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ジムに通っている人なら、みんな最小限の努力で最大限の効果を得たいと思っているはず。それには、食べずに運動をするのが一番の近道、とはよく聞くけれど、本当はどうなのか。UK版「ウィメンズヘルス」編集部が、お腹が空いてグーグー鳴る以外に食べない効果があるのかを調べてみた。

フィットネスをする人の間で、この「空腹時の運動」はたくさんの健康へのメリットがあると言われてきた。今回チャレンジしたのは、週に6回朝はバイクをこいで、エスプレッソとバナナでエネルギーチャージをする編集部のスタッフ。

このスタッフは炭水化物とカフェインの効果を信じているので、この食べないやり方にはずっと懐疑的だったという。体脂肪率20%でMサイズの彼女は、体型に問題はないが、昨年体重を落としたときの、Sサイズで体脂肪率14%だった頃には及ばないという。そんな彼女が実際に試してみた。

米国生理学会の調査によると、朝食を食べる前の運動には脂肪が使われ、代謝を助けてくれるということが分かっている。さらに、ノーサンビア大学によると、食べないで運動することで、朝食後に運動するよりも体脂肪を20%以上多く燃やせ、食べないからといって後で食欲も増えるわけでないことが判明したとか。

今回のチャレンジでのやり方はシンプルで、夜中になにも食べずに朝起きてから運動をするまでは、飲んだり食べたりしないといいうもの。

「人によって血中グルコースが低くなった時の反応は様々」スポーツ栄養士のリック・ミラー。「そのため、食べずに運動をするならまずは負荷が少ない物からやってみて。空腹状態でも普段と同じような運動ができる人がほとんどだけれど、慣れるのに時間がかかることもある」と話す。

身体への負担を避けるために、スタッフはまず今までやってきた週6日ワークアウトを週4日のバイクに替えて、普段よりも休息日を2日増やして普段よりは運動強度を減らしてみた。いつもより運動を減らしながらも、いつもより多く脂肪を燃やせるならこんなラッキーなことはない、と意気込んでスタート。

実際にお腹を空っぽにしてチャレンジしてみた結果、朝7時からのトレーニングでもエネルギーが足りないと感じることはなかったそう。けれど、土曜日の10時のセッションではまたちがったとか。その時はお腹が空いて仕方がなく、何度も負荷を下げなくてはいけなかったと言う。どうやらこれは、このスタッフに限ったことではないみたい。

イギリスのスポーツ薬学の専門誌『British Journal Of Sports Medicine』によると、空腹なランナーは、運動前にエネルギー補給をしたランナーに比べて距離も時間も長く走れなかったという。さらに、その日中にタンパク質を十分摂らないと、筋肉量も減ってしまうそう。これは、空腹時に運動すると異化と呼ばれる筋肉の分解が起きるため。運動後にヨーグルトとフルーツやプロテインシェイクを飲んでいるなら一安心。

チャレンジの結果、この空腹状態でのワークアウトを2週間続けるとなんと2kgやせて体脂肪率が2%も減ったという。運動量を減らしてこれだけの効果があるのなら、続けられそう、というのがスタッフの感想。さらに、カフェインをやめたことで一日中エネルギーにあふれている気がする、といううれしい副産物もあったという。もし、今のやり方で停滞していると感じているのなら、空腹状態で運動することを少し試してみてもよいかも。ただし、はじめは普段よりも強度を落とすことと、終わった後のタンパク質補給は忘れずに。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:UK版「ウィメンズヘルス」編集部 Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images