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「糖は体に悪い」という話を何度も何度も聞かされてきた。でも、世界中の甘党にとってはうれしいことに、このルールには例外がある?アメリカの医学研究所が発見したニュースを、オーストラリア版ウィメンズヘルスからピックアップ!

テークアウトのコーヒーに付いてくる小さな袋入りの砂糖は、重度に精製された糖。一方で「マンノース」は、クランベリーなどのフルーツに含まれる天然糖の一種。そして、頑固なおなかの脂肪を撃退するためには、このマンノースが重要だと専門家は考えている。

米・サンフォード・バーナム・プレビス医学研究所の人類遺伝学プログラムディレクター、ハドソン・フリーズ教授が率いるチームは、生後3週間と8週間のネズミを以下のグループにランダムに割り当てた。

1. マンノース不使用の高脂質なエサを食べるグループ
2. マンノース入りの高脂質なエサを食べるグループ
3. マンノース不使用の標準的なエサを食べるグループ
4. マンノース入りの標準的なエサを食べるグループ

その後、研究チームはネズミの腸内細菌叢を分析し、体重、体脂肪率、血糖値、総体的な健康状態を記録した。

その結果、高脂質でマンノース入りのエサを食べたネズミ(第2グループ)は、同じ高脂質でもマンノース不使用のエサを食べたネズミ(第1グループ)よりも脂肪肝の程度が低く、全体的にフィットで、耐糖能が高く、引き締まった体つきをしていることが分かった。第2グループのネズミは「ふん便内のエネルギー含有量」が高いことも判明したそう。これは、糖質をあまり効率的に処理することができなかった=体内に吸収したカロリー量が少ないことを示している。

でも、本当にうれしい話はここから。

研究チームは、第2グループのエサからマンノースを取り除き、腸内細菌叢をもう一度分析した。すると、腸内細菌の構成が肥満ネズミの腸内細菌の構成に極めて近い状態になり、マンノース入りのエサで減らしたはずの体重が完全に戻っていることが分かったのだとか。

特に人間を対象に行われていない研究だが、この研究結果が加速する肥満のまん延に対する解決策につながるのではと期待されている。

「この研究結果は、腸内細菌叢が代謝において重要な役割を果たすことを一層裏付けるもの」と、フリーズ教授は説明する。「特に腸内細菌叢の状態は、マンノースの有効性を証明している。でも、それが代謝にどう影響するのかは、まだ明らかになっていない」

「肥満と肥満関連の疾患=非アルコール性脂肪性肝炎などの件数は増える一方だ。だからこそ、科学者たちは運動できない患者に対する新しい治療法を探している」と、フリーズ教授は続ける。

「マンノースが腸内細菌叢に与える影響をより深く理解すれば、肥満の新しい治療法が生まれるかもしれない」

 
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Lucy BodeTranslation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。