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「自分の粗探しばかりをせずに、自分の欠点すらも愛してあげよう」セルフラブとは、まさにこの考え。実践するのはなかなか難しいと感じる人も多いのでは? 女優のダーシャ・ポランコも、ずいぶん長いこと自分の体形を周りと比べ、欠点に苦しみ、セルフラブができなかった一人。今でも嫌なところは、もちろんある。それでも彼女が自分を愛おしく思ってあげられるようになったのはなぜ?

海外ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』にも出演者するダーシャ・ポランコは、周りからよく「自信たっぷりの姿がかっこいい!」と 絶賛されるそう。でも、長いこと自信を持てずにいたダーシャは、そう言われると、いまだに不思議に感じてしまうのだとか。

ダーシャは、自分に自信を持つことができなかったタイプ。と言うのも、彼女は周りの女の子と明らかに容姿が違っていた。もう少しふっくらしていたし、体のカーブもわかりやすい体形で、太ももは太く、おなかはちょっと突き出ていた。お尻が大きかったから、制服のスカートも前が長くて、後ろが短くなってしまっていた。本当は気にする必要なんてないのに、どうしても考えが後ろ向きになってしまって、スリムで「クール」な子たちと自分を比べてしまっていたとか。「なんで彼女たちみたいになれないの?」望んだのは、ただそれだけだったと言う。

気持ちは落ち込むばかりで、プヨプヨしたおなかをハサミで切ってしまいたいと思うようになり、太ももをつかんで「こんな太もも大嫌い! なんでこんなにかっこ悪いの? 痩せたい!」と叫んでいた。でも、自分の太ももをけなしても、憂鬱な気分になるだけだった。

全てが変わったのは、16年前。ちょうどそのとき母親になった彼女は、自分の子どものお手本になろうと考えるようになった。彼女が教えたかったのは、個性こそが美しさであるということ。そのためにはまず、自分のことを愛してあげないといけなかった。以来、自分の好きなところを見るようになったダーシャ。彼女にとって、それは女優という夢を叶えられたこと。そしてボランティア活動にも積極的に参加し、今ではリーダーという役割を与えられていること。

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たとえハンバーガーが食べたくなったとしても、ダーシャには人を助けることもできるし、女優で在り続けることもできる。そう考えるようになってからは、年齢を重ねることも怖くなくなったと言う。体の変化を感じることも、年を重ねることも、祝福するべきこと、と考えるようになった。すると、小さいことにいちいち振り回されなくなり、体が求めているものを与えてあげられるようになった。そして、もっともっとケアしてあげたい、と思うようになったそう。

すると、自分が「気持ちいい」と思うことを進んでするようになった。ジムではHIITクラスを受けたり、1日に1回は重たいウエートを持ち上げる時間を作ったり。余力があるときは、ウエートリフティングの時間を1日に2回も設けているそう。

さらに、ブルーな気持ちを晴らして、精神状態をヘルシー保つために瞑想をしていると話すダーシャ。それ以外の時間は、ソファでゴロゴロしたり、片付けをしたり、フェイスマスクをしたり、友達とドミノをしたり、が日課。

ダーシャが感じる最も大きな変化は、自分に抱くイメージ。今は自分の太ももに対して、「私が歩けるのもあなたのおかげ。パンツの履きこなし方も抜群」と話し掛けるようになったとか。その他にも「膣は、私に女性的なパワーを与えてくれるもの」と考えるように。彼女によると、自分にポジティブに話しかけるのが一番。「ほら、脚、がんばれ! あと一押し!」なんて、喝を入れたりもしているとか。

強い女性であることを自分自身に知らせてあげるのも大事なこと。トレーニング中には体力的な強さだけでなく、精神的な強さもしっかりと付けていきたいと感じている。画面を通して映し出される人間の美は、最終的にこの2つが備わっていてこそ、だと考えているから。自分を愛してあげることは、いわば恋愛の感覚と似ていると言う。例えば対恋人であれば、どんな欠点があったとしても「全部ひっくるめて彼や彼女が好き」と思うものでしょう?それと同じように、どんな欠点があろうと、自分を受け入れてあげることが大切。

「何この脚!」ダーシャもたまにテレビや写真に映された自分を見て、そう思う日もあるそう。常に肯定してあげるのは、なかなか難しいこと。でもそんなとき彼女は自分にこう言い聞かせていると言う。「いつか亡くなったら、この体は土に帰る。だから今自分を存分に愛しておくこと。そうすればその勇気は永遠に生き続ける」と。

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※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Kristin Canning/Dascha Polanco Translation: Miku Suzuki Photo: Getty Images