8カ月で28キロ減量! たった一つ食べるのをやめたモノとは?

18 October 2018

8カ月で28キロ減量! たった一つ食べるのをやめたモノとは?

生涯肥満に悩まされていたというジョアン・レアードさん。あらゆるダイエット法を試した彼女だったが、ようやく体重が減ったのは去年6月、在宅DNA検査を受けた時のことだった。この内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。

この検査は、「23andme」社の遺伝子検査キットによるもので、レアードさんいわく、たった8カ月で28キログラムも減量できた唯一の理由だという。「あれは完全に奇跡でしたね」と彼女。もともとは皮膚がん発症のリスクを調べるために受けたというけれど、食生活に関する検査結果が一番変化につながったという。

結果を見て、レアードさんは驚いた。人体が一部の栄養素をどう吸収するかには遺伝が関係しており、それが体重の増減に影響すると知ったのである。例えばAPOA2という遺伝子は飽和脂肪酸と反応するタンパク質を精製している。レアードさんの持つAPOA2は、アメリカ人の10から15パーセントに相当するGG型。すなわち、飽和脂肪酸を多く摂取すると、健康的なカロリー量でも太りやすくなる体質なのだとか。

75歳のレアードさんは長年ベジタリアンとして生活しているので、タンパク質はほとんどチーズを介して摂取していた。「料理をするときには必ずチーズを使って、毎日食べていました」という。チーズは大量の飽和脂肪酸を含んでいるものの、コレステロール値は正常だったので、食べ過ぎているかもしれないという感覚は全くなかったという。しかし検査を受けてからは、「もし体重の悩みが全部チーズの飽和脂肪酸のせいだとしたら?」と彼女は考え出した。

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23andme社は、直接チーズなど飽和脂肪酸をふくむ食べ物を食べないように命じたわけではなかった。ただ、検査によると1日22グラム以上(アメリカ心臓協会の推薦する13グラムを大幅に上回って)摂取すると、体重増加のリスクがあるというだけだった。しかし、試しにチーズを献立に入れないようにしてみると、驚くべき減量が成功したという。8カ月たった頃には、28キログラム体重が減っていたそう。「体重はすぐに減りだして、しかも減り続けたんです。健康だなと感じます」とレアードさんは語る。
レアードさんはチーズをやめる前も日常的に運動しており、以降運動量を変えたわけでもない。カロリー量が完全に同じかはわからないそうだけれど、食事制限もしていないという。「本当に全部チーズのせいだったみたい」と教えてくれた。


APOA2と体重の関係

レアードさんにとっては驚くほどの減量だったけれど、APO2に詳しい人にしてみれば不思議ではないみたい。肥満に関係する遺伝子の中では、特に学者の注目を浴びているものなのだ。「レアードさんのようにGG型で飽和脂肪酸の多い食生活を送っているなら、後者の摂取量を減らせばすぐに減量が可能だ」とノースカロライナ大学チャペルヒル校教授のマーティン・コールマイヤー博士は言う。

「肥満は複雑な健康問題で、少なくとも130種類の遺伝子が関割りあうことで発生しています。しかし体重に4、5キログラムほどの個人差をもたらすAPOA2の影響力が最も強いとされているので、なかなかに重要な話題でしょう」と博士は説明する。

ただし、APOA2遺伝子を持つ人の中でも、飽和脂肪酸の摂取量だけでなく運動量や食生活、そして他の遺伝子が体重に関係している可能性が大いにあるのを割れてはいけない。コールマイヤー博士の言うように、多くの遺伝子(飽和脂肪酸の摂取に関係する者だけでも5種類)が体重を左右しており、私たちもそのすべてを把握しているわけではない。


遺伝子検査と減量

現在、遺伝子と体重の関係にはよくわかっていない点が多いので、自宅検査の結果が確かな根拠に基づいていないかもしれないというのが専門家の忠告。
「検査を受けた人に向けられている情報が正しいかや、どれだけ利益が得られるかが不透明という点では、まだまだ未開の地」とコールマイヤー博士は語る。

また、遺伝子だけが体重を左右するわけではなく、さまざまな因子があるのも事実。IFICのアリ・ウェブスター博士いわく、「スイッチを入れて解決できるような単純な問題ではない」とのこと。「DNA検査では生活習慣や、マイクロバイオーム(腸内に生息する細菌の集団)状態などを考慮していない結果が出る」とも付け加えた。

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レアードさんはチーズを食べなくなったのが減量の理由だったと確信しているものの、それだけで体重が減るに至ったとは言えない。「身体が遺伝子レベルで飽和脂肪酸に悪い反応を出しているのかもしれませんが、他の因子も無視できません。」とウェブスター博士は言う。飽和脂肪酸の摂取量を減らし、低カロリー食品を代わりに食べても減量できる可能性がある。(例:サラダでは70カロリー相当のチェダーチーズ大さじ二杯ではなく、10カロリー相当の刻みオリーブを使うなど)

一方で、自宅遺伝子検査が健康への道を示す目印にならないわけでもない。コールマイヤー博士によれば、「だいたい道しるべだと思いましょう」とのこと。自分が特定の遺伝子を持っているのを知ることで、心臓を守るために運動量を増やしたり、慢性病のリスクを減らすために野菜や果物を多く食べるようにするなど、生活習慣を改善する兆しになるかもしれない。そして、結果的に減量するに至ることもあるだろう。

しかし、ウェブスター博士によれば、減量を第一に考えるなら専門家に相談するほうが確実らしい。2015年の臨床試験では、遺伝子を考慮したダイエット法と通常のダイエット法の実践結果は大差ないことが分かっている。また、「Academy of Nutrition and Dietetics」では、まだ食に関する相談で遺伝子検査を考慮するのは早いとしている。かかりつけ医や管理栄養士に過去の健康状態を参照してもらい、適当とみなされた場合に初めて脂質パネル検査や糖負荷試験、そしてDNA検査を受けることになるのだとか。「全体像を把握してから、減量計画を立てる手助けをしてくれるはずです」とウェブスター博士はいう。

 

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Marygrace Taylor  Translation: Emi Ito Photo: Getty Images

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