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意外なこんな症状に心当たりはない? その内容をオーストラリア版「ウィメンズヘルス」からご紹介。

ストレスに悩むことはよくあることだけど、少しくらいのストレスは健康にもよいという。

実は、数分から数時間継続する「急性」ストレスは免疫を高めることができる、とマイアミ大学、ミラー・スクール・オブ・メディシンの行動科学と心理学の教授、ファーダス・ダバー博士。

でも、ストレスが長引いたり、慢性化してしまうと、「失調症」につながってしまうとダーバー博士。そして、このストレスが、免疫系や生体機能にマイナスの影響を与えてしまうという。

ではこのストレスからくるマイナスの影響にはどのようなものがあるのか。防御免疫は、身体を病気や病原体から守ってくれるもの。だが、慢性的なストレスは、この防御免疫の働きを弱めてしまう。これが弱まってしまい、細胞の働きが悪くなり、軽い炎症につながることもあると、ケンタッキー大学の臨床心理学の教授、スザン・セガーストロム博士。

この結果、病気にかかりやすくなってしまう、とダーバー博士は加える。つまり、文字通りストレスで具合が悪くなることがあるのだ。

それでは、慢性的なストレスが健康に影響しているというサインにはどのようなものがあるのか。分かりやすいものからそうでないものまで、8つのサインをあげてみた。

歯ぎしりや食いしばりをしている

心理的なストレスがあると、歯ぎしりをしてしまうことも。この歯ぎしりは日中にも寝ている時も起こりうる。これは、2011年の日本の生物医学的な調査の結果。この調査では、歯にぎゅっと力を入れたり、歯ぎしりをする人の唾液に含まれるストレスホルモンの量は上昇していたそう。それに比べて歯を食いしばらない普通の人の唾液に含まれるストレスホルモンの量は正常値だった。歯ぎしりは、歯の損傷や虫歯やそれ以外の歯のトラブルにつながってしまうので直したい習慣の一つ。

体重が増えた

長期にわたるストレスは、空腹ホルモンのグルココルチコイドのレベルを上昇させてしまう、と2014年の専門誌「Frontiers in Psychology」が発表。このホルモンが上昇すると、食べたいという欲求も増えるので、体重の増加をコントロールできなくなり、場合によっては肥満という結果にもつながる。しかも、ストレスはカロリーの高い物を食べたいという欲求を高めてしまうそう。つまりこういった時に食べたいのはサラダではなく、揚げ物、デザートなど。これがまたダイエットには余計によくない、と研究者は話す。

血圧が高すぎる

聞いたことはあるとは思うが、ストレスは身体の「戦うか逃げるか」の本能と密接につながっている。人間の本能は、捕食者を避けたり、かわしたりするようにできている。死ぬか生きるかという状況で生き残るために、ストレスは交感神経をオンにする。その結果、血圧が上がり、身体や筋肉が動けるようになる。それ自体は短期的には問題はないが、長く続くと慢性的に高い血圧は、心臓への負担となり、動脈を傷つけたり詰まらせたりしてしまう。

関節が痛い

自己免疫疾患とは、身体のもとからある自己防御機能が誤って健康的な細胞や無害な細胞を攻撃してしまうという症状。この攻撃の結果、炎症を起こしてしまい、リューマチを抱える人の場合は関節痛になる。つまり、ストレスは軽度な炎症にもつながり、リューマチなどの自己免疫疾患の症状を悪化させてしまうこともある。さらに、ストレスは、セリアック病などの消化系の症状にも影響するという。

お腹の調子が悪い

自己免疫疾患ではなくても、ストレスホルモンは消化器官に悪い影響を与えるということが分かっている。ストレスが食べ物を体内で運んだり、消化したり、栄養を吸収したりすることに関係する、と2011のJournal of Physiology and Pharmacologyに発表された研究は示す。短期的なストレスでも、腹痛やけいれん、下痢などのお腹の症状につながる可能性があるそう。

肌が荒れる

ストレスが短期的なものでも慢性的なものでも、どちらの場合も肌への影響はある。これはストレスホルモン、特にコルチゾールが皮脂の分泌と肌のターンオーバーを活性化させるため、とアダム・フリードマン博士。ジョージワシントン大学の助教授のフリードマン博士によると、これがニキビや肌の赤らみなどのお肌の症状の原因になるそう。

いつも疲れている

ストレスと睡眠不足の関係は前から言われていること。そしてストレスが、自分ではちゃんと寝ているつもりでも疲労感を引き起こす可能性があるという医学的な証拠もある。2011年のBMC Research Notesの論文によると、ストレスと疲労感は多くの場合、相伴っているそう。論文の著者は免疫システムが高い状態だったり、ストレスによる緊張が高い状態が長引くことによって身体が疲れてしまうと結論づけた。

頭が痛い

緊張型の頭痛は長い間ストレスとの関連が言われてきた。2017年の研究によると、こういったストレスが起因の頭痛は、心拍数の上昇やコルチゾールの分泌が盛んになることが原因ではなく、ストレスを感じた時に「嫌なことを考えてしまうこと」と関連しているという。つまり、ストレスによる心配や悪い結果を思って不安になることが頭痛の原因となるそう。悪い結果に固執したり、ポジティブなマインドセットにならないこと頭痛を引きおこす、と研究者は言う。

ではどうやってストレスを今日から減らすことができるのだろうか。まずは、もっと歩いたり、ヨガをしたり、リラックスできるような運動を何か新たに取り入れて。さらにもっと専門的な助けが必要であれば、セラピストに相談をしてみて。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Markham HeidTranslation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images