職場での評価アップからモテ期到来まで!? 「笑うこと」が幸せを呼び込む理由

12 February 2019

職場での評価アップからモテ期到来まで!? 「笑うこと」が幸せを呼び込む理由

エクササイズと同じくらい体と脳にいい効果をもたらすといわれているのが、笑うこと。病気と戦う免疫がアップしたり、ランニングマシンで走った後と同じくらい血行がよくなったりすることが研究結果からも明らかになっている。集中できないときやなんだか気分がいまいちなときは冗談を飛ばしてみると、前向きな気持ちとやる気が取り戻せるかも。

笑ったときに起きる脳内のプロセスのほか、笑いが生むうれしい効果をアメリカ版ウィメンズヘルスよりご紹介!


笑うだけで思考能力がアップ!? 笑ったとき、脳内では何が起きているの?

笑うことは健康にもつながるうえ、思考力もアップさせてくれることが数々の研究から判明。1993年、アメリカ・ジョン・ホプキンズ大学医学部に所属していた心理学者のロン・バーク博士は、冗談を飛ばして、生徒の眠気まで吹き飛ばすことを試みたそう。その狙いは的中し、生徒が居眠りをしなくなっただけでなく、テストの点も急上昇したとか。

この現象の裏付けを取るために、バーグの研究チームは生物統計学を専攻する98名の大学院生を二つのグループに分けたそう。各チームが取り組んだテスト問題はまったく同じ。ただし、ひとつのグループに配布されたテスト用紙には、指示が面白おかしく書かれていたそう。バークが科学専門誌『Humor』に発表したところによると、笑えるテスト問題を渡された生徒のほうが、優秀な成績を収めていたよう。

この結果に驚きを見せなかったのは、ポジティブ心理学の専門家。恐れや怒りをはじめとするマイナスの感情に焦点を当てる従来の心理学者とは異なり、幸福感や満足感といったプラスの感情を研究対象とする、ポジティブ心理学者。20年ほど前まで、ポジティブな感情におけるメリットはほとんど調査されていなかったそう。変化が訪れたのは1990年代後半、アメリカ・ノースカロライナ大学に所属する心理学者のバーバラ・フレドリクソン博士が導き出した結論。「ポジティブな心理状態はその原因がユーモアからであろうと、愛や充実感からであろうと、人間の視野を広げて、変化への適応能力を高める」というもの。

この理論を実証したのが、ペンギンを使った実験。2005年、フレドリクソン博士は104名の大学生に、ペンギンがよたよた歩く姿を収めた2分間の動画を見せ、笑いを誘った。別の104名には笑うポイントが一切ない、ただただカラフルな線が行き交う動画を見せたという。

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動画を視聴した後、フレドリクソン博士は物事を大局的に考えられるかを探るべく、4つの小さな三角形で作られた正方形と、3つの小さな正方形で作られた三角形を同じ学生に見せたそう。その際、動画を楽しめた学生は、小さい三角や四角よりも全体のパターンに焦点を向けた人が多かったよう。つまり「楽しさ」が心にある生徒のほうが、大局的に物事を見ることができていたということ。

別の実験では、数名の学生に今やりたいこと……北極を探検したい、マルガリータが飲みたいなどを最大20個書き出すタスクに取り組んでもらった。笑いを誘うペンギンの動画を事前に見た学生のほうがやりたいことを多く思い付き、より柔軟でクリエーティブな思考を示す結果に。

笑うことと思考能力アップの相関関係とは? 科学者たちはその理由として、楽しい気持ちになると脳の報酬中枢が刺激されると述べている。アメリカ・スタンフォード大学が2003年に行った研究では、被験者がMRIに入ってアニメを鑑賞。その結果、面白いシーンでは「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる脳の中心部が活発化することもわ分かっている。側坐核は「報酬系」と呼ばれる神経経路の一部で、チョコレートを食べることやセックスすることでも活性化する部位。この報酬系は、難しい問題を解くときに活性化される前頭葉を刺激する物質、ドーパミンを分泌する役割をもつそう。つまり、笑うことをはじめとするポジティブな感情が、脳の燃料になるということ。


恋愛にも友達作りにも役立つ! ふざけることが人間関係にもたらすポジティブな影響

ふざけたがらない人は、残念ながら「つまらない」とくくられてしまうもの。でも、その「つまらない」というイメージを払拭する他にも、多少のおふざけにはメリットがいくつか潜んでいるそう。

2006年、カナダのマックマスター大学で行われた実験では、200名以上の大学生に面白いコメントと退屈なコメントが加えられた異性の写真を見せたところ、多くの女性が面白いひと言が添えられた男性を「魅力的」と評価したそう。一方で、男性は「ユーモアのある女性を好む」と言っておきながら、実際に面白いコメントにはあまり左右されなかったとか。ただうぬぼれの強いタイプの男性は、自分を面白いとたたえる女性を「より魅力的」と評価する傾向にあったそう。

笑うことは、新しい友達との絆を深めるのにも効果的。2000年、アメリカ・ニューヨーク州立大学に所属する社会心理学者のアーサー・アロン博士は、90名の大学生を同性同士のペアにして、片方を学生役、片方をダンス講師役になるように依頼。講師役のうちの半数は、話し方がしどろもどろになるよう歯でストローをかみ、生徒役は目隠しをされた。このおふざけはかなりの笑いを生み、一緒にダンスを楽しんだペアは実験後、真剣にダンスを踊ったペアよりも「親近感を感じた」と報告したとか。

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アロンは、ユーモアは新しい人に出会うときの不安感を遠ざけ、ワクワクした気持ちをもたらすと話している。物腰も柔らかくなり、新しい出会いを楽しく感じるようになる効果も。また、どんな状況も楽しめる人は、自分の感情をコントロールできて、相手の気持ちを読み取れるかを測る「心の知能指数(EQ)」も高いともいわれている。

これを実証したのは、カナダ・ウェスタンオンタリオ大学の臨床心理学教授で、国際ユーモア研究会の会長を務めるロッド・マーティン博士が行った2006年の実験。数名の学生にユーモアを測定するアンケートに答えてもらった後、パソコンの画面に表示される顔の「感情」を読み取るタスクが与えられた。その結果、頻繁に冗談を言う学生のほうが、他人の感情を正確に読み取る傾向にあることが分かったそう。確かに口にしにくい話題は、あえてユーモアを交えて伝えることで、相手の気持ちを損ねずにいられるようだ。

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時折バカになることが仕事にもプラスであることも、とある研究より判明している。アメリカ・ボストン大学の組織心理学者、ファビオ・サラ博士は、20名の男性幹部の音声を録音したテープを分析。結果として分かったのは、部下に「極めて優秀」と評価された幹部たちは、「普通」と評価された幹部たちの2倍ほど冗談を言ったり、ゲラゲラ笑ったりしていたということ。

カクテルを2~3杯飲んだときと同じような効力があるとも言われている、笑いを生むおふざけ。自宅でも、デート中でも、オフィスでも人間関係を円滑にし、ストレスを減らし、人に安心感を与えてくれる存在、それが「笑い」。でもポジティブな影響を受けるためには飛び抜けておもしろい人になる必要はなく、肝心なのは「笑う」という行為そのものだそう。

 

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

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