わけもなく気分が優れないとき、何もかもがうまくいかないとき。その理由はホルモンのバランスにあるかもしれない。
でも一体どのような習慣がホルモンバランスに悪影響を及ぼすの? アメリカ版ウィメンズヘルスより「知らずにホルモンバランスを乱している9つの習慣」をご紹介。
甘いものばかり口にしている→インスリンの働きが衰退し、太りやすい体に
砂糖を多く摂取することは、体重増加につながる大きな要因。「体重が増えると、砂糖を血液に流し込み、必要なエネルギーを細胞へと受け渡すホルモン、インスリンがうまく働かなくなってしまいます」と説明してくれたのは、CBSニュースの医療担当記者であり、ニューヨークで女性の健康専門家を務める、ホリー・フィリップス医師。
度を超えるとⅡ型糖尿病やメタボリック症候群にもなり得るので、食べ過ぎには注意して。
夜もストレスや不安でもやもやしている→コルチゾール値が上昇し、眠れなくなる
夜になるとストレスホルモンのコルチゾール値が減少するため、体がリラックスした状態となり、自然とうとうとし始めるもの。「でも夜になっても不安な思いが消えなかったり、緊張した状態が続いたりすると、コルチゾール値が上昇してしまい、眠りにつきくくなります」とフィリップス医師は言う。だからこそストレスの原因を探り当てて、ケア法をしっかりと身につけること。
睡眠が足りていない→コルチゾール値が上昇し、アンヘルシーな食事に走ってしまう
夜に十分の睡眠がとれていないと、コルチゾール値が上昇し、それにつられて血糖値も上昇するという悪循環を招いてしまうそう。「コルチゾールが多く分泌されると、ストレスを感じやすくなり、体がジャンクフードを欲しがることも」とフィリップス医師は忠告。コルチゾール値は安定させるには、夜しっかりと睡眠をとること。
寝つきが悪い→レプチンが分泌されず、つい食べ過ぎてしまう羽目に
普段難なく眠れていれば、しっかりと分泌されているはずのホルモン、レプチン。でもなかなか寝付けず朝を迎えてしまうとレプチンがしっかりと分泌されず、翌日いつも以上に空腹を感じ食べ過ぎてしまう、なんてことも。
夕方以降のカフェイン→コルチゾールが多く分泌され、ストレスを感じやすくなる
カフェインには、コルチゾールの分泌を促す働きがあるそう。そのため不安を感じやすく、睡眠モードに入りにくくなってしまうとか。コーヒーは1日カップ2杯までにして、午後3〜4時以降は飲まないようにしよう。
ジム通いが不規則→ハッピーホルモン、エンドルフィンが最適量分泌されない
「定期的に運動をしていないと、体は基本的に最適な量のエンドルフィンを分泌しません」とフィリップス医師。エンドルフィンは多幸感をもたらす脳内の神経伝達物質。気持ちをポジティブにしてくれるだけでなく、免疫システムを正常に機能させてくれるのもこのエンドルフィンの役割。
さらには性ホルモンを増加させ、性欲をアップしてくれる作用もあるとか。体を動かせば動かすほど分泌されるものなので、エンドルフィンから最大限の恩恵を受けるためにも例えば有酸素運動やピラティス、ハイキングなどで定期的にさぼらずに体を動かして。
短期間で数キロ痩せた→エストロゲンが減少し、最悪の場合、生理が止まることも
低カロリーの食事や過度な運動で体脂肪を一気に減らしてしまうと、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少するそう。「体脂肪が健全な数値に戻るまで、生理が止まることもあります」とフィリップは注意喚起している。極度の食事制限は健康に害を及ぼすので、体に無理をさせてまでダイエットに取り組むのはNG。
運動をほとんどしていない→ペプチドホルモンのグレリンが減少しないため、常に食欲もりもり
運動に夢中になっていると「どこでご飯を食べよう?」なんて考えも一瞬忘れてしまうもの。
ある研究によると、有酸素運動をすると胃から作られるペプチドホルモン、グレリンが減少し、食欲の低下が見られたそう。運動をすると体力をつけられるのメリットがあるけれど、食べ過ぎも防げるのなら始めるしかない。
「生理だから」と甘いものをよしとしている→PMSの症状が余計に悪化!?
甘いものを食べれば一時的に気分は良くなるかもしれない。でも、PMSですでに体の調子が悪いところに砂糖を摂ると、脳内のホルモンバランスが余計に崩れてしまう可能性があるそう。
生理中、イライラしたり情緒不安定になりやすかったりするタイプの人は、より症状が悪化するそうなので白砂糖を含むお菓子は遠ざけるのが吉。甘いものに手を出すのではなく、PMSに悩む体にやさしいヘルシーアイテムを常備して。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Esther Crain Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images