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マインドフルネスは集中力不足、投げやりな気分、そしてストレスをも解決する答え。睡眠の質の改善や免疫システムの強化といった、身体的なメリットがあることは言うまでもない。でも、忙しい日常の中で、ただ座ってマインドフルに過ごす時間がある人はいない。

かつては道教の修道士で、現在は東洋医学の医師および『The Art of Stopping Time: Practical Mindfulness for Busy People』の著者として知られる、ぺドラム・ショジャイーによると、マインドフルネスに対する私たちの理解は完全に間違っているらしい。
マインドフルになるには瞑想が必要、というのは東洋哲学の誤訳なんだそう。著書の中でショジャイーは、100個の “マイクロ習慣” を勧めている。禅の世界に入り込み、時間を無駄にするのではなくむしろ意図的に活用することで時間を節約する、小さなアクションの数々だとか。
ショジャイーいわく 「時間とは人生における通貨。より意識的に使うために1日を工夫すれば、時間との関係が改善する」 という。そこで今回は、疑い深いライターの一人に10個のマイクロ習慣を10日間行ってもらった。果たして彼女に何が起きるの? あなたにも効果がありそうな習慣をピックアップしてみて。

朝の習慣

コーヒーを入れたりシャワーを温めたりする間の待ち時間をストレッチに使い、心と体を目覚めさせよう。

「ラテのミルクを泡立てている間に、肩、首、腕のストレッチを行った。前日のヨガクラスで疲れた筋肉が喜び、意識もよりハッキリしてきた。コーヒー前には珍しい。これは日課にする」

読書の時間

読書は日常生活から脱出する手段。少なくとも30ページは読む時間を作ろう。

「ゼイディー・スミスの『Swing Time』をやっと読み始めた。彼女の書く複雑な文章は、ベッドに入ってスマホで流し読みするニュースとは真逆。この違いが、この上なくデカダン (退廃的) な気分にさせた。読書は毎晩の習慣にする」

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不安チェック

心をスキャンしてストレスを探し、悪循環に陥らないよう原因を特定したら、どんな影響が出ているかを書き留めておこう。感情のコントロールを取り戻し、不安に対処する方法が分かるようになる。

「娘を幼稚園に送り届ける車の中で、私の頭はTo-Doリストでいっぱいだった。胸が苦しく、呼吸も浅い。再び今に集中するべく娘と会話をし、運転前には必ずこのスキャンを行うよう肝に銘じた」

態度の調整

ネガティブなことをブツブツ語る人に会ったら、それを認識しつつも同調はせず、自分のリアクションをコントロールしよう。

「職場で同僚が、かなり簡単なタスクの文句を言っていた。自分の仕事に対する不満を口にする代わりに、ポジティブなことを指摘してみた。彼女の態度は変わらなかったけど、自分の態度は死守した」

意義のあるアイコンタクト

ちょっと視線を合わせるだけで、あなたを現在に手繰り寄せるかすかな繋がりが生まれる。赤の他人とアイコンタクトをとるには、相手が友達の時以上に意識を集中させる必要があるのでボーナスポイント。

「ミーティング中に試してみたけど、誰も私を見ない! でも仕事帰りに、歩道の真ん中で踊っている娘さんを落ち着かせようとしているお母さんの姿を見かけた。目が合ったので笑顔で “可愛らしい娘さんですね” と言ったら、はにかみながら笑い返してくれた。なんとなく暖かな雰囲気に包まれた」

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沈黙の誓い

目的もなく話す代わりに、必要な時だけ声を上げてみよう。ただのおしゃべりと比較して、どのくらい頻繁に目的をもって話しているかが分かる。

「朝のバレエクラスで、みんなが週末の予定を話し合っていた。自分は何を言おうかと考える代わりに人の話を100%聞くことができたので、リスニングスキルの練習になった。でも、話さずにいるのは気まずいので、これっきりにするかも」

衝動のコントロール

経済的なストレスや部屋の散乱を避けるために、本当に必要なものなのか自分に聞いてから買うようにしよう。

「ネットでドライヤーの部品を頼もうとしていたら、そう、楽しいでしょ、アート用の高価なペンが目に留まった。でも、自分の日記帳と横に並んだカラフルなマーカーの山に目をやり、思いとどまった。衝動的に買ってしまうことが多い私には、とても貴重なアドバイス」

ランダムな思いやり

良い行いをすると、あなた (と受け手の) ムードが良くなり、1日に明るいエネルギーが吹き込まれる。

「午後のコーヒーを買いに行き、ドライブスルーで私の後ろにいた人の分も払ってあげた。なんと、後ろの車は青いホールデン (オーストラリア産の高級車) !ポジティブさを前面に出すのって、最近ではネガティブに感じることも多いけど、あれは気分が良かった。いいお金の使い方をした」

毎日のタスクを見直す

外してもいい不必要な予定や、誰かに任せられるタスクがないかチェックして、自分の時間をスケジュールに書き込んでおく。

「仕事や医者の予約など、ほとんどの予定は不可欠だった。夕食に友人を招くといった必須ではないイベントこそが、私に正気を保たせてくれる。ベイキングに時間を費やす代わりに友達にデザートを持ってきてもらい、ソファーでリラックスした。これがマインドフルネスだと言うのなら納得」

スマホの誘惑に抗う

マインドレスにSNSをスクロールするのはやめて、代わりに周囲を観察したり、ただ座って自分の考えに向き合ったりしてみよう。

「スマホを家に置いたまま、上の娘のピアノレッスンに出掛けた。あの30分間はそわそわして本当に辛かった。でも、レッスンを見ていたので、今週は彼女の練習に付き合える! 自分が時々スマホを精神的な支えにしていることには気付いていたけど、あえて使わない時間をもっと増やす必要があるのは明らか」

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※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Jamie Hergenrader Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。