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ソーシャルメディアがメンタルヘルスに及ぼす悪影響は非常に数多く確認されているけれど、ある特定のオンライン上の習慣がメンタルヘルスにプラスの効果をもたらす可能性があることを発見した小規模の研究がある。その内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。

英国ランカスター大学の研究チームは、“日常的なデジタル行為” の傾向を分析したそう。“日常的なデジタル行為” とは、それがワークアウトであれ、朝食を食べることであれ、芸術作品の制作であれ、一つのことを毎日欠かさず行い、それをSNSでシェアすることを指す。

研究チームは、写真日記型SNSのBlipfotoに1日1枚の写真を2カ月間投稿するよう参加者に依頼し、参加者が撮影した写真、写真に添えられたコメント、そしてBlipfoto上での他人との交流の様子を記録した。参加者とのインタビューを通して科学者たちは、この行為にはセルフケア、コミュニティ内の交流、回想、マインドフルネスが付随し、それがウェルビーイング (身体的・精神的・社会的な健康) にポジティブな影響を与えることを発見したのだとか。

研究チームは、1日1枚写真をシェアすることで、もっと運動しよう、周囲の環境と触れ合おうという気になった参加者もおり、この行為が人々に今まで以上の目的意識や達成感を与えたと報告しているそう。

参加者の一人は、「ちょっとクリエイティブなことをするために毎日の5分を使えるのは素晴らしい。やっていて楽しいし、ウェルビーイングにもいいと思う」 と語っている。「探したいことができるという点でポジティブな行為。先程も述べたように、例えば今までにない新たな経験を探すようになる。これは人のウェルビーイングにとって非常にいいことだと思う。だからやっぱり、この行為には健康に役立つ点が多数ある」 という声もあった。

孤独感や深い悲しみに対処するのに役立ったとして、この行為のコミュニティとしての側面を強調する参加者もいた。

研究者たちは、「1日1枚の写真でウェルビーイングが促進できるというよりは、それを日常生活の延長線上にあることと捉え、実践理論というレンズを通して、この行為が持つ相互に関係した複雑な性質について考えればいい」 と語る。「1日1枚の写真の効果は、その行為に対する意味の与え方、その行為と他の行為の結び付け方から生じるもの。本質的に、これは物事に意義を与える能動的なプロセス。その過程でウェルビーイングの新たなコンセプトが生まれる」

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Georgia Thomas Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。