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レストランのメニューやインスタグラムで頻繁に見かける「スーパー穀物」キヌアのことは、多くの人が知っているはず。でも、キヌアのいとこと言われる、「アマランサス」については? 実はアマランサスも、今すぐキッチンにストックするべきスーパーフードみたい。この内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

アマランサスとは?

数々のスーパー穀物と同様、アマランサスも何千年という長い期間にわたり栽培されてきた。全粒穀物の専門サイト『The Whole Grain Council』によると、実際にアマランサスは、アステカ族の主要な食用作物だった。

お米やオーツと同じように調理して食べられるので、穀物に分類されるのは確かだけれど、実質上「疑似雑穀」だと考えられているのもアマランサスの特徴(ソバの実やキヌアも疑似雑穀に分類される)。

栄養食品科学専門誌『Nutrition & Food Science International Journal』が発表した2017年の資料によれば、「疑似雑穀は、穀物として消費される果実や種をつくる植物のこと。ただし植物学的には、草でも本当の雑穀でもない」

アマランサスを食べるべき理由とは?

アマランサスの総体的な栄養価は素晴らしい。公認管理栄養士のソニア・エンジェロンいわく、アマランサスはもともとグルテンフリーである上に、「大半の野菜や穀物以上のカルシウム、マグネシウム、鉄分、カロチノイド、食物繊維を含んでいる。タンパク質が最も豊富な植物のひとつであると同時に、ある程度のビタミンCを含む唯一の穀物でもある」。しかもアマランサスには、キヌアの2倍の鉄分も含まれている。

これほど様々な栄養素が含まれているということは、健康上のメリットも多いということ。公認管理栄養士のヴァンダラ・R・シェスによると、アマランサスを食べれば、1日に必要なビタミンB6の22パーセントも摂取できるそう(キヌアでさえ18パーセント)。「ビタミンB6は、睡眠に影響するセロトニンを生成する上で重要な役割を果たす」

アマランサスには、神経系が機能するのに欠かせないチアミン(ビタミンB1)もたっぷり。また、体内のエネルギー産生に不可欠なリボフラビン(ビタミンB2)の優秀な供給源でもあるらしい。

栄養食品科学専門誌『Nutrition & Food Science International Journal』によると、アマランサスには、がんのリスクを下げ、アンチエイジング効果があるとされる化合物のスクアレンもふんだんに含まれている。さらにエンジェロンの話では、アマランサスには炎症と戦い、コレステロール値を下げる作用まであるという。

キヌアと比較すると?

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シェスによれば、アマランサスとキヌアには似ている点もあるけれど、大きく異なる点もある。まず、調理に時間がかからないのは共通項。でも、アマランサスは調理すると「種が強い草の香りを放出するため」、土っぽい独特の風味が立つ。これに対してキヌアの風味はマイルド。また、栄養面でもアマランサスとキヌアはいくらか異なる。

1カップ(246グラム)の調理済みアマランサスのおおよその栄養価

● 251キロカロリー
● 脂質4グラム(うち飽和脂肪0グラム)
● ナトリウム15グラム
● 糖質46グラム
● 糖類0グラム
● 食物繊維5グラム
● タンパク質9.4グラム

1カップ(185グラム)の調理済みキヌアのおおよその栄養価

● 132.5キロカロリー
● 脂質3.5グラム(うち飽和脂肪0グラム)
● ナトリウム13グラム
● 糖質39.4グラム
● 糖類1.6グラム
● 食物繊維5.2グラム
● タンパク質8.2グラム

おすすめの調理法は?

苦味の原因となる天然の植物性化学物質、サポニンを水洗いで取り除いてから調理しよう。
お米の代わりにアマランサスを使えば、ブッダボウルやキヌアサラダなどのヘルシーなサイドディッシュにも使えるし、エンジェロンが言うように、ポップコーンにすることも可能だとか。「破裂したアマランサスが、そこら中に飛び散らないよう注意して!」

 
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Caroline Shannon-Karasik Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。