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家にサプリメント評論家も顔負けないくらいたくさんのサプリメントがあるという人もいるのでは? それもそのはず、なんとイギリスの成人の65%がなにかしらの栄養補助剤を定期的に摂っているという。そして、女性の3人に一人が医師にすすめられた結果としてサプリメントを摂っている。

医師がすすめるくらいだからサプリメントには意味があるはず、と思うかもしれないけれど、実際その効果はどうなの?

サプリメントの気になるポイント

このサプリメントに関する一番の懸念は、サプリメントに対しての規制があまりないこと。イギリスの場合、食品法により、「サプリメントは人間が食するには危険はなく、誤解を与えないような表記が必要」とされている。しかし、この表示責任は製造元に任されており、販売にあたっての承認はいらない。

つまりサプリメントは薬品と違い、厳しい安全基準を満たす必要もない。このせいで、ダイエットサプリなどでは禁止されている成分が含まれていることが判明することもよくある。2012年のアメリカ食品医薬品局の調査によると、市販の漢方薬のうちたったの21%しか表示されている成分が入っていなかったという。しかも、多くは米粉や観葉植物などがかわりに入っていることが分かった。

さらに、サプリメントの実際の効果に対する議論も。たとえば、サプリメントの中でも店頭で販売数の最も多いマルチビタミンでも注意が必要。複数の調査では、ビタミンが心臓病やガンのリスクを下げる効果を否定している。むしろ、ビタミンEやビタミンAの過剰摂取は早期死亡にもつながるという結果も。

サプリメントが必要なのはどんなとき?

確かに、サプリメントが役に立つこともある。そして、サプリメントが欠かせない場合もある。たとえば、妊娠初期の12週くらいまで葉酸を摂ることは、催奇形性のリスクを下げる効果もある。また、動物性の食品を食べないベジタリアンやヴィーガンの人の場合、食物性の食品にはあまり含まれない、ビタミンB12やオメガ3脂肪酸を積極的に摂ることは必要。

また、冬でカゼやインフルエンザやその他の病気が流行る時期には免疫を上げることも大切。免疫を上げるにはバランスの取れた食事と十分な睡眠が大切だが、それ以外にもプロバイオティクスが風邪のリスクを下げるという説や、ビタミンCを多く摂れば風邪が治りやすくなるという説もある。

ただ、サプリメントのメンタル面の効果に関しては、具体的にどのサプリメントが有効かなどの研究はあまり進んでいない。たとえば、ハーブの一種、セントジョーンズワートは抗鬱作用があるとされるけれど、他の薬への影響があるとされるので、摂取する場合は医師との相談が必要。

それでは、どういった基準でサプリメントを選べばいいのか。まずは、本当に自分にサプリメントが必要なのかもう一度考えてみて。たとえば、サプリメントを摂るかわりにフルーツや野菜を増やせば良いのでは? もし、それでもサプリメントが良いのなら、一度少し自分で調べたり、下記のリストなどを参考にして自分に合ったものを選ぶようにして。信頼のできるメーカーなら、安全基準や品質に関して開示してくれるはず。こういったことはめんどうに思えるかもしれないけれど、自分の健康のためにはそういった手間も大切。

ビタミンD

イギリスでは10月から4月までは太陽の光が足りないので、ビタミンDは必要。

オメガ3脂肪酸

ベジタリアンやヴィーガンの人、脂質の多い魚を週に2回以上食べていない人は足りない可能性が高い。

プロバイオティクス

むくみやハリが気になったり、排便リズムが整っていない人へ。

葉酸

妊娠を考えている人や妊娠初期で12週までの人は、葉酸が一日400マイクログラム必要。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Amerley Ollennu Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images