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誰だって、身近な人から風邪をもらうことがある。でも、ストレスをもらうこともあるって知ってた? 精神神経内分泌学誌に掲載された研究が、ストレスには伝染性があり、大切な人のストレスは余計移りやすいことを発見したそう。その内容をアメリカ版「ウィメンズヘルス」からご紹介。

ドイツで実施されたこの研究には150名以上が参加し、男女一人ずつでペアが組まれた。この中には実際に付き合っているカップルもいれば、完全に他人同士の男女で形成されたペアもあった。

研究チームは、各ペアの片割れにストレスを感じる活動をしてもらい (仕事のプレゼン演習や数学の問題を解くなど)、相方にはその様子をマジックミラーを通してリアルタイム、もしくは遠隔地から配信した動画で観察してもらった。その後、両者の生理学的ストレス反応が測定された。

その結果、観察者の26%にストレスホルモンであるコレステロール値の著しい上昇が見られたそう。また、ストレスを経験している人と観察者の関係によっても違いが現れた。実際に付き合っている相手を観察していた人の40%にコルチゾール値の上昇があったのに対して、赤の他人を観察している間にコルチゾール値が上昇した人は10%に留まったとのこと。

興味深いことに、ストレスをどう観察するかも重要な要素。相方をマジックミラーを通して生で見ていた観察者の方が、動画を視聴した観察者よりもストレス反応を見せるケースが多かった。

「つまり、人が苦しむ姿を映すテレビ番組ですら、視聴者にストレスを与えることができるということ」。この研究文献の筆者であるヴェロニカ・エンゲルト博士は、プレスリリースの中でこう続ける。「ストレスの伝染力は計り知れない」

この記事を読みながら 「ちょっと待って、私の友達と家族、いつも神経を擦り減らしてるんだけど!」 と思っているなら (または、あなた自身がイライラするドラマばかり見ている場合は) 、呼吸法やヨガポーズの習得で内面の落ち着きを取り戻すべき時かも。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Alison Goldman Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images