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実際に何が一番の有酸素運動かって、考えたことある?

有酸素運動にはたくさんの種類があるけれど、サイクリングとランニングは、その手軽さのおかげで人気。ランニングは優秀なシューズ一組、サイクリングは頼れる自転車一台で始められる。

通常この2つのスポーツの熱烈なファンによって、有酸素運動の頂点を決める長年の議論は二分される。でも、実際にはどっちがいいの?

そこでウィメンズヘルスは関連する研究結果を分析し、最高の有酸素運動を解明すべく専門家に話を聞いた。2本の車輪か2本の脚、果たして軍配はどちらに?

【有酸素運動の頂点を決める戦い】

ランニングvsサイクリング

統計

フィットネスアプリ『Strava』には、イギリス国内だけで2017年に1,700万件のランニングと2,700万件のサイクリングが記録されている。偶然にも100万件の違いとはおもしろい。

科学

英国バーミンガム大学の研究によって、同等の力で行った場合、自転車で走るよりも地面を蹴った方が若干多くの脂肪が燃やせることが分かったそう。

それに対して、ウエイトリフティングファンにはサイクリングが一番の有酸素運動になるかもしれない。米国ステファンFオースティン州立大学の研究チームが、ウエイトトレーニングとサイクリングを組み合わせると、ランニングより多くの筋肉量が維持できることを発見したんだとか。

メリット

ランニングには、心と体の両方に対するメリットがある。米国アリゾナ大学は、ランニングには様々なタスクを日常の中でうまく管理し、脳への負担を6分の1にする効果があるという研究結果を発表している。これにより、プランニング能力、意思決定能力、そしてマルチタスク能力が向上するそう。

一方、通勤のお供である自転車は、日常生活に取り入れるのが簡単で、コストが車通勤の6分の1になるメリットがある。ペダルをこぐのはインパクトが少ないので、ランニングより関節にやさしいという利点もある。

デメリット

シンスプリントに最もよくある原因といえば? そう、ランニング。合わないシューズで走れば、ハイヒールを履いたとき以上にヒザ、腰、足首を傷めることも。トレーニングを始める前に、フィッティングを受けよう。

一方のサイリングでは、ハンドルバーの位置を間違えて生殖器組織を損なう恐れがある。女性サイクリストがハンドルバーを下げると、デリケートゾーンにプレッシャーがかかって長期的に感度が落ちる。そんなの誰だってイヤ。

栄養素

ランナーの皆さん、よく聞いて。米国インディアナ大学の調査の結果、ミドリイガイから抽出された海洋脂質であるリプリノールを毎日摂取すれば、ランニング後の筋肉の回復と痛みの緩和に役立つことが分かったんだとか。

同様に、英国エクセター大学が収集したデータによって、サイクリングの数時間前にビートジュースのショットを飲むと、含まれる硫酸塩が自己ベストを2%縮め、持久力を16%向上するのを助けてくれることが判明しているそう。

専門家の評決

「お金がかからないのはもちろんのこと、誰にでも始めやすいランニングは骨密度を高め、将来の骨粗しょう症のリスクからあなたを守ってくれる」 と語るのは、ロンドンの会員制ジム『Third Space』でパーソナルトレーナーを務めるレオ・サベージ。

でも、ロンドンのフィットネススタジオ『n4workout』のパーソナルトレーナー、メリッサ・パワーによると、サイクリングには筋肉痛が少ないという。「大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスの力でペダルをこぐので、筋肉が付くのはサイクリング。翌日の筋肉痛もそれほどひどくない」

勝者: サイクリング

ランニング主義者は、ランニングの脂肪燃焼パワーを指摘するかもしれないけれど、筋肉量を保持し、持久力を高めるというメリットを持つサイクリングに軍配が上がった。通勤中に有酸素運動ができるなんて一石二鳥。自転車なら十中八九、早朝のトレッドミルより距離を伸ばせる。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Louee Desent-Jackson, Ally Head and Florence Mitchell Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images