性感染症じゃなかった! 「膣カンジダ」のこと、もっと知りたい

14 April 2018

性感染症じゃなかった! 「膣カンジダ」のこと、もっと知りたい

最近、CMなどでも見かける「膣カンジダ」。名前は聞いたことがあるけど、一体どんなトラブル? 実はその原因になるのは女性ならば誰もが持っている常在菌。無駄に恐れず、悩まないためにも今、知っておきたい膣カンジダについて天現寺ソラリアクリニックの婦人科医、上田弥生先生が解説。

上田弥生先生

婦人科医 上田弥生先生

大阪市立大学医学部医学科卒業。総合病院、市立病院などで産婦人科医として活躍。現在は、天現寺ソラリアクリニックに加えて都内の複数のクリニックで婦人科を担当。『オトナ女子のためのスメらない手帖 (健康美人シリーズ)』(主婦の友社)などの著書も。食事療法やアロマ、漢方、心理療法などを織り交ぜ、女性の悩みに答えてくれる。

「膣カンジダというと、性感染症と勘違いしている人が多いですが、そうではありません。“カンジダ菌”という真菌、カビの一種によって、膣内部や周囲に炎症が起きる症状のことを言います。

このカンジダ菌は、女性なら誰もが持っている常在菌のひとつです。膣だけでなく、腸内などの粘膜や皮膚などにも存在しています。健康なときは何も症状が出ませんが、カンジダが繁殖して症状を起こすには大きく4つの原因が考えられます。

①ストレスや過労などによる免疫力の低下 ②生理前後や妊娠中などのホルモンバランスの変化 ③抗生物質などの薬による常在菌の変化 ④夏や運動の発汗などによるムレ、などが考えられます。これらの原因により、膣内及び外陰部のpHバランスが変化すると、カンジタ菌が増殖します。

それによって、かゆみやおりものが多くなるなどの症状が出てきます。なかにはかゆみが強すぎて、痛みや灼熱感を感じてしまうこともあります」と上田先生。


春から夏は、環境変化や気候でカンジダ菌が増殖しやすくなる!?

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症状としては、膣や陰部のかゆみ、おりものが多くなり、白くカッテージチーズ状のものが出ることも。

「症状が出たら、専用のお薬でケアをしましょう。薬局でも購入できるようになったので、ケアは随分としやすくなりました。

でも、かゆくなったら患部に薬を塗れば治まる、とだけ思っていると何度も繰り返してしまいます。膣カンジダが出たということは、免疫力が低下したということ。いつもの生活と比較して、ストレスや睡眠などに問題がなかったかをチェックして、生活そのものを見直してみることが必要です。

また、おりものが多く出るから、カンジダ菌を洗い流したいからとデリケートゾーンを洗いすぎるのは禁物です。刺激が強く、患部の抵抗力が低下して、よりかゆみや痛みが出てしまうこともあります。自浄作用も低下させてしまうので、治りも悪くなります。

汚れた下着はこまめに取り換えるようにして、弱酸性のデリケートゾーン専用の洗浄剤でやさしく洗う程度にしましょう。また、意外と多いのが、排便や排尿の際の拭き方が原因になっているケースです。後ろから前に拭くと、腸内のカンジダ菌が膣に入り込むきっかけを作ってしまいます。拭くときは、前から後ろに。なりやすい人は、そんなクセも見直してみてください」

  

膣カンジダは、体調や免疫の不調で出てくる常在菌のトラブル。きちんと知れば、対処も早く、スマートにできることも。体調のほか、自分の暮らしぶりにも関係するので、ライフスタイルも再チェックしてみて。

Illustration&Photo:Getty Images Text:Manabi Ito

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