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よく言われることだけど、実際はどういうことなの?

「体重を減らすには食事と運動どちらが効果ある?」と検索したことがある人ならきっと「食事8割運動2割」という公式を見たことがあるのでは。でも、そもそもこの8割2割とはどこからきたの? そして、その本当の意味は?

この謎を解くために、専門家にこの考えが体重を減らす計画にどう影響するのかを聞いてみた。

食事が大切な理由

体重を減らすために大切なことは、エネルギーの収支がマイナスになること。あるいは、消費カロリーよりも摂取カロリーが少なくなること、とSoHo Strength LabとPROMIX Nutrition共同創業者のアルバート・マテネイ管理栄養士は話す。たとえば、体重を450g減らしたいのなら、1週間で3500kcal減らさなくてはいけない。80:20の比率に従うのなら、運動で750kcal減らして、さらに3000kcal分を食事で減らさなくてはいけない、とマテネイ氏。これで1週間で3740kcalのマイナスとなる。

これを1週間に当てはめると、このようになる。

曜日

運動で減らすカロリー

食事で減らすカロリー

月曜日

250 kcal

600 kcal

火曜日

0 kcal

600 kcal

水曜日

250 kcal

600 kcal

木曜日

0 kcal

600 kcal

金曜日

250 kcal

600 kcal

合計

750 kcal

3000 kcal

3750 kcal

ダイエットにおいて食事が運動よりもずっと効果的と言われるのは、500~700kcalを運動で減らすためには相当エクササイズをしなくてはいけないため。「具体的には1週間で体重を450g減らそうとするのなら毎日11kmから16km走らなくてはいけない計算になる」とニューヨーク大学のランゴンメディカルセンターの助教授で体重管理プログラムのディレクター、ホリー・ロフトン氏は言う。普通の人は摂取カロリーを増やさずに、これほどの運動を続けることはできないそう。

「患者さんを診ていてもとてもよくあること。マラソンを走ったり、集中トレーニングをすれば体重を減らせると思ってやってみても、大体の場合思うような結果が出ずにがっかりする」とロフトン氏。

厳密に80:20の比率を守らないと体重が減らないというわけではないけれど、体重を減らしたいのなら主に食事にフォーカスすることが大切。「運動なしでも体重は減らすことはできるけれど、運動によるカロリー消費が摂取するカロリーで相殺されてしまうと体重は減らせない」とマテネイ氏。

それでも汗をかくことは大切

ただ、ジムでの60分のブートキャンプではなく、1時間料理した方がよいというわけではない。

食事だけで500kcal減らす方が、運動して減らすよりもずっと楽。でも、運動とヘルシーな食事を組み合わせれば、なにかを急激に変える必要なしに体重を減らすこともできる。たとえば、乳製品をすべてやめて500kcalを減らす代わりに、ジムで250kcal分の運動をして、夜寝る前のアイスをやめて250kcal分を減らせばよい。

「食事と運動の組み合わせはダイエットのどの段階でも一番よいやり方」とマテネイ氏。「運動をするなら、有酸素運動だけではなく、筋力トレーニングもやった方がよい。どちらもカロリーを消費するので、蓄積された脂肪がエネルギーとして使われる」。

ただ、気をつけなくてはいけないのは、食べる量が減ると体重が減りにくくなり停滞しやすくなること、とロフトン氏。これは飢餓モードと呼ばれ、体重を減らすことに成功した人にでも起きること。体重が減ることで代謝は少し悪くなるかもしれないけれど、それを運動、特に筋力トレーニングをすることで回復することができる。

つまるところ、運動することよりもなにを食べるかの方が大切だけど、停滞期を乗り越えて目標を達成したいのなら運動も大切だということ。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Alexandra Gomez Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images