背中の痛みが足に伝わるだけでなく、体の他の部位にもしびれやチクチク感が出るのは、脊椎骨の構造に損傷を与えてしまったか、神経が圧迫されているか、炎症を起こしているか。
「大抵の場合、スクワットやデッドリフトといったエクササイズに使うウエイトが重すぎるのが原因」 とモストフ。「腰を丸めた状態で持ち上げようとすれば、背骨に膨大な負荷がかかる」
さらにキムの話では、デッドリフトを行う際に、臀部やハムストリングのような下後鋸筋の代わりに腰部伸筋 (腰の筋肉) を頼りすぎると腰を痛めてしまうそう。
今後これを防ぐには、臀部のウォームアップを欠かさずに行い、体幹全体に力を入れてからデッドリフトをすること。モストフは、「脚のしびれが治まらず、ふくらはぎや足まで下りてきたり、脚にほとんど力が入らず歩くのが困難になったりしたら、間違いなく医師に相談するべき」 だとしている。
4.膝が痛い
スクワットやランジといった膝を深く曲げる動作を含むエクササイズは、膝蓋骨 (膝の皿) に負荷と圧力をかけるので、痛みやけがの原因になりかねない。
「特に曲げる・ひねるといった動きの中で、膝の内側と外側の関節に沿って痛みが走るのは、半月板損傷のサインかもしれない。何かがはじけたり、砕けたり、外れたりしたような感覚を伴う場合には、特にその可能性が高い」 とルー博士。突然激痛が走ったり腫れたりするようなら、靭帯の捻挫や裂傷といったより深刻なけがも考えられる。
膝の痛みを引き起こしている動きをすぐにやめ、医師の診察を受けること。筋肉の不均衡を修正し、ウォームアップにヒップブリッジを取り入れて臀部とハムストリングを鍛え、腸脛靱帯 (太もも上部の外側にある筋肉の帯) を健康でリラックスした状態に保つこと。どれも膝の痛みを和らげるのに効果的。
5.お尻と脚の付け根の奥が痛む
脚の付け根の奥が痛み、カチッとロックされるような感覚を伴う。経験者には、このタイプのけがの痛さが分かるはず。
「この手の痛みを無視してはいけない。関節の潤滑油および衝撃の吸収材として働く軟骨組織の一部である関節唇が、裂傷を起こしているかもしれない」 とモストフも注意を促す。
膝を深く曲げるスクワットやランジはもちろんのこと、両足を床に固定した状態で体をひねるようなエクササイズも避けること。さもなければ、関節唇のダメージを悪化させてしまう。体を休ませ、抗炎症薬を飲むだけでなく、臀部と骨盤帯の筋肉群を強化して、腰の前面に必要以上の負荷がかからないようにするのも長期的な解決策。
大きな筋肉群が一緒に働く状態を維持できる、バランスボードや不安定な平面を使った安定性・バランスエクササイズも効果的。モストフによると、最悪の場合、関節唇の修復には手術が必要なんだそう。
※この記事は、アメリカ版メンズヘルスから翻訳されました。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。