8人のアスリートに聞く! 生理中にベストを発揮するためのコツって?
生理中は体がだるくてエクササイズする気になれず、怠けてしまう……そんな悩みを抱える女性は少なくないはず。そこでア....
生理中は体がだるくてエクササイズする気になれず、怠けてしまう……そんな悩みを抱える女性は少なくないはず。そこでアメリカ版ウィメンズヘルスは8人の女性アスリートにインタビュー。毎回この時期に休んでいられない彼女たちに「生理との付き合い方」を教えてもらった。
生理中でもベストを発揮できるよう彼女たちはどんな工夫をしてきたのだろう?
Text: Charlotte Hilton Andersen Translation:Yukie Kawabata Photo: Getty Images
プロダンサーの対策:とにかく体を温める!
「『細いから生理痛も軽いでしょ?』なんてよく言われるんだけど、決してそんなことはないの。それに生理中にダンスするのって正直あんまり楽しくない。特に2、3日目は生理痛がひどくて……。腹痛や腰痛、頭痛を抱えながらも、ストレッチやダンスで体を動かしているわ。でも、ダンスに集中することが生理痛を忘れさせてくれるってことに気付いたの。
ここ数年で私が愛用しているのは、貼るタイプのホッカイロ! レオタードの下に1日中貼っているの。おなかを温めると痛みを和らいでくるからね。リハーサルが丸1日あるときは、鎮痛剤のイブプロフェンを服用してなんとか乗り切っている。そして家に帰ったら、ジンジャーティで体を温めて、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)を入れて入浴! これで生理痛はかなり緩和されている」
—プロダンサー、ペイジ・フレイザー
フリースキー選手の対策:大事な日に生理がかぶらないようピルで調節!
「生理中にけがをするアスリートの確率が高いと聞いたから、生理が試合の日にかぶらないようピルでコントロールしているの。生理じゃないときの方がトレーニングや準備にもっと集中できるし、万全の状態で挑めるような気がするから。生理中は普段に比べておなかもすくし、気分もだるくなる。だけどそんなときこそエクササイズをすると、生理痛が和らいでくるの。最初は気が乗らなくても、運動をした後は必ず気分がすっきりしてハッピーになるから、怠けずに体を動かすようにしている。
それからマグネシウムとカルシウムの摂取も効果的。この二つのおかげで安眠効果もアップして、生理痛も楽になったの!」
—フリースキー選手・銀メダリスト、デヴィン・ローガン
ポールダンサーの対策:事前の準備で生理時の負担を軽減!
「生理中にポールダンスの大会に出るのが一番おっくう。だって気分は悪いし、イライラするし、おなかは張るし……。アイスクリームを食べながらドラマを見て、だらだら過ごしたいのが本音だけど、ピチピチの衣装を着てステージに立たないといけないのが現実。
パフォーマンスの間は観客の前で終始脚を広げたポーズを披露しているから、不安で不安でたまらなくなる。ホルモンが過剰分泌されているせいか手汗もすごくて、ポールを握るのも一苦労。
だからポールダンス国際大会の2日前に生理が来たときは青冷めた。衣装を選び直して、あんまり脚を開かなくてもいい振りに急いで変更したの。直前に何度も練習をして、迎えた当日。私の番が来る少し前にタンポンを変えて、気持ちを落ち着かせようと深呼吸。でも、万全の準備を整えておいたからいくらか心が安定していたと思う。本番直前は体もむくんでいたし、「最高の気分だった!」と言ったらうそになるけれど、ビヨンセの『パーティション』が流れた途端自信が湧いてきて、本領を発揮できたわ!」
—「Curvy Girls Pole」の創業者・ポールダンサー、ジェイダ・ハドソン
マラソン選手の対策:心を軽くしてくれる運動は欠かさない!
「生理中のランニングははっきり言って楽しくない。だけどタンポンを入れて、スケジュール通りにトレーニングをこなしている。どんなにきつくてもね! 生理予定日から3〜5日前が、私にとっては一番きついときなの。このとき、PMSの症状がとにかくひどくて。痛みもそうだけど、気分がものすごく落ち込んじゃうの。だから私の場合、生理が来てくれた方が安心する。
ちなみにPMSがひどいときも必ず体は動かしている。生理でもそうじゃなくても、運動すると必ず心が軽くなるから。だから生理中でもPMSがひどくても、トレーニングだけは必ずやり抜くと自分に約束しているの!」
—マラソン選手・ランニングのコーチ、パム・ムーア
ビキニアスリートの対策:生理に気持ちを左右されないよう毎月心を訓練!
「私は世界ナチュラルボディビル団体(WNBF)のビキニアスリート。生理中にボディービルダー選手大会に参加したことがあるけれど、かなり悲惨な経験だった。私たちが着るビキニってそもそもとても小さいから、何も隠せないのが難点。でもそのとき、ホルモンに左右されて自信を失っちゃいけないって気付いたの。不安な気持ちに飲み込まれるんじゃなくて、ステージで成し遂げたいことに集中する。女性である以上長いこと付き合っていかないといけないからね。以来いつもと同じように平静を保つようにしているの。
私は月経周期が安定しているから、次にいつ生理が来るか予測できるのが唯一安心できる点。にも関わらず今年は、生理が大会と2回かぶったの! 1回目は、プロカードを取得するためのとても大事な大会。それでもタンポンのひもをビキニにしまい込んで、自信を持って堂々と挑んだ。結果、WNBFでプロカードを取得できたの。2回目はWNBFの初ステージ。また生理と重なるなんて思いもしなかったからがくぜんとした。でもこれは私をさらに強くするための試練だってとらえたの。何があろうと自信を失っちゃダメ。そう自分に唱えていたから、初のステージでも優勝できたんだと思う!」
—「Empower You Fitness」のCEO・ビキニアスリート、アンバー・ビーバー
元大学サッカー選手兼ランナーの対策:生理痛がひどいことを認めてあげる
「私はもともとフォーダム大学でサッカー選手として活躍しながら、陸上競技にも参加していた。でも、陸上競技のユニホームときたらピタッとしていてまるで下着のようなの。多くの観客を前にして、生理中にブルマー1着で全力疾走するのはかなりのストレス。生理になるとみんなユニホームに血がついていないか心配し出すから、お互いに確認し合うのが常よ。
生理は心と体の調子を狂わせるものだって割り切っている。生理中にレースに出場するのがどれだけハードか分かっているからね」
—女性の衛生用品販売会社『THINX』コンテンツ部門・部長。元大学サッカー選手・ランナー、メイヴ・ラフトン
陸上競技選手の対策:重たい生理はピルで調節
「私は小学5年生のときに生理が始まった。高校卒業までは経血量も多くて、ひどい生理痛に悩まされていたの。競技と重なるとうまく体が動かせなくて、本当につらかった。経血をしっかりと吸収してくれるタンポンの使い方を母から教わったのは、ジュニア全国大会に出場したとき。当時、勝ちたい気持ちももちろんあったけど、全力疾走したのはそもそもみんなの前で血を漏らしたくなかったから…って理由の方が大きいかも。その後ピルを服用するようになって、症状がようやく落ち着いたわ。
確かに生理はパフォーマンスを左右する。生理が始まるととにかくだるいし、見た目やスキルにも自信が持てなくなる。それにアスリートにだって「太る日」はあるのよ! 血が漏れてしまわないかも常に心配だしね。でも生理の後半に入るとどんどん自信がついてきて、本調子を取り戻せる気がする」
—南カリフォルニア大学の陸上競技選手、ディオール・ホール
プロダンサーの対策:気分が乱れるときにこそ全力を尽くす
「生理のときって本当につらい。まず衣装を汚さないように配慮しないといけないでしょ。本当のところ、むくみやおなかの張り、生理痛がひどいときにダンスするのって楽しくない。男性とペアで踊るときなんてなおさら。彼の手がおなかやセンシティブな箇所に当たったらけがをしかねないから、一緒に行う投げ上げやキャッチ、リフトなどの技は再調整するのがマスト。でも、さまざまなハードルを乗り越えようといつも以上に頑張るから、私は生理中の方がいい結果を残せる気がする。
生理中は自分にやさしく、丁寧にケアしてあげることが大切。激しい運動は控えて、生理痛を緩和し血流をよくしてくれるヨガのアーサナ(ポーズ)をしているわ。それと生理痛がひどくても、鎮痛剤は飲まないようにしている。私の場合、鎮痛剤を飲むと経血量が多くなってしまうの」
—「Rubans Rouges Dance」でプロダンサーと振付師をし、「Awakenings & Beginnings Dance Festival」ではプロデューサーを務めるノエル・ローズ・アンダーソン
*この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。