自分たちの見た目をバカにされた5人の学生が、ソーシャルメディアで立ち上がり、ものすごい反響を得ている。
こんなシーンを想像してほしい。女子大学生の集団がキャンパス内で小さなイベントを開いている。男子学生が通りすがり、彼女たちを 「醜い女子の会」 と呼ぶ。
10代の頃ならドッと泣き出し、その日試してみようと思っていたヘアマスカラを怒りのあまり投げ捨てたに違いない。大人ならその男子学生に呆れることだろう。
英国ロイヤルホロウェイ大学のフェミニストクラブに所属する5人は、性行為への同意の必要性を求める活動を行っていた。一人の同級生による侮辱的発言を耳にした彼女たちは笑い、すぐに#uglygirlsclub (醜い女子の会) というハッシュタグを開始。いちばんブサイクなセルフィーを投稿するよう呼びかけた。その背後にあったのは、人には見た目以上の価値があるというメッセージ。
「人が侮辱のつもりで言ったことを受け入れて、認めて、そこから力をもらう。人には外見で評価される以上の価値があることを、あなたも知っているはずだから」。彼女たちのコメントはフェミニストクラブのフェイスブックで読むことができる。
友達同士ではじまった醜い女子の会キャンペーンは世界中に拡散された。ツイッターのハッシュタグ件数がその勢いを示している。
「セルフィーは冗談ではじめたんだけれど、真剣なメッセージも込められている」 と語るのは、フェミニストクラブ会長のナターシャ・バレット。The Telegraph誌に対し 「人の価値は、社会的な美しさの基準にどれだけ当てはまるかで決められるべきではない」 と続けた。
「キャンペーンで自分に自信が出て、“満足のいかない” セルフィーを消すようなことはもうしないと言ってくれた女子生徒もいた」
「まさにそんな反応が欲しかった。女性の自尊心の低さは、すでに十分問題になっている。このキャンペーンがそれと戦う助けになれば嬉しい」
まさに同感! さあ、セルフィーの準備を。
Text: Alex Davies Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images