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ケールやアボカド、ココナツオイルと並んで、チアシードは現代において健康的なスーパーフードとして人気を集めている。栄養価が高いことは漠然と理解しているけど、何に役立つのか具体的に知らずに食べている人も多いのでは? そこでオーストラリア版ウィメンズヘルスが、チアシードの魅力とまだあまり知られていない実力について栄養士に直撃取材。思った以上にチアシードの実力は奥深いようで……。改めて、そのパワフルな魅力に接近!

植物性食品では珍しい! 完全タンパク質食品

チアシードは、9つの必須アミノ酸全てがバランス良く含まれている完全タンパク質食材の一つ。植物性食品では非常に珍しいため、価値が高いといわれる。

「9つの必須アミノ酸は体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります」と説明するのは、認定管理栄養士エマ・モリス。体は組織を形成したり、修復するためにタンパク質を必要とする。タンパク質は骨や軟骨、筋肉、皮膚、血液などを構成するためにも欠かせない要素だ。ベジタリアンやヴィーガンの人にとってチアシードは、最高のタンパク質供給源。そうではなくても、植物性食品を食生活に取り入れるであれば、チアシードは簡単で最適な食材の一つだ。

チアシードは食物繊維の宝庫。エネルギー補給にも活躍!

チアシードは食物繊維をたくさん含む食材。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合が理想的で、消化器系の健康を保つのにも欠かせない要素だそう。

食物繊維が豊富な食生活と、大腸がんや心臓病、糖尿病の発症率を低下させることは関連づけられて考えられている。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランス良く配合されているチアシードは、エネルギーを安定させる働きがあるので、午後のスランプや倦怠感から逃れたい人にもおすすめ。「体内で炭水化物を糖質に分解するプロセスを減速してくれるので、血糖値が安定しやすくなります。血液中のブドウ糖の値を安定させるホルモンであるインスリンが急激に大量分泌するのを防ぐ効果もある」と、モリスは説明する。

ランチのサラダにひと工夫して、チアシードをちりばめてみて。午後に襲ってくるエネルギーの消耗が改善できるはず。トレーニングのために、オリジナルのエネルギージェルを作ってみるのもおすすめだ。250ミリリットルの水に大さじ1のチアシードを入れてかき混ぜ、5分程置けば完成!

見逃せない! 必要不可欠な栄養素や良質な脂質を含んでいる

オメガ3脂肪酸は体内で合成されない必要不可欠な栄養素で、食品から摂取する必要がある。心臓の健康を保つために必須な栄養素であり、肌のツヤや脳機能、免疫系にも恩恵を与えてくれる栄養素だとされている。

フィッシュオイルはオメガ3の優れた供給源として名高いが、一方でチアシードはα‐リノレン酸や5-アミノレブリン酸(ALA)など、非常に大切な栄養素を含んでいる。そのため、コレステロールを下げ、動脈機能を維持し、心臓病のリスクを低下させるといわれている。というわけで、グリルしたサーモンにひと手間加え、チアシードをプラスする価値は大いにあるよう。

実際に心臓財団では脂身の多い魚を週に2、3回食べるようにし、5-アミノレブリン酸を毎日摂取するよう推奨している。「大さじ1のチアシードで、同等の効果が得らます」とモリス。

健康な体をつくためのパワーをぎゅっと。抗酸化食品でもある

抗酸化物質とは、酵素でありフリーラジカルを除去する効能に優れた存在。フリーラジカルという不安定な状態の原子・分子団が体内で増加すると、体にさまざま悪影響を及ぼす。例えば老化のプロセスを速めたり、さまざまなガンを誘発するなどのリスクも予測されている。チアシードにはケルセチン、ケンペロール、クロロゲン酸などのパワフルな抗酸化物質が豊富で、研究によると、これらには老化防止や抗発がん性の力があるのではないかと示唆されている。

今日から毎朝のスムージーにチアシードを加えてみよう!

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Penny Carroll  Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。