体をきちんと、理想的に使う方法を学ぶ第2回。今回はフラットシューズやスニーカーなど、ヒールのない靴を履いたときの「歩き方」。朝起きた後から夜寝るまで、私たちに関係する動作、歩行。その姿は、筋力や美しさを映し出す。果たして、体をきちんと使った歩き方とは?
きれいに歩けている人はなかなかいない、と指摘するのは、東京・外苑前で著名人やエディター、モデルの指導も手掛けるボディワークプロデューサーのkyoさん。その原因は「骨盤(腰)という体の中心を意識していないことで、全身を使えていないため」と語る。
最近はスマホの影響で首や顎が前に出て、腹筋が緩んでいるためにお腹はぽっこり。膝を曲げ、ペタペタとペンギンのように歩く……。よく、街中で見かける光景。「しっかりと骨盤を意識し、きちんと歩けばすっと体が伸びて、脚が長く見える効果も」
【きちんと体を使った歩き方のポイント】
1 重心は常に体の中心。股間の真下に直線をイメージし、その線に沿って歩く。
2 足を運ぶときは、下腹を引き締めて骨盤底筋を引き上げる。背骨を中心に、骨盤から左右に脚を運ぶ。脚を上げるときは、イメージした直線を越えて膝がやや内側に入る。太ももや膝から持ち上げるのではなく、肋骨の下から引き上げるように動かすことがポイント。
3 引き上げた脚はかかとから着地。ごくわずかにかかとの外側から着地する。ただし、常に重心は足の中央に! 直線の内側に引き寄せた膝は脚を下ろす際、元の直線上に戻しながら進行方向に着地。瞬時にかかとから足先に力を移動させ、親指の付け根にある拇指球に、しっかりと床を押す力を意識する。
きちんとした歩き方は、体幹の筋肉をほぼすべて使い、腰痛予防やお腹ぽっこりケアも視野に入れられる。颯爽と歩いて“歩行美人”を目指して。
■お話を伺ったのは……
kyo(きょう)さん
ボディワークプロデューサー。東京・外苑前にあるスタジオ「b-i STYLE」代表。1983年より幼児体操から大人の健康作りの体育指導をスタート。2001年よりフィットネス業界にて骨盤を中心に全身を整えるプログラムをスタート。2005年よりビューティ・ペルヴィス®と命名したオリジナルメソッドを展開。指導者の育成・教育にも努める。2005年より現職に。『いつまでも美しくいたければ女は骨盤を立てなさい』(日本文芸社)など著書多数。
b-i STYLE
東京都港区北青山2-9-13 サイトウビル2F
tel.03-6434-7357
Movie:Maho Tomono Photo:Getty Images Music:Traveller by David Szesztay