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体重を減らすために絶対してはいけないことの第1位がこれ。眠れる森の美女ダイエットと呼ばれる非常に危険な減量方法。その内容をアメリカ版「ウィメンズヘルス」からご紹介。

睡眠薬ダイエットは絶対NG

イギリスのタブロイド紙Metro UKによると、オンラインコミュニティ、特に拒食症用擁護者コミュニティに所属する女性たちが、食べるのを避けるために1日に少なくとも10時間は眠れるよう、ザナックスなどの鎮静剤の飲用を促しているという。また、フォロワーはエクササイズし、日中の摂取カロリーを“厳しく制限”するようお互いを励まし合っている。

これは、冗談抜きで絶対にしないこと。

「食事を避けるために薬を乱用するのは、減量の病的な見方」だとするのは、Real Nutrition NYCの創設者で米国登録栄養士のエイミー・シャピロ。「食べなくて済むように寝ると言い、起きている間に過剰な運動をするのは摂食障害よ」。夕飯を見逃すために午後3時から寝るなど、本来ならお腹が空く時間に眠ろうとしている場合には特にそうだ。

睡眠薬で痩せることの問題

ここまで極端ではないとしても、このダイエット方法には問題がある。おやつを食べるために真夜中に起きたり、眠れない時に食べ物に頼ったり、習慣を克服するために睡眠薬を飲んだりしているとしたら、あなたは大局を見失っている。あなたが起きて食べる、その根本的な理由は? あなたが挙げた理由は確実に、鎮静剤で自己治療するものではなく専門家に治療してもらうものだ。

実際に、米国内科学会が昨年発表したガイドラインが提案する不眠症の第一次治療は認知行動療法であり、睡眠薬ではない。処方される睡眠薬の効果は短期的なもの(3~4日)で、長期的な解決策ではない。これで摂食障害の域に入っていくことは言うまでもないが、さらに睡眠薬には翌日の眠気(居眠り運転を含む)、めまい、夢遊歩行、そして忘れてはいけない夢遊食事などの副作用がある。

健康的な睡眠がダイエットには不可欠

そうは言っても、睡眠(健康な睡眠)は体重を維持するのにも減らすのにも不可欠。シャピロは、「睡眠不足で日中疲れていると、不足しているエネルギーを補うために体が砂糖やカフェインを欲しがることが研究で証明されている」と言う。ジャンクフードへの強い欲求は、翌日現実となる。2017年に行われた実験では、睡眠不足の人々は翌日に385kcalも追加でカロリーを摂取したそう。十分な睡眠は、体内の空腹ホルモン(何かつまんで、お腹いっぱいだから食べるのをやめてと体に伝えるホルモン)やコルチゾールといったストレスホルモンを調節する働きも担っている。高すぎるストレスホルモン値は、体重の増加を促す。

これだけは覚えておこう。あなたがベストな状態で機能するのに必要な量、つまり一晩で7~8時間の睡眠を取るよう心がけよう。睡眠障害を抱えているなら、医師あるいは睡眠の専門家に相談すること。お願いだから、眠れる森の美女ダイエットだけはやめて。

http://www.womenshealthmag.com/weight-loss/sleeping-beauty-diet

Text: Jessica MigalaTranslation: Ai Igamoto Photo:Getty Images