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現代人は、幸せを先取りすることで頭がいっぱい。でも、ベストセラー作家のゲイリー・ダグラスいわく、私たちを幸せから遠ざける障害物は、自らの “有害な視点” だとか。この視点、厄介なことに幼少期から“価値観”として刷り込まれているそう。特に日本人はリスクを減らし、相手や周囲の人を気持ちに先回りして物事をうまく進めようとする「察しの民族」。また他の国に比べて「苦しんでこそ人生」「労あってこその仕事」と考えがちな国民性とも言われる。自分の行動や気持ちを邪魔されず、幸せを手に入れる方法をオーストラリア版ウィメンズヘルスよりピックアップ!

「多くの人々は自分の家族から不幸を学ぶ」 とゲイリーは語る。「僕たちは、幼いうちに “視点” を植えつけられる。両親やクラスメイトから影響を受けて決まった物事を信じるように、成長する過程でプログラムされる。やがて僕たちの大半は、まるで自分の信じることだけが正しいかのように振る舞い始めるわけだけど、これが幸せを制限してしまう」

ゲイリーの話では、私たちが親や周囲から受け継ぐ視点の一つに、「苦しくてこそ人生」 というものがある。困ったことに、これが正しいと信じてしまうと“幸せであること自体が間違い”になる。

「例えば、あなたがルンルンと楽しく登場すると、周囲の人は “ちょっと、どうしちゃったの?” と怪しむ。まるで、幸せなのはおかしいですよ、と言われているようなもの。これであなた、苦しむこと、少なくとも“人前では苦しそうに見えること”の方が幸せより大事なんだ、と考えるようになる」

また、ゲイリーは人が不幸になるのは“幸せでいること”よりも“正しくあること”を選ぶからだと主張する。「正しい立場を取れば、勝ち誇ったような気分になるけれど、それは幸せではない。あなたを幸せにする人も、あなたを不幸にする人も、誰一人として存在しないことを分かって欲しい。自分の人生をつくるのは、他でもない自分だからね」

ゲイリーによると、幸せの “価値を削ぐ考え方”を避けるのが幸せをつかむコツ。「予測、期待、分離、判断、拒絶がなければ、人は本当に幸せになれる!」

具体的に説明しよう。「予測期待は、この人はこうするだろうと考えること。その人には実際その気がなくても、お構いなしにね。“この男性は私にピッタリ” と考えるのは予測。“きっと彼も私と同じで、彼には私がピッタリだと思うはず” と考えるのは期待」

判断は、『誰か』や『何か』が“こうあるべきだ”という凝り固まった考え方。何かを判断すると分離が起きる。判断の対象となった人や物から自分を切り離すんだ。自分で自分を判断した時も例外ではない。拒絶は何かをはねつけたり、拒否したりすること」

そこで邪魔をされず、自分で自分の邪魔もせず、流れに任せて幸せになるコツをゲイリーが教えてくれた。

マインドフルなヒントがいっぱい! 幸せになるための「4つのコツ」

1. それは勝利じゃない。「正しくあろうとする」のをやめよう!

「いい気分になりたいからといって、他人に勝つ必要はない。自分は正しくありたいのか、幸せになりたいのか考えてみて」

2. 言霊ではないけれど……「言葉に気をつける」

「これまでの研究によると、言葉によって思考が決まる。つまり、“私にはいいことなんて何もない” とか “私はもともと幸せになるタイプじゃない” と考えたり、その考えを口に出したりしていると、本当にそういう人生になるということ」

3. 決めつけない。常に可能性を求めて「自ら、他人に質問をする」

「人は自分の視点に捕らわれるものなので、世界とはこういうものだ、他人はこうで自分はこうだと決めつけてしまう。“他の可能性は?” あるいは “これの何が正しいの?” という質問をすれば、自分で勝手に導き出した結論に縛られて、“絶対うまくいかない。人生とはそういうものだ” とネガティブに考えることもなくなる」

4. 同調も賛成もしない。「全ては“興味深い視点” 」と受け取る

「何かを考えるときや他の人と話すときに、それが正しいかどうか同調も賛成もしないこと。かといって、そんな風に考えるべきではないと抵抗したり立ち向かったりもしないこと。そういう興味深い視点もあるよね、とそのままにしておく」

ゲイリーいわく、「幸せは、自分の選択の結果であることを理解するのが極めて重要」。「自分が不幸せなら、自分の選択に責任を持つこと。“これがベストな選択? それとも別の選択肢を選ぶべき?“ と自分自身に聞いてみよう」

※この記事は、オーストラリア版ウィメンンズヘルスから翻訳されました。



Text: Gary Douglas Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。