渡辺佐智さん教えて! スノートレッキングにハマる理由とはじめ方

08 January 2019

渡辺佐智さん教えて! スノートレッキングにハマる理由とはじめ方

夏の登山とは全く違った楽しさがある、冬のスノートレッキング。一度訪れるとハマる女子続出だというスノートレッキングの魅力と、初心者が始めたいと思った時のABCを登山ガイドの渡辺佐智さんにASK!


ハマる人続出!スノートレッキングって何が楽しいの?

ハマる人続出!スノートレッキングって何が楽しいの?

雪がない季節は登山ガイド、冬場はバックカントリースキーやスノートレッキングのガイドとして仕事をしているという渡辺佐智さん。彼女が山をフィールドとする仕事についたきっかけも、雪山に魅了されたことからだったそう。

「雪で山が覆われる事によって見える景色、冷たい空気を吸いながら、その瞬間、自分がそこにいるということが楽しいんです。落ち葉が敷き詰められた状態では気づかなかった、樹々の影が地面に広がる様子、木の枝についた雪が桜吹雪のように舞い散る様子、放射冷却の翌日に雪の表面で育つ表面霜が早朝にキラキラと輝く様子など、雪山でしか出合えない美しい景色は、何度見ても感動します」

「人によって感じる瞬間は違うと思いますが、夏とは違う静謐で厳かな世界の中にいるとき、自分の中に沸き起こる感情。心と体が繋がるような感覚というか、そういう瞬間が何度か訪れることがあります。それが癖になるんですね。一面の銀世界で、余計な情報が遮断されることで、そういう感覚が研ぎ澄まされるのかもしれません」

スノートレッキングといえば、動物との出会いもお楽しみの一つ。

「時間は目に見えませんが、雪上では、自分がいる前の時間に何があったのか、動物たちの足跡や人の足跡を見ることでわかります。動物の動きを見ていると、動物がここで考えていたなとか、揉め事があったな、といったドラマがわかるのです。個人的には冬毛で真っ白い大福のような姿になった雷鳥が好き。下の写真は昨年白馬で見つけた雷鳥です。木の根元の左の方にいるの、わかりますか?」

雷鳥は天候が悪い時に出てくることが多いなど、天候やフィールドによって会える動物が変わるのも山ならでは。

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初心者でも大丈夫? スノートレッキングのはじめ方

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雪山に登るというとハードルが高く感じる人もいるかもしれない。でも、初心者には初心者なりの楽しみ方があると渡辺さん。

「日本は世界的に見ても、いい雪が降るし、雪山までのアクセスがいい国。それなのに雪山を楽しまないのはもったいないと思います。夏山は登頂することが目標になりますが、冬山は山頂を目標にするとそれがリスクになることもあるので、歩くこと自体を楽しむのがおすすめです。時間を気にしなくていいと、そこにいること自体を楽しめるようになります。山じゃなくて、湿原や高原と呼ばれるようなところで、雪が積もった樹林帯を歩くのもいいですね。ただし、どんなエリアでも雪があれば雪崩などのリスクがあるので、初心者の方はガイド付きのツアーに参加されることをおすすめします」

ツアーに参加して、ガイドさんと相性がいいな、と思えば個人でガイドを依頼することも可能。ツアーの場合、スノーシューのレンタルがついていたりと、初心者が参加しやすい工夫もある。

「ツアーの場合は、大人数で行っても危険がないように、かなり安全な場所に設定されていると思います。最初の数回はガイド付きのツアーに参加して、少しずつレベルアップして慣らしていくといいでしょう」


スノートレッキングに必要な装備は?

スノートレッキングに出かけてみようと思ったら、気になるのが装備。渡辺さんによると、風がなくて日照があれば、長袖シャツ1枚でもいいくらいのこともあるそう。ただし、動いている間は暑いけれど、止まると寒いので、その差をカバーするのがウエア選びのポイント。速乾性に優れ、汗を素早く逃して汗冷えを防いでくれるアンダーウエア(3、4)やベースレイヤー(6)、外気を遮断して温かさをキープしつつ、汗をスムーズに外に出してくれるミッドレイヤー(9)、そしてゴアテックスなど雨にも強い素材を使ったアウターレイヤー(1、2)、襟元から寒気が入るのを防ぐネックゲイター(12)、雪目を防ぐゴーグルやグローブなども忘れずに。

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1 マウンテンジャケット ¥50,000 2 マウンテンパンツ ¥40,000 3  ウォームブラタンク ¥5,500 4 ウォーム トラウザース ¥5,200 5 ヴェルベラ ライトパッカー ¥27,000  6 ロングスリーブ ワッフルクルー ¥7,500 7 エイペックスサーマルパンツ ¥16,000 8 ファンタンビーニー ¥4,800 9 レッドポイントベリーライトジャケット ¥25,000  10 テルス30  ¥19,500 12 リバーシブルネックゲイター ¥5,800 13 MTエイペックスグローブ ¥10,000 14 ソックス ¥1,700/以上ザ・ノース・フェイス

 


リュックの中には何を入れていく?

雪山で快適に歩くためには、専用のギアも用意して。行き先が踏み固められていないフワフワの新雪なら、足が沈まないスノーシュー(14)を装着。踏み固められた雪の場合には、軽アイゼンやアイゼンなど足元の装備が変わってくる。そしてシューズとセットで用意したいのが、冬用のストック(15)。夏用のストックでも、面積の広いスノーバスケットをつければ雪の中まで刺さらず使いやすくなる。雪崩ビーコン(21)とプロープ(27)、シャベル(28)といった雪崩対策のグッズが必要な場合もある。

寒い雪の中では、温かい飲み物も最高に美味しい。逆に要注意なのは冷やすとまずくなる食べ物。
「おにぎりは、雪山に持っていくと冷蔵庫で一晩冷やしたような状態でオススメできません。おにぎりを食べたい場合はカイロを貼り付けていくという方もいらっしゃるようですね。ミニサイズのカップラーメンは、寒い時に短時間で食べられる状態になるので、お気に入りです」

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14 スノーシュー 15 トレッキングポール(ストック) 16 ファーストエイドバッグ ¥3,500 17 レッドポイントベリーライトジャケット ¥25,000/共にザ・ノース・フェイス 18 ヘッドライト 19 スマホ 20 地図 21 ビーコン 23 行動食 24 温かい飲み物 25 水 26 調理道具 27 プロープ 

 


知っておきたい、雪山の危険

夏の山に比べて、雪で覆われた冬の山は幻想的な美しさを味わえる一方、この季節ならではの危険も。夏は決められた登山道を歩く山でも、  冬に積雪が充分であり指定がなければ、登山道に関係なくどこを歩いてもいい 。それが楽しさでもあり、道迷いのリスクと隣合わせであることも忘れてはいけないポイント。

「雪山ではグローブをはめたままで装備の脱着を行うため、夏に比べて全てのことに時間がかかると思ってください。初心者は必ずガイドか、経験者と一緒に行くこと。安全を確保した上で、ぜひ雪山でしか体感できない瞬間を味わってくださいね」

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雪山でのレジャーを快適にしてくれるギアが揃う、「ザ・ノース・フェイス」のサイトでは、「マイ・ファースト・スノートレッキング」というスペシャルサイトをオープン。スノートレッキングにまつわる基礎知識がわかるので、ぜひ合わせてチェックしてみて!

 

Photo : Wataru Sugimura , Sachi Suzuki

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