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私のおりものって正常なの? そんな女性のひそかな疑問にイギリス版ウィメンズヘルスが回答!

女性におりもの(白帯下)があるのは、至って普通のこと。膣(ちつ)内の液体と細菌から成るおりものは、感染症の原因となる古い細胞と細菌を排出するために分泌される。例えるとすれば、デリケートゾーンを清潔に保つための「自動清掃サービス」のようなもの。

『She-ology: The Definitive Guide to Women's Intimate Health. Period』の著者で産婦人科医のシェリー・A・ロス医学博士によると、膣(ちつ)と子宮頸管線(しきゅうけいかんせん)から生成されるおりものは、今の健康状態にヒントを与えてくれるそう。

おりものの質からは、現在の生理周期のステージがわかるほか、妊娠しようとしている場合はいつセックスすれば妊娠の確率をアップできるかまで把握できるとか。ここで重要なのはおりものの粘度。このおりものの「質感」こそが、精子がいかに効率的に子宮に到達するかを決めるそう。

大事なのは「量」ではなく、色や質感。正常なおりものの指標

一般的に、女性は毎日小さじ約1杯分のおりものを生成するそう。でも、「粘液の量に関しては、誰もが"基準"とできるものは基本的にありません。多すぎ、少なすぎとも言いがたいのが正直なところです」と米コロラド生殖医学センターに所属する産婦人科医のシーヴァ・タレビアン医学博士は説明。注目したいのは、質感や色。量は"自分にとっての普通"を基準に、以下から生理周期(月経周期)のおりものの変化を見ていこう。

生理周期の1~5日目(月経時)のおりもの:ほとんどないはず

「生理中はおりものがほとんど出ません。経血に少し混ざっていることもあるけれど、この時期のおりものは軽いはずです」とタレビアン博士。

生理周期6~8日目(月経後)のおりもの:白くて濃い。ときにはダマとして出てくることも

エストロゲンの血中濃度が下がるにつれて、おりものは白く、濃くなっていき、ときにはダマとなって出ることも。生理後の1~2日は濃い茶色の斑点が混ざることもあるけれど、これは古い経血なのであまり心配しなくても大丈夫。

この時期には密度の高い粘液が精子を妨げてしまう可能性があるので、子作りには不向き。とは言っても、タレビアン博士が言うように、「妊娠を望んでいないなら、この時期でもしっかり避妊して、予定外の妊娠や性感染症を防ぐのが賢明でしょう」

生理周期の9~12日目(排卵前)のおりもの:質感はローションのよう。量も多め

タレビアン博士によると、排卵の準備が整い、エストロゲンの血中濃度が高くなるにつれ、「おりものはローションのようにクリーミーな質感になります。排卵後に比べて量も多くなります」。子作りに理想的とは言い切れないけれど、精子が子宮に到達できる時期ではあるみたい。排卵はまだしていないとしても、精子は女性の体内で4~5日生存できることを覚えておいて。

生理周期の13~14日目(排卵中)のおりもの:透明でぬるぬる。子作りを試みるにも最適

「おりものが卵白のようになってきます。色は透明、質感はぬるっとした感じでしょう。湿っていてよく伸びるため、精子が子宮にたどり着きやすくなります」とタレビアン博士。専門家たちの間でこのタイプのおりものは"受精粘液"と呼ばれているとか。

生理周期の15~28日目(排卵後)のおりもの:粘度があり、濁り気味。量は次第に減っていく

プロゲステロンの血中濃度が高くなるにつれ、粘度のある、濁ったおりものが出るように。量は徐々に減ってくるけれど、生理の直前に若干黄色い粘液が出ることも。このタイミングでいつもとおりものの状態が明らかに異なる場合は、かかりつけの産婦人科医に相談しよう。

臭いや色には注目して。異常なおりものの指標

おりものの状態を常にチェックするのは大切なこと。ここで紹介したおりものの変化は誰もに当てはまるものとされているので、おりものの様子がおかしい場合は必ず医師に相談しよう。おりものの色が濃い黄色や緑色だったり、きつい臭いを放つようになったり、痛みや痒(かゆ)みが発症している場合は、感染症のサインかもしれないので、病院で診てもらうのがベスト。

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Carrie Anton Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images