。
しかも、高FODMAP食品を排除する際には、特定の栄養素が不足しないように気を配ることが大切。食物繊維、鉄分、カルシウムはどれも不足しがちなので、それぞれが充分に摂取できているのを確かめる必要がある。だからこそ、このプロセスに精通した栄養士の力を借りるのが一番。
段階的アプローチを用いる栄養士は、まず始めに高FODMAP食品を取り除き、次に一連の課題を通して過敏性腸症候群の症状を引き起こす要因の特定を助けてくれる。
FODMAP食品って、ずっと避けてちゃダメなの?
原因となっているFODMAPが特定できたら、問題のないFODMAP食品の摂取を再開し、体が苦手とするFODMAPに対する耐性をチェックする。
過去の研究結果は、FODMAP食品を避け続けていると腸内の善玉菌バランスが変わってしまい、長期的な腸の健康が阻害される可能性を指摘している。レストランや友人宅で食べられる物がなくなるので、人付き合いも大変に。しかも、すべてのFODMAPを避ける必要がある人はまれ。体が敏感に反応するFODMAP食品でも、少しずつなら問題ない。結局は量次第なのだとか。
他には何が過敏性腸症候群の症状に影響する?
ストレスと睡眠不足によって症状が悪化することも。多くの場合、ストレス管理と充分な睡眠で症状を抑えられる。また、低FODMAP食品の中にも、過敏性腸症候群の症状を引き起こすものがある。油っこい物、カフェイン、アルコール、食物繊維の摂りすぎ (または不足)、そして服用中の薬も症状に影響を与える。
筆者のクロエ・マクラウドは栄養士で、オンラインコース『The FODMAP Challenge』の指導者。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。